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「これマジで周知してほしい」 10月1日から薬局での窓口負担増の薬とは→1000品目対象に・医療費助成制度にも適用(1/3 ページ)

ヒルドイド、リンデロンなど身近にある薬も対象に。

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 2024年10月から医薬品の自己負担の仕組みが変わり、自己負担額が上がった薬について説明する動画がX(Twitter)に投稿され、記事執筆時点で約24万1000回表示され、約2000件を超えるいいねを集めています。

身近な薬も自己負担額増の対象に

 投稿したのは福岡県の薬剤師「中野昇【ナカショウ】」(@sho_molth)さんです。ナカショウさんはSNSで薬品に関する適切な情報などを発信しており、以前には「半錠の薬ができるまで」を動画にした投稿が話題になりました(関連記事)。

 今回注目を集めているのは2024年10月から自己負担額の仕組みが変わり、窓口での負担額が上がってしまった薬について説明した動画です。

自己負担額が上がる薬
医療費削減が目的と話すナカショウさん

 10月からは後発医薬品(ジェネリック医薬品)があるお薬で、先発医薬品の処方を希望される場合は特別料金が発生し、窓口での自己負担が上がることになりました。特別料金は先発医薬品と後発医薬品の価格差の4分の1相当となっています(厚生労働省Webサイトより)。

 対象となる医薬品は約1000品目となり、一時期美容目的の処方が問題となった外用薬「ヒルドイド」や精神安定剤の「デパス」、湿布薬の「モーラステープ」、炎症を抑える合成副腎皮質ホルモン剤(ステロイド)と抗菌作用のある抗生物質の配合剤の「リンデロン」など身近な医薬品も含まれているといいます。

 また一例として、自己負担額3割の人が「ヒルドイド」100グラムを処方される場合、10月以降は555円から813円に上がってしまうとのこと。先発品を使おうとすると思った以上に負担は大きくなりそうです。

自己負担額が上がる薬
なるべく後発品にという国の指針を説明するナカショウさん
自己負担額が上がる薬
先発品と後発品の価格差は25%相当に

 ただし、先発品と後発品で治療の効果に差がある場合や、医療上必要とされる場合は増額の対象にはならないとのこと。剤形の使用感や治療の有効性に関係がない場合は増額となってしまうそうです。

 また、特別料金については「乳幼児医療費助成制度」「子ども医療費助成制度」「ひとり親家庭医療費助成制度」「老人医療費助成制度」「重度心身障害児者医療費助成制度」「自立支援医療費(精神通院)助成制度」などの助成制度も対象外となり、先発医薬品の処方を希望した場合には自己負担が発生するとのことです(和歌山県御坊市Webサイトから)。

さまざまな立場からの声が

 ナカショウさんの説明にXでは「本当に参考になるお話を、ありがとうございます。投薬の時薬剤師さんに相談してみます」「モーラステープめちゃくちゃ使うのに……」「保険薬剤師の皆さん、事務の皆さん! 本日から頑張りましょう。大きなトラブルがありませんように……」とさまざまな立場から声が届いています。

 ナカショウさんはX(@sho_molth)以外にYouTube(@sho_molth)でも医薬品に関する適切な情報を発信中です。

動画提供:中野昇【ナカショウ】(@sho_molth)さん

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