Q:映画をゲーム化する点で,気を付けた部分とかはありますか?ここは映画とちょっと変えたという部分はありますか?
上田:映画の中で出てくるキャラクターがみんな超人的な力を持っているんで,そこをうまく処理するのが大変でした(笑)。
森田:というのも,「グリーン・デスティニー」の主人公たちの超人的な力をそのまま入れると,どうしてもゲームとして破綻をきたしてしまうんですよ(笑)。ただし,その超人的な力が「グリーン・デスティニー」の魅力だったりするので,なるべくその点を潰さないように調整するのに苦労しました。
あとは,原作の映画にある激しい戦いとは別にある,静かな恋愛の部分にも気を配りましたね。見つめ合ってるときに何を考えているのかなど,シナリオやストーリーを読み解くことにかなり時間をかけました。セリフを変な形で抜き取らないようにすることも気をつけましたね。
森田:あとはゲーム中,映画には実際に登場しない場面でキャラが出てきたりはします。もちろん,不自然じゃない範囲で,ということを心がけています。
Q:気になるエンディングですが,マルチエンディングだということをお伺いしたのですが本当ですか?
上田:そうです。全部探すのは結構大変かもしれません。でも,映画を見た人なら,あれとあれが必要だな……ってピンとくると思います。もちろん,見ていない人でも普通に分かるような作りにしていますよ。
森田:映画の終わり方がかなりかわいそうな終わり方なのに対して,“ハッピー”になるエンディングももちろん用意されていますよ。
Q:分岐の要素は?
森田:分岐する要素は3つの要素の組み合わせです。さらに3つのうちの1つは複数の要素から成り立っているので,ちょっと難しいかも。ただ,これが正解,というエンディングはありません。
基本的には劇中の話を歪めてしまったり,後の話を捏造したり,ということがないように,原作中のベースを保ったまま納得できるエンディングを作ったつもりです。いろいろな組み合わせでエンディングを楽しんでほしいですね。
Q:ゲームの中でここは見てほしい!という点はありますか?
森田:制作で一番最初に構築したのが,イェンとシューリンが広々とした城壁で闘うシーンです。
映画でも一番最初の見せ場だし,映画を参考にして,ゲーム中でどういうアクションを再現できるかということを実験した場所でもありました。この部分で生かされたことは後半でもかなり参考になっているので印象に残ってます。
上田:飯屋のステージは最後まで色々苦労しましたね。狭いエリアでバタバタと物を壊しながら暴れるので,カメラワークにかなり苦労しましたね。
あと飯屋の場面は,映画で使ったセットの設計図を元にそのまま構築しているので,映画では断片にしか見られない箇所とかを見られる楽しみもありますよ。中庭とかもバッチリですもん(笑)。
Q:ズバリ,総プレイ時間は?
森田:本当になれている人でも,簡単なエンディングをクリアするだけで5〜6時間ぐらいはかかりますね。テストプレイで「アクションゲームなのにかなりのボリュームがありますねぇ〜」って返事をもらったぐらいですから(笑)。
Q:最後にファンに一言お願いします。
上田:戦闘アクションに関して,どこもチャレンジしていないことにチャレンジしています。いろんな楽しみ方が隠されているので,ぜひ探して楽しんでください。
森田:最低ラインはアクション部分を楽しんでもらうこと。その上でいろんなユーザーさんが遊びやすい,楽しんでもらえるようなタイトルに仕上がっています。あとは映画を見ていない人でも大丈夫ですが,映画を知っている人なら数十倍楽しめる部分が結構入っていますので,映画ファンにはぜひ遊んでほしいですね。
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