だれでもプレイできるという楽しさが人気の「みんなdeクエスト」。日本ではめずらしいメールを使ったシステム,メールだけでなく公式サイトにアクセスする楽しさなど,その魅力はつきない。
今回,特設ページのオープンを記念して,このタイトルの開発の経緯や今後の展開を,同ゲームの立案プロデューサーであるスクウェア・エニックスの第10開発事業部の事業本部長・齊藤陽介氏,現在の運営プロデューサーの浅野智也氏,そして開発ディレクターのゴブ王氏に話を聴いた――。
SBG:そもそも「みんなdeクエスト」の企画はどんな経緯でスタートしたのですか?
齊藤:数年前にゴブ王さんが主催していたWebゲームに私がハマっていたことがあったんですよ。
それがとても面白かったので,是非一緒にゲームを作ってみたいと考えていたんです。そこで「駄目でもともと」と,メールを出してみたんです。
ゴブ王:私の本業はコンシューマーゲーム開発者なんですよ。
エニックス(当時)さんからメールが届いたときは,WEBゲームも終了していたので,「なんだろう?」とビックリしました(笑)。
それが2年半前だったのです。
SBG:何故メールゲームという形式を選ばれたのでしょうか?
齊藤:私は「クロスゲート」というオンラインゲームをプロデュースしているのですが,PCのパッケージのネットゲームというのが敷居が高いのを感じていたのです。
オンラインゲームが楽しいといくら言っても,実際にプレイしてみてもらわなければ,その楽しさは伝わらないわけです。PCユーザーでゲームをプレイしている人はわずかなわけですね。
でもネットサーフィンやメールなら,だれでもPCを使う人なら必ず使うことになる。
こうしただれでも持っている環境で,シンプルながら奥の深いファンタジーRPGが楽しめないか,と持ちかけたのです。
浅野:ですから,今でも開発ルームの壁には,「(本当はいけないけど)会社や学校で手軽にできる本格派多人数参加型ファンタジーRPG」というコンセプトが貼られていますよ(笑)。
齊藤:主婦で「みんなdeクエスト」している人はいるか?という問いに対して返事がたくさん来たりするなど,コンセプトは間違ってなかったと思います。
さらに身近なものとして携帯電話でも展開をはじめたのです。
SBG:メールでのやり取りだけでなく,メールを読み終わったら,公式ページにアクセスして,装備の変更や物の売り買いなどができますよね。
ゴブ王:メールはHTMLで表現して飽きられないようにしました。
最初から1日5分だけでも遊べることがコンセプトにきっちり決まっていたので,比較的方向性はシンプルに決まりました。
その代わり,コアユーザーがずっと遊べるようにWEBでアクセスすれば色々楽しめるものを用意したのです。
SBG:1日2回(午前1時ごろ・午後1時ごろ)のタイミングでメールが届くのですが,これもすぐ決まったのですか?
齊藤:2回になったのは,朝学校や会社に行く前と帰ってきてからに楽しめるようにです。
メールの回数だけでなく,戦闘のターン制にしてもアイテムのバリエーションにしても,常にプレイしやすいバランスを考慮して開発を進めましたね。
ゴブ王:システムが固まるまで半年かかりました。テストなども並行して行いつつ,ストーリーが完結したのが1年後くらいでしたかね?
齊藤:予想外にユーザーのプレイ進行が早く,ビックリしました。
正式運用開始して,クリアするのが1年後くらいと予想したのですが,わずか6カ月ほどでクリアされてしまいました。早すぎる(笑)。
浅野:その一方で2年以上経過している今でもクリアしないで,世界観をゆっくり楽しんでいる人もいるから面白いですよね。
SBG:本格MMORPG同様,色んなユーザーがいますねえ……。
齊藤:でも,そんな多彩なユーザーからのリクエストに,一番対応しているオンラインゲームは「みんなdeクエスト」で間違いないですよ。
物を売り買いするシステムの導入とか,市場(オークション)で入札するタイミングが分かるように時間の表示などなど……。
ほかにも進行状況が分かるデザインなどにも気を配ったりしてます。
各種設定ができるWEBパートはDreamcastからもきちんと見れるんですよ。PS2の一部ブラウザにだって見られるようにしています。
・「みんなdeクエスト」INDEX
・「みんなdeクエスト」公式HP
・スクウェア・エニックス
・PC GAME INDEX
・SOFTBANK GAMES TOP INDEX
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