YouTubeに家庭でブドウを甘くおいしく育てるために知っておきたい基礎知識をまとめた動画が投稿され、「聞いてるだけで楽しい」「目からうろこです!」と話題に。ブドウの1房、1粒に込められた努力や技術を学べる動画は11万回以上再生され、1600件をこえる高評価を獲得しています(記事執筆時点)。
作物の栽培方法や農業に関する情報を発信する投稿主
動画が投稿されたのは、YouTubeチャンネル「科学的に楽しく自給自足ch」。同チャンネルでは、農業に関する事業を行うノウカノタネ社を運営するつるちゃんが、夏野菜や果樹を中心とした作物の栽培方法や農業に関する情報を発信しています。
前回はトマトが甘く育つ仕組みを分かりやすく解説してくれましたが、今回は家庭果樹としてブドウを植えている人向けに、スーパーで売っているようなブドウを安定して栽培できるようになるために知っておきたい知識を教えてくれます(関連記事)。
ブドウを栽培するときに知っておきたい基礎知識
ブドウは世界で一番栽培されているフルーツで、耐寒性があって乾燥にも水にも強いことから湿潤な地域でも砂漠でも、どんな環境でも栽培できるそうです。桃栗三年柿八年という言葉がありますが、ブドウは3年くらいで実がなりはじめるのだとか。
またブドウは甘い実がなるものの、意外と病害虫の被害は少ないとのこと。ただし果実が雨にぬれると病気が発生しやすくなるため、雨よけはあったほうがいいそうです。
投稿主さんによると、ブドウ栽培を一言で表すと「樹勢管理」となるとのこと。ブドウの栽培を失敗する原因の8〜9割は、この樹勢(樹木の勢い、成長の具合のこと)を適正範囲にコントロールできていないことにあるのだといいます。
目からうろこな知識が連発
その後も植え付けや仕立て方のコツ、剪定のやり方などについて話しつつ、栽培カレンダーに沿ってその時々にやるべき作業を説明してくれます。
どの作業もやり方はもちろん、その時ブドウに何が起きているのか、なぜその作業をするのかといった理由をアニメーションや説明書きがついた図解とともに説明してくれるので、とても分かりやすく納得できますね。
その後もブドウを甘くおいしくするためには茎の先端部分や脇芽をつむ「摘芯」の作業が欠かせないこと、日本のブドウの房は実を減らす前提で作られていること、種ありブドウは運と技術が詰まったフルーツであることなど、ブドウにまつわる知識を惜しげもなく教えてくれます。
さらに収穫後は翌年の準備として、ブドウの実や葉、枝など“人間が持ち出して失ってしまったもの”を足しておいてあげる必要があるといいます。そのため、ブドウの場合は葉っぱが落ちたら1年分の肥料を足しておくそうです。11〜12月末までに有機質の肥料をまき、木の根に染み込ませておくといいとのことでした。
最後にプロの農家の方たちや海外の実例を交えた剪定に関する知識や、病害虫の対策方法を解説。私たちが日頃食べている甘くておいしいブドウには、農家の方の細やかな作業や努力、技術や知識がぎゅぎゅっと詰まっていることが分かりますね……!
ブドウ栽培に関する知識やノウハウの詳細は、動画で確認できます。
「聞いてるだけで楽しい」「目からうろこです!」の声
約45分の間にブドウ栽培に関する知識やノウハウがぎゅっと詰まった動画には「農家でもなく、家庭菜園もしてないけど聞いてるだけで楽しい」「たくさんの情報ひとつひとつ目からうろこです!」「2年間勉強して今年はデパートに出せるような立派で甘い葡萄が取れました」といった、たくさんの感謝の声が寄せられています。
YouTubeチャンネル「科学的に楽しく自給自足ch」では、この他にも作物の栽培方法など農業に役立つ情報を公開中です。
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