世の中には、直接的に何かの役には立たなくても、そのあふれ出す魅力でかろうじて存在を許されているヒトやモノや出来事というのがある。実用的、実践的、効率的――そんな単語が並ぶばかりでは、息苦しくてたまらないではないか。ということで今回は、実用性は「?」でも、見る人の心をどこか前向きにしてくれる愛すべきネタ文具5選を紹介しよう。
→「ちゃんと役に立つけどネーミングがアレな名作文具5選」も選んでみた
ハイテクを生かしきれてない
まず見た目がだいぶぐっとくる。ハイテク感あふれるレーザーポインター付ハサミ「LASER SCISSORS」は、「投影されるレーザーをガイドとして使うことで、定規を使わなくてもまっすぐ切れる」というフレコミの逸品だ。が、実際に使った人からは「手の動きに合わせてレーザーもブレるので意味ない」という率直すぎる声も聞こえてくるなど、ネタ文具としては充分に合格の範疇。並行輸入品はAmazonや楽天市場などで1000円前後で買える。
ペンで書いても読めない
のり付きふせんというのはよく見かけるが、そうではなく海苔ふせんであるのが本製品である。色は「焼海苔色」と「味海苔色」の2種類があるが、どちらも暗色なため普通の黒系のペンで書いてもほぼ読めない。販売元のケーシーではほかにも「豆腐ノート」や「のり巻きタオル」など、やけにヘルシー路線のプロダクトを連発しており、妙に気になる存在ではある。
書き心地はそうでもない
ストレスフルな現代人に向けた、破るための専用ノート。それが「スカッとノート」だ。「破りやすく、かつ適度な手応えがある破り心地」「破ったときに爽快感のある音」「破った紙をばらまくため握りしめたときのかたまりやすさ」(ちょっとよく意味が分からない)など、徹底的に破る行為の心地よさにこだわったという本製品。だが、開発元によると「破ることを主眼に置いているので、書き心地はそれほどでもない」とのことだ。
味見しない
ゼブラの定番ボールペン「サラサクリップ」が、なぜか紅茶ブランドのリプトンとコラボしてしまった。赤はアップルティーの香り、茶はキャラメルティーオレの香り、など全10種類をそろえているのだが、こんなものを学校に持っていったら、インクをちょびっとなめてみるヤツが教室に1人は絶対に出てくると思う。ぜっっったいに出てくると思う。賭けてもいい。匂いつき消しゴムをかじってみたことのある君たち。味見をしてはいけない。
理由を説明できない
人はベーコンに惹かれる。そこに理由はない。Webサイトに張り付けてみたり、香ばしい香りで目覚めてみたりはもちろんのこと、スカーフ、マフラー、石けん、シェイク、iPhoneケース、棺、マッサージオイルまで、人がベーコンに惹かれるのは種として継承してきた本能であるのだろう。そういった大きな流れの一環として、この「ベーコンノート」もまた存在している。そこに理由はない。
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