新登場したカップ麺の「日清のどん兵衛 琉球そば」。普段はうどんや蕎麦がメインのどん兵衛に、沖縄そばっぽいアレンジが加わった商品のようです。どんな味か気になったので、さっそく食べてみました。
日清の開発者の心意気に脱帽
沖縄そばといえば、小麦粉を使った太めの麺に、かつおだしと豚だしを組み合わせた独特の麺類。あっさりしたスープと食べ応えのある麺、そして豚バラやかまぼこ、紅生姜といった具の組み合わせはよく知られており、今では日本全国もおなじのメニューとなっています。
そんな沖縄そばをアレンジした「どん兵衛 琉球そば」。2022年には「日清のどんどん兵衛 沖縄風そば」といった製品も発売されており、沖縄そばとどん兵衛の組み合わせは初めてではありません。
蓋を開けてみると、中にはかやくと粉末スープ、そしてフリーズドライではない、生の紅生姜が入っています。カップ麺でフレッシュな具材が入っていると、ついドキッとしちゃいますね……。麺は平打ちっぽい太めのもの。お湯をかけてから食べられるようになるまで5分かかるそうで、その待機時間も納得の太さです。
麺の上にかやくと粉末スープをかけてお湯を注ぎ、待つこと5分。蓋を開けてよく混ぜ、紅生姜を乗せたら完成です。薄い茶色のスープはまさに沖縄そばのそれ。いつものどん兵衛よりもゴツい、平打ちのちぢれ麺によく絡みます。
実際に食べてみると、確かにこれはどん兵衛と沖縄そばのドッキング。完全に沖縄そばというわけでもなく、特に麺のテクスチャーにはどん兵衛っぽさが強く感じられます。また、スープはかなりあっさりめかつ優しめ。ちゃんとかつおだしと豚だしの風味は感じられますが、双方ともに思ったほど主張が強くない。さらに言えば(東海地方の人にしかわからない例えかもしれませんが)スガキヤのラーメンっぽい風味(編注)があります。まさか沖縄を経由して愛知に到着してしまうとは……。
編注:スガキコシステムズが東海地方を中心に展開するラーメンチェーン。ベースのスープには”豚がら”から取った豚骨スープと、昆布や魚介から取った”だし”を合わせた「和風とんこつ」を使用している
そんなあっさりめのスープをキリッと引き締めているのが、トッピングの紅生姜です。これがあるとないとでは大違い。塩気と酸味がプラスされることで味わいがグッと締まり、効果は抜群です。かやくの中にフリーズドライの紅生姜が入っていただけではこうはならなかったはずで、これは確かに生タイプの紅生姜をつけたくなるのもわかる。おそらくコスト的には別袋で生の紅生姜をつけるほうが大変そうだと思うんですが、そこを押し通した日清の開発者の心意気に脱帽です。
というわけで、優しめの味わいを紅生姜がキリリと引き締め、絶妙なバランスに着地している「日清のどん兵衛 琉球そば」。あっさりしただしの味わいは、お酒を飲んだ後のシメとしてもうまくハマりそう。変則的などん兵衛として、または手軽に食べられる沖縄そばの代用品として、オススメの一品です。
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