自動で温まる靴下、濡れると分かるオムツ――「ウェアラブルEXPO」で見かけた気になるモノたち:写真たっぷりレポート(1/3 ページ)
東京ビッグサイトで行われた「第1回ウェアラブルEXPO」に出展されていたモノの中から、注目製品を写真たっぷりでお届けします。
1月14日から16日まで、東京ビッグサイトで「第1回ウェアラブルEXPO 装着型デバイス 技術展」が開催された。出展ブースは103社で、ここ数年のウェアラブルブームの後押しもあってか、初日からかなりの混雑。最終日には通路で身動きできなくなるほどで、パンフレットがなくなってしまうブースも数多く見られるなど、どのブースも盛況を極めていた。
全体としてはスマートグラスを使った展示が多く見られたが、ウェア用の導電性繊維や織物も多数展示されていたほか、デバイスの軽量化を狙ったバッテリーや発電システムの技術展示も印象的であった。その中でも、ここではヘルスケアに関する展示についてご紹介したい。
メニューから栄養やアレルギーを読み取れる「ウェアシスト」
神戸デジタル・ラボのブースでは、メガネ型デバイスを用いたウェアラブルアシスタント機能「WearAssist(ウェアシスト)」を展示。日本語のメニューを認識して英語に翻訳したり、カロリーやアレルゲンが確認できるデモのほか、観光地のガイドが可能なデモも行っていた。ブースで使われていたのはエプソンのスマートグラス「MOVERIO」だったが、その他のスマートグラスにも対応するという。
導電性ニットを使用したGUNZEの「発熱&着圧ソックス」
GUNZEのブースでは、同社のアパレル技術を応用した発熱する靴下、音の出るピアノ、伸ばしてもランプが消えない伸縮配線など「導電性ニット」を用いた事例を展示。「GUNZEのウェアラブルとしてどういうジャンルになるかはまだ決めかねているが、銀メッキの導電性の糸を使うとこういう製品ができるということを示した」とのこと。
特に注目を集めていたのは、触ると温かい「発熱&着圧ソックス」。台座の中に仕込まれたバッテリーにより、ストライプ部分が発熱するという仕組みで、USBのポータブルバッテリーでも利用できるという。通りかかった女性からはさっそく「足が温かいのはうれしいよね」という声が上がっていた。
Jawboneの「UP3」はまだモック。発売は早くて3月か?
Jawboneでは、発売中の活動量計であるUP24、ボタン電池駆動のUP MOVEのほか、今後発売が予定されているUP3のモックを展示していた。UP3は従来の3軸加速度センサーに加え、バイオインピーダンスセンサー、皮膚温および気温センサーが搭載された製品で、歩数、距離、消費カロリー、睡眠のほかに心拍の連続測定が可能になる。また自動的に運動を測定したり、睡眠段階が従来の深い浅いという2段階から、3段階で表示できるようになる。
当初2015年1月発売と言われていたUP3だが、発売は3月〜4月になる見込み。輸入代理店の話では、心拍の測定周りで時間が掛かっているのではのこと。価格は2万4000〜2万5000円くらいの予定とされている。
心拍が楽に計れるAiQのウェア
台湾の衣類メーカーAiQ Smart Clothingは、ステンレスファイバーとポリエステルを用いた、洗えるスマート衣料を2点展示。心拍や呼吸が測定可能という。1点は心臓に近い部分にセンサーを内蔵した一般的なウェアタイプだが、もう1点は肩に近い部分にセンサーが2カ所内蔵されており、首の後ろを通って左肩まで配線されたステンレスファイバーによってモジュールに接続される。皮膚に直接触れる必要はあるが、羽織れるため着用の負担が少ないのが特長。同社ではできるだけ体に負担がなく、着心地がいいものを目指しているという。
動くと発電するコーンズテクノロジーの「発電ウェア」
コーンズテクノロジーは、拓殖大学前山研究室、ムネカタとの共同研究中の発電ウェアを展示。ランニングマシン上のデモでは、ウェアの膝の表と裏、お尻など、ゆがみが生じる部位にシート型発電素子が内蔵されており、動きによる伸縮で発電していた。このほか、手でパッドを曲げることで発電させるといったデモも行われた。電池交換が不要なウェアラブルデバイスの実現を目指し開発中とのこと。
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