プロ仕様だからこそ手にできる重厚な走り
さて,外観とは別に実際に操作してわかる進化のポイントだ。前モデルでも長時間走りこむと腕がかなり疲れたものだが,「GTFP」ではさらに体を鍛える必要がありそうだ。
具体的には,前モデルからモーターのトルクが2倍になっているとのことで,実際にズシリと手にかかる重さはまさに実車を彷彿させる。
恐らく,感覚としてパワーアシストの弱いステアリング,と感じるに違いない。実際の車はこんなにハンドルは重くないよ,と思う人もいるかもしれないが,それは間違い。サーキットでのハードな走行では,パワーアシストも凌駕する路面抵抗があり,まさにハンドルはねじ伏せるものなのだ。
■素早くダイナミックなステアリング操作が要求されるオフロードでは,暴れまわるGTFPに翻弄されることだろう。しかし,そんなハードなドライブもGTFPあってこそ楽しめる
ということで,この重さはこれで正解。ただし,ラリーカーでは,かなり強化されたパワーアシストを搭載しているので,ステアリングは指先で回せるほど軽くなっている,と豆知識(笑)。
走りこむとじわじわと感じるのが,ステアリングとタイヤの一体感とでもいうのだろうか,切った分だけタイヤが曲がるという,当たり前といえば当たり前の感覚。
ステアリングの切れ角を感知するセンサーが0.05度単位で計測を行っている,という点がじわりと効いてくるのだ。
特に車を軽く流してるととそれがよくわかり,ステアリングに対してフロントタイヤがリニアにきめ細かく応答しているのが分かる。
また,ステアリングの軸がベアリングでしっかり固定されていることもあり,ガッチリとした剛性感は操作していても安心感がある。
実際,ハードな使用を強いられるコントローラだけに,丈夫なことに越したことはない。
サーキットを走りこんで
筑波サーキットを走った経験のある筆者は,「グランツーリスモ4“プロローグ版”」を「GTFP」で走っていてちょっとしたフラッシュバックがおきた。
そうそう,このコーナーではステアリングを息をこらえてずっと押さえ込んでいくから辛いんだよな,とか,ヘアピンからダンロップブリッジの下を抜けて左に行くところでスピードを乗せていく時のハンドルの重さとか,そういったものがみるみる頭の中に蘇ってきたのだ。
もちろん,「GT4」の完成度もあるのだが,実際に走ったときのズシリと重いあの感覚はステアリングなしに体験できない。
サーキットも楽しいが,ダートコースで路面を手に感じて走るのもまた格別だ。グリップを失い暴れるハンドルを押さえ込んでの素早いカウンター操作は,恐怖感とでもいうような感覚を覚えながら,改めてロックトゥロック2.5回転の凄さ,リアルさを知った気がする。
これを体験してしまうと,カートのような200度ステアリングには戻れなくなってしまうだろう。
レーシングゲームではなく,ドライブシミュレータというジャンルを提言する「GTシリーズ」だが,完璧なシミュレータには完璧なステアリングコントローラーが必須だ。
■ポリフォニー・デジタルと完全タッグで制作した「GTFP」。これを使えば,キミも本物のレーサーになれる。
「グランツーリスモ4“プロローグ版”」に「GTFP」をセットすれば,きっと本物のスポーツドライビングを体験させてくれるだろう。「GTFP」は「GT」を完璧なシミュレータに仕立て上げるための必須要素なのだ。
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