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強度に違いはあれど「ガラスは割れるもの」 特殊ガラスメーカーが語る、ガラスの防災(2/3 ページ)

「飛散防止」が重要。

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猛暑でも割れる!?

 さて、地震や台風のほか、近年問題となっている猛暑もガラスが割れる原因で、熱されると膨張する熱膨張という性質が関わっているとのこと。

 「熱膨張したガラスに急激な温度変化や部分的な温度差が生じると、ガラスに強い応力(負荷)がかかります。ガラスの一部が日光で非常に高温になり、他の部分が冷たいままだと、膨張の不均衡によってガラスが割れることがあります」(日本電気硝子)

 熱膨張と温度差による負荷は、例えば猛暑により外気が高温なのにエアコンで室内が涼しい場合、ガラスの表面に応力が発生し、割れやすくなるそうです。

 さらに、飛散を防ぐ網入りガラスも猛暑には逆効果。「実は普通のガラスよりも熱に弱く、割れやすいという特性があります。理由は、網入りガラスに金網が入っているためです。金網は熱膨張により伸縮し、それがガラスに負荷をかけてしまうためです」。

 日本電気硝子は膨張率を抑えた「耐熱結晶化ガラス」を推奨。「耐熱結晶化ガラス」は同社も含め複数の企業が製造しています。

ガラスで防災 まずは点検。自宅でできるところから飛散防止(photo AC

 自宅の窓ガラスはどんなガラスを使用しているのか、今住んでいる家ではどのような対策が可能なのか。「ガラスは割れるもの」という言葉を頭に置いて、確認してみませんか。

(谷町邦子 FacebookX(旧Twitter)

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