EOS 6D (キヤノン)
35ミリフルサイズセンサーを搭載しながら、「フルサイズCMOSセンサー搭載機としては世界最軽量ボディ」(キヤノン)を実現。小型軽量で携行性に優れるほか、EOSシリーズとして初めてGPSとWiFiを搭載、新たな楽しみ方も提案する。
荻窪圭 ★★★(3.0)
エントリーフルサイズとしてはいいけど細かい不満が残る
軽くて安いフルサイズ機、というのはいいけれども、全体に5Dの弟分で、60Dや70DといったAPS-C機の兄貴分ではないという印象がある。APS-Cからフルサイズへのステップアップ層は考えてないのだろうか。エントリー向けのフルサイズ機はそこを考えるべきなんじゃないだろうか。フルサイズ入門機としては、視野率が100%じゃない以外はよくまとまってると思う。
石森将文 ★★★★(4.0)
「フルサイズKISS」の呼び名は勲章 機能を見切った軽やかさがいい
1/8000シャッターやシンクロ端子がなくトータルのAF性能も見劣りしており、「ぱっと見」はフルサイズKISS。でも中央の測距点は上位機を食う性能だし、APS-C機並の小振りなボディサイズは実使用では大きなメリット。Wi-FiにGPSという旅に最適な飛び道具も兼ね備え、あえて選ぶ廉価フルサイズとして魅力的。24-105mmのキットもあるが、本機の軽やかさを生かすなら新設計の24-70mm f4Lを組み合わせたい。MF時にピントを掴みやすくなるスクリーン交換に対応しているのも○。これで不満なら重さ・大きさを我慢して5D Mk3を選ぶしかない。
野村シンヤ ★★★★☆(4.5)
フルサイズ入門機としてはうってつけ
35mmフルサイズセンサーを搭載した、フルサイズカメラの入門機。“手軽に使う”をキーワードに開発されたモデルであり、EOS 5Dの画質はなるべくそのままに、コンパクトかつ、軽量なボディを実現。本体重量は680グラムとフルサイズ機としてはとても軽い。軽量化のためボディにはプラスチックが多く使われているが、それでも表面加工とあいまってチープさはない。画質は文句ナシ。
今藤弘一 ★★★★☆(4.5)
APS-Cにもの足りなさを感じたら
“キスデジ卒業者”やEOS 7Dや70Dを触っているものの、なんとなくもの足りなくなってきたらこちらはいかが? EOS 5Dの下位モデルだが、35ミリフルサイズのCMOSを搭載し、ライブビューでの撮影も可能。入門機にあるようなWi-Fi、GPSといった機能も盛り込むなど、ミドルクラスユーザーからハイエンドアマチュアまで満足のいくように作られた1台だ。
永山昌克 ★★★(3.0)
無線LAN&GPS対応の小型フルサイズ機
EOS 5D Mark IIIからさらに一回りの小型軽量化を実現し、フルサイズ画質をいっそう気軽に楽しめるカメラ。EOS 5D Mark IIIに比べるとAF性能はやや見劣りがするが、スポーツなどの動体撮影用以外では十分なレベルだ。操作系はEOS 5D Mark IIIよりも、EOS 60DやEOS 70Dに近い。内蔵したWi-Fi機能によってライブビューリモコン撮影ができるのは便利だ。
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