「プレイステーション 3」はコンピュータエンターテインメントのためのスパコンだ(2/4 ページ)
5月16日(米国時間)、ロサンゼルスに隣接するカルバーシティからプレイステーション 3が全世界へ向けて公開された。このカルバーシティは、SONY PICTURES ENTERTAINMENTが本社とスタジオを構える、言うなればソニー映像文化のお膝元。映像とゲームの枠を超える次世代エンターテインメントの創出を目指すプレイステーション 3の一端を示す格好の舞台である。
久夛良木氏はCellやプレイステーション 3のスペックをスライドを多用しながら紹介。その多くは数字として既報の通りだが、先行してスペックが公開されたXbox 360に対して約2倍の性能を持つ浮動小数点演算能力や、XDRを採用して25.6GB/sにも達するメインメモリのバンド幅などスペック面での優位性を強調。
映画のCG制作に使われている、レンダリング能力の一例である10テラFlopsと比較して、Cellの持つ2テラFlopsの演算能力は「エンターテインメントのためのスーパーコンピュータに等しい」とプレイステーション 3を紹介した。
Cellと35Gバイト/秒のバンド幅で直結されるのが、グラフィックプロセッシングユニットの「RSX」である。プレイステーション 3のためのGPUとしてNVIDIAが共同開発している。
ステージに登場したNVIDIAのジェンセン・ファン社長兼CEOは、次世代アーキテクチャを採用することで、現行のトップモデルGPUである同社の「GeForce 6800 Ultra」の倍以上のパフォーマンスを実現すると、そのスペックの高さを強調して見せた。
同氏はいくつかのデモも披露。同社がGPUの世代を刷新するごとに作り続けている人型キャラクタをはじめ、Epic GAMESの「Unreal Engine 3」を使ったリアルタイムデモなどを紹介した。
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