【 三國志X 】
■太守はつらいよ
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それから2年の時が流れ,197年5月。忠勤に励んできた張遼に転機が訪れた。呂布が,張遼に汝南を任せると言うのだ。
しかしこの汝南という都市,西に劉表,東に袁術を睨む要衝。ひとたび政治状況が変化すれば激戦区となることは必至だ。はたして守りきれるのだろうか?
■運命の決断。心配したのか,親しくなった荀攸が自宅に遊びにきた。
ともかく汝南の太守となってみると,呂布からは内政に力を入れるよう指示がきた。なるほど,次はこの指示を達成することで功績を上げていくらしい。
とりあえず配属された部下たちとともに内政に励んでみるが……あいにく武辺者ばかりが配属されていたため,成果は芳しくない。それならばと,知力や政治の高い武将を送るよう呂布に陳情してみるも,よい返事は得られなかった。
となれば,人材は自力で集めるより他ない。幸いなことに,昨年の曹操軍の瓦解により旧曹操系の武将がごろごろ浪人していたので,夏侯淵,夏侯惇,郭嘉,満寵,李典らを配下に加え(太守の身分になると,登用した人材を直属の配下にできる),彼らの力を借りて汝南は高度成長時代(?)を迎えるのだった。
■ほとんどの数値が上限に。努力の賜物である。
ようやく前途に希望が見えてきた……と思いきや,呂布からまたもや難題が言い渡される。
約2年以内に袁術を討伐せよというのだ! Bクラスの軍閥とはいえ,仮にも都市2つを擁する袁術に,汝南の部隊のみで相手をしろとは……。
■都督への道
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かくして汝南は開発につぐ開発の連続。また,満寵の薦めもあり,駐留できる部隊数を増やすために都市の規模の拡大も行なう。なお,都市の規模を拡大するには,「技術」のパラメータを上限まで上げなくてはならない。
そして200年1月,8万ほどの軍勢が整ったところで任務の期限が近づいてきた。
高順,夏侯淵らに6万の遠征軍を委ね,袁術の本拠地・寿春の攻略を命じる。果たして結果はどうでるのか。
状況を固唾を飲んで見守っていたところ,武将の能力差のおかげか,さしたる被害も受けぬまま勝つことができた。出兵からわずか3カ月あまりで,袁術の支配する都市はすべて我が軍門に下った。
■自分は都市で知らせを待つスタイルだと,戦闘はあっという間に決着。
ほとんど損害を受けなかった部隊は,その後徐州,および荊州北部を席巻することに。
呂布軍の支配都市は一挙に倍以上になり,張遼の功績はうなぎのぼり。202年の9月にはニ品官へと昇進し,都督に任命される。
都督とは君主に複数の都市を任されている存在であり,独自の判断で太守を任命したり,金や兵糧,部隊などを輸送することができるようになる。
外交権も持っているので,ほとんど君主と変わらない立場と言ってもかまわないだろう。
■都督になるのと前後して,大陸でも有数の名声の持ち主となっていた。皆がちやほやしてくれる。
これまでは隣接している都市や,攻撃目標の都市のことさえ考えていればよかったわけだが,大陸全体の情勢を把握する必要性が出てくるのである。
この時点での勢力配置は以下の写真のとおり。呂布が曹操に代わって中原を制し,北方に袁紹,揚州に孫策,涼州に馬騰,荊州南部に劉表,益州に劉璋が割拠している。
徐州,および豫州を呂布から任された張遼としては,袁紹,孫策の動向が気になるところ。史実では曹操は北を先に平定したわけだが,外交の展開によっては揚州攻略を先に行なうこともありそうだ。
中原に呂布ありといえども,群雄は虎視眈々と中央進出の機会をうかがっていた。
天下の行方はいまだ混沌とす──。
と,いったところで今回のリプレイ&インプレッションは終了。
今回のプレイでもすべての要素を満遍なく味わってはいないように,食べたいものだけを好きなだけ味わえること。これこそが『X』の最大の魅力だろう。
しかしこのスケールの大きさ(あるいはコマンドの細分化)は,ゲームに慣れていないうちは「何から手をいいかわからない」という状況を生み出しやすい。チュートリアルが非常に親切とはいえ,手応えを感じるようになるまでに多少の時間を要すことは確かだ。
とはいえ,武将の立場で君主を支えるのは,単純な君主プレイよりもよりドラマチックである。武将たちの人間模様を自分の手で織り成していく楽しさが,今回のリプレイで少しでも伝わっていれば幸いだ。
・メーカー:コーエー
・公式HP:「三國志X 」公式HP
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※画面写真は開発中の為,実際の製品とは異なる場合があります。
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