デュナンの統一戦争より15年… グラスランド地に再び戦いの幕が開く。
見渡す限りの平原が広がるグラスランド――。
その大地には,それぞれのクラン(氏族)に分かれ,自らの伝統と生活を守って暮らす人々がいた。
そのクランの1つ,カラヤクランの族長ルシアの息子・ヒューゴは,休戦のための親書を手渡すため,グラスランドに隣接する都市国家・ゼクセン連邦の首都であるビネ・デル・ゼクセへと旅立つ。
同じ頃,ビネ・デル・ゼクセでは英雄・女騎士クリスの凱旋パレードが行われていた。ゼクセン騎士団とグラスランドとの戦いを勝利に導いた彼女は,ゼクセン騎士団の騎士団長の座を授けられる。しかし,クリス自身は先の戦いで戦死した前騎士団長の後を継ぐこと,そして不相応な英雄として扱われることに悩んでいた。
そして,このビネ・デル・ゼクセには,もう一人の男,ゲドがいた。ハルモニア神聖国辺境警備隊第12小隊を率いる彼の任務は,周辺の国家に関する内情調査と実力行使。ビネ・デル・ゼクセでつかの間の休暇を楽しんでいた彼らに,本国からの新たな指令が下る。
――かつてグラスランドの諸氏族を率いてハルモニアと戦い,歴史の向こう側へと消えていった炎の英雄。その残党を探し出せ――と。
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