政治や経済などが絡んだ重厚な世界設定のほか，個性あふれるキャラクターたちも見どころの1つといえる。キャラクターデザインを人気イラストレーターの司淳氏が担当，軍事評論家の岡部いさく氏が戦闘機などのアドバイザーとして制作に関わっているのがポイントだ。

　今回は発売に先駆け，人間模様が交錯するミッションの一部と，その魅力を紹介するぞ。

IMPRESSION

プロローグ

　ゲーム開始と同時にプレイヤーは，地球防衛連盟軍「E.D.A.F」に所属するカズヤ・ササイとなり戦場に赴くことになる。 E.D.A.F宇宙軍のパイロットだったカズヤは，O.C.Cの奇襲を受け，恋人を失い，その復讐心からデルタ中隊に志願したのだ。

　そんなカズヤが所属するのはE.D.A.F.傭兵部隊，第27航空戦闘軍団第4混成飛行中隊，通称デルタ中隊。カズヤ（プレイヤー）はその中で編成されるデルタ第3小隊に配属される。

　小隊を率いるのは若き女性隊長，ルース・ヴァレンタイン（タックネーム：リリー）と，腕利きのジョン・ランダル（タックネーム：ウルフ）の2人がプレイヤーの僚機となり共に激しい戦闘に出撃するのだ。

　ちなみにタックネームとは，名前を簡素化した短い呼称のこと。激しい空中戦の最中，お互いをフルネームで呼び合うのが困難なので，パイロット同士はこの呼称で呼び合う。いわばパイロットのあだ名といったところだ。戦闘の最中に味方の声を聴き逃さないよう，しっかりと頭にたたき込んでおこう。

IMPRESSION

ミッション1

　ファーストミッションは，既にコックピットで待機していたカズヤ達第3小隊に，敵大型エネルギー爆撃機の要撃指令が下される。

■コックピットモードでは，各機体のコンソールパネル等は実機に忠実に再現されているぞ。

■カズヤが搭乗するF-5EタイガーIIは低コストで運動性のいい双発の軽量超音速戦闘機だ。

　空中空母から発艦したカズヤたちは，前方空域に巨大な爆撃機を発見する。都市を一瞬にして壊滅させる破壊力を持つ大型エネルギー爆撃機が6機，これを殲滅するのが最初に課せられた任務だ。

　自分たちが搭乗する機体が現代の戦闘機なのに対し，この大型機はリング型の翼を持つ見たこともないような機種だ。早速このあたりからデルタの舞台が近未来であることの片鱗が垣間見えてくる。

　とは言えファーストミッションということもあり，大型エネルギー爆撃機はミサイルを2発たたき込めば楽に撃墜することができる。まずはこのミッションで飛行感覚や攻撃のプロセスを学ぶといいだろう。

　また，上空には敵の戦闘機Su-20も飛来するので，初めてのドッグファイトを体験することもできるはずだ。

　敵機を撃墜し，ミッションをクリアするとリプレイモードに入る。自機の戦いぶりを眺めて悦に浸ることも出来る。もちろんリプレイデータをセーブして再度閲覧することも可能だ。