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毎日の日記を習慣づける6つのコツ

三日坊主を克服し、日記を続けられるようになるにはどうしたらいいのか。特に有効だと思われるコツを6つ挙げてみた。

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 誰でも一度くらいは日記をつけてみたことがあると思う。昔なつかし、小学生時代の朝顔観察日記から、一時期話題になった4行日記のようなものまで、一口に日記と言ってもその目的や形態はさまざま。今回は特に、ベーシックな日々の出来事全般を記していく日記が「続けられるコツ」を考えてみた。どれも筆者の実践に基づく内容だ。

 なお、基本的にはアナログ(手書き)での記録かデジタルでの記録かなどは問わない内容について書いている。その点は読者が自由にお好みの形態を選んでほしい。

1. 前日のことを書く

 日記と言えば、一日の終わりにその日あったことを思い出しながら書くもの――というイメージが強いかもしれない。が、筆者はこれをあまりおすすめしない(念のため、これで続けられるという人は何の問題もない)。

 第一に、一日の終わりというのは最も疲れがたまっている時間である。へとへとの状態ではノートを開く気にもPCの前に座る気にもなれず、「明日暇な時間に書けばいいか……」となることは想像にたやすい。そして断言してしまうが、二度とその日の日記は書かれない。かといって早い時間帯に書いてしまうと、意外とそのあとにいろいろ書きたいことが起こったりもするものだ。

 そうではなく、最初から「前日のことを(翌日の日中に)書く」と決めておいた方が、習慣化につながりやすい。筆者のおすすめは「朝起きて一番に書く」ことだが、忙しい朝の時間なんて絶対無理、という人もいるだろう。それなら昼休みでもいいし、通勤電車の中でスマホでぽちぽち、でもいい。とにかく「前日のことを、翌日の決まった時間に」書くことがポイントだ。

2. テンプレを決めない

 これもいわゆる一般的な日記術(?)とは異なるようだが、書く内容のテンプレートは固定してしまわないほうがいいと思う。「テンプレに沿った方が何も考えず素早く書けるのでは?」と思われるかもしれないが、始めてみると意外とそうでもないことに気付くはずだ。「昨日得た発見……えーと」「明日の目標……うーん」などといちいち考えていては進まないし、考えずに書ける「昨日の天気:晴れ」などと記していても何の意味があるのか? と個人的には思う。

 それよりも形式を決めずに、時間軸も自由に、思い浮かんだことから何も気にせず書けばいい。長さも日によって1行でも100行でもいい。何も思い浮かばなかったら、それはそれで何もなかった日なのだ、という記録なのだからそれでいい(こういうことを書くと怒る人がいるが、事実そういう日はあるのだから仕方ない)。

 これは後から読み返すときのヒントにもなる。日記には「のちのち読み返すべき日」と「そうでない日」というのがあって、日記全体をざっと見てその区別がはっきりと付くことが重要だ。毎日同じペースで同じ分量で書く必要はない。

3. 写真を撮る

 これは必須ではないが、やっておくと書くときにも読み返すときにもかなり役立ってくれる。(自分の成長や自己実現などではなく)純粋な「記録としての日記」の目的は、突き詰めれば、それを読んでその日のことを思い出す“引き金”になってくれればそれでいいわけで、起こったことや思ったことをすべて記録しておかなくてもいい。その意味で、写真は圧倒的に効率がいい。

 写真の扱いという意味でだけ言えば、ここは手書きよりもデジタルで日記をつけることをおすすめしたい。スペースを取らず何枚でも写真を貼れるし、Exif情報などで自動的に残される記録も“引き金”として扱いやすい。

 もちろん、前項で書いた通り、何もないのに無理やり撮る必要はない。「旅先で写真を撮る」感覚とまったく同じように、気付いたときに残したいものだけ撮ればいい。

4. メールやLINEで思い出す

 基本的に毎日書くのが望ましい日記だが、もちろんそうできないときもある。そんなときに、後から振り返って数日分まとめて書くことができればいいのだが、何の手掛かりもなしにまとめ書きするのは相当に難しい。

 そんなときに効いてくるのが前述した写真、そして当日交わしたメールやLINEでの会話記録だ。「その日あったことを思い出す」というと真っ先に思いつくのが手帳などのスケジューラーを見返すことだが、ここにはおそらくオフィシャルな「大きな予定」(イベント)しか残されていない。これでは本来日記に残しておきたいような出来事が抜けおちてしまう。

 一方でメールやLINE(仕事上やり取りするメールなどよりも、家族や友人との間で交わしたもの)であれば、その日初めて知ったこと、人に知らせたかったこと、それを受けて考えたこと、などを連続して一気に思い出せる。TwitterやFacebookといったSNSよりもメールの方をおすすめするのは、そこに個人的なつぶやきが混じらず、あくまでも人との「会話」の中にこそ書くべきことが埋もれているからだ。

 ちなみに「日記のためにそこまでしたくない」という場合は、それだけの日だったと思って書かなくてよし。繰り返すが、一番いいのは翌日の記憶がまだ新鮮なうちに書いてしまうことだ。

5. 途切れても気にしない

 ――それでも、それでも気付けば途中で書くのを止めてしまっていた。そんなときは、まっっったく気にせず「あ、止まってたな」と気付いたその日からまたしれっと書き始めていい。それで何の問題もない。「空欄の日があるから気持ち悪い」とかそういった気持ちを早々に捨てれば、(多少途切れても)「続ける」ことは決して難しくないのだ。

 筆者もこの記事でさんざんいろいろと書いておきながら、「忙しかった」などの普通すぎる理由で数週間空欄を続けたりすることもある。が、日記の存在を思い出した日から、上述したような方法で可能な限り空欄を埋めていき、それでも思い出せない箇所は「○月×日〜△月□日:この時期に何があった、誰とあった、あそこに行った」あるいは「思い出せないくらい忙しかったようだ」とだけ書いて済ませている。

 ここまで挙げてきたすべての点に共通することだが、「潔癖に(神経質に)なり過ぎない」ことは、継続することの一番大きなコツだ。

6. 読み返す習慣もつける

 最後に、日記を書く習慣をつけたら、今度は読み返す習慣もつけてほしい。つけてほしいというか、「読み返すと間違いなくおもしろいですよ」と言いたい。

 読み返すタイミングとしては、何度か出てきた“引き金”がここでも使える。例えば今年で言うと、サッカーのW杯があった。では4年前、自分はどこで何をして、どんなことを考えていたのか。もっとさかのぼって8年前は? 逆に4年後はどうしているか――?

 同じように、「このお店って前に来たのはいつだったかな」「この本を初めて読んだ頃って何してたんだっけ」といった具合で引き金はいくつでも見つかる。見つかったら読み返す。読み返すとおもしろい。おもしろいのでまた今日も書く。そんなサイクルを繰り返しているうちに、気付けば毎日書くことが当たり前になっているはずだ。

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