9月に発売された「Apple Watch Series 12」を3週間ほど試用。後編となる本稿では、筆者のインプレッションを交えつつ、Apple Watch Series 12の使用感について、前編で紹介したデザイン、センサー、準備度アプリ以外の内容をまとめます。
9月に発売された「Apple Watch Series 12」を3週間ほど試用。前世代から変化のあったポイントをチェックしつつ、重要度の高い新機能について使い心地を確認しました。後編となる本稿では、筆者のインプレッションを交えつつ、Apple Watch Series 12の使用感について、前編で紹介したデザイン、センサー、準備度アプリ以外の内容をまとめます。

「Shazam」が便利だった
Apple Watch Series 12を使っていて良いなと思ったのは「Shazam」機能が強化されたことでした。近くでBGMが流れていると、スマートスタックのミュージック認識ウィジェットに、曲名とアーティスト名が自動表示されます。

筆者はテレビで流れた曲や、カフェで聞こえてきた曲など、気になった曲について名前を調べて、Apple Musicのプレイリストに加えることも多いので、このShazamの体験はかなりスマートに感じました。わざわざShazamの機能を探して実行しなくてよく、Digital Crownを回すだけで曲名が分かるのは快適です。
なお、アクセシビリティ関連の機能なので、今回は試しませんでしたが、玄関のチャイムや赤ちゃんの泣き声などを認識して通知する「サウンド認識」機能をオンデバイス処理で利用できることもできます。
「Siri AI」は堅実に便利
Apple Watch Series 12に限った機能ではありませんが、watchOS 27の機能や、Siri AIについても試しました。
まず、新しい「Siriモジュラー」文字盤については、文字盤の中央にスマートスタックが配置されるデザインが特徴的。BGMが流れていると先述したShazamが表示されたり、カメラアプリを起動しているとリモートシャッター操作について提案されるといった具合で、その場に応じた提案が表示されるのが便利です。ただ、デザインがシンプル過ぎて筆者には少し物足りなく感じる部分もありました。

watchOS 27.2で日本語に対応したSiri AIについては、自然言語での指示と回答がイマドキな体験です。既に生成AIに慣れ切った現代人にとっては満足できない部分もあるかもしれませんが、従来のシンプルな「Siri」と比べれば格段にできることが増えています。
例えば、「予約した駐車場の情報を教えて」と指示したところ、前日に利用した駐車場サービスから領収書のメールが届いている旨が表示され、金額も確認できました。ただし、その画面で表示されるメールの文面をタップしても、実際のメールに辿り着けるわけではなく、メールアプリが開いただけだったのは、まだ“β版”という印象でした。

日本語対応は未定ですが、会話の要点をメモする「Siri Recap」や、聞き逃してしまった15秒前までの会話をテキストで振り返る「ライブ早戻し」などの機能が使えるようになれば、もっとApple Watchらしい体験が広がるのかもしれない、と想像は膨らみます。
まとめ
Apple Watch Series 12は、進化したセンサーと新しいアプリによって「よく分からなかった謎のヘルスケアの測定項目」が一般ユーザーでもなんとなく利用できる形になっています。もちろん、まだかゆいところの全てに手が届くわけではありませんが、この方向性の進化については、1人のApple Watchユーザーとしても歓迎したいところです。

また、新しいAIの機能については、日本語対応がまだということもあり、ポテンシャルを全て発揮できたわけではありませんが、改良されたShazamなどの体験は既に実感できるようになっており、人によっては刺さるものだと感じます。
既に数世代前のApple Watchを持っている場合に、焦って機種変更をする必要はないでしょう。一方で、Series 6~8などの複数世代が最新OSへのサポートから外れてしまったタイミングということもあり、「これから機種変更を検討しなくてはいけないな」と考えだした人にとっては、重要な世代になります。その場合、仕様や使い勝手の面でApple Watch Series 12に懸念点は特にありませんので、“買い”と判断してよいはずです。