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アクションと格闘ゲームの絶妙なブレンド。アクション派の秋はこれでキマリ!「アーバンレイン」レビュー(4/5 ページ)

正義なき街に乗り込んだ1人の男。待ち受ける幾多の強敵に対する武器は、己の拳のみ。「鉄拳」、「ソウルキャリバー」の制作陣が作り出した、エキサイティングでクールな世界。シンプルなシステムが生み出す、ホットな駆け引きがプレーヤーを魅了する。

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パートナーとの連携で強敵に挑め

 メインモードが進むと、プレーヤーサイドにパートナーが登場するのは前述したが、多人数格闘アクションの面白さは、これによりさらに拡大していく。

 パートナーは原則としてコンピュータ管理だが、プレーヤーの任意により、操作キャラクターのチェンジができる。例えば、パートナーを防衛するミッションで、パートナーが危機に陥ったら、自分の手で操作しゲームオーバーを食い止める、といった選択肢も取れるのだ。

 一般に格闘ゲームの場合、キャラクターが変わると、技の入力方法なども変わることが多い。だから、複数のキャラクターを使うとなると、戦闘の駆け引き以前に操作方法を覚えるだけでも苦労する。まして勝てるほどに使いこなすには、それなりの練習を積まなければ難しい。

 アーバンレインは、この問題も上手く解決している。基本的にブラッドと他のキャラクターとの間に操作方法に違いを設けていないのだ。打撃、回避、投げの基本動作はもちろん、左スティックと組み合わせる簡単なコマンド入力も、ほぼ同じになっている。もちろん、多少はキャラクター固有の技があるが、それをすべて修得せずともさほど困らない。

 キャラクターによって間合いが異なるので(身長や手足の長さが違うため)、それだけは把握しないと辛いが、それ意外はブラッドを操作する感覚でプレイしてもなんとかなる。プレーヤーとしては、覚えるべきことが少ないので、その分プレイ時の負担が軽い。これは本格的な格闘ゲームのシステムを緩和した作りといえるだろう。

 だが、これは多人数が入り乱れることから発生したゲーム性のためであって、こうなっていないとキャラクターチェンジが困難になり、ゲームの難易度がいたずらに上がってしまう。その抑止にもなっていると言えるわけだ。

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パートナーと共同して、ひとりの敵を攻撃する「チーム攻撃」。これは威力が高いうえに、SPAによるキャンセルも効かないという強力な攻撃だ。この動作が行われている間だけは、ほかからの攻撃も受けない。2人で正面に立つ、2人で敵を挟む、2人とも背後を取る、の3つの状況によって出る技が異なるが、それはあまり気にしなくてもいい。乱戦中で、唯一無敵になれることが大きいのだ

個性豊かなパートナーキャラクターたち

 アーバンレインのキャラクターたちはそれぞれ個性的な能力を持っている。それは次の9種類のステータスで表される。

攻撃に関する能力値
STK:通常打撃の攻撃力
GRP:投げの攻撃力
RGA:各部位攻撃時の攻撃力
SPA:スペシャルアーツの攻撃力
TGH:武器で攻撃したときの攻撃力
防御に関する能力値
TGH:攻撃全般に対する基本的な防御力
HDE:頭部の耐久力
UBE:上半身の耐久力
LBE:下半身の耐久力

 部位攻撃というのは、攻撃を加えるときに方向キーとの組み合わせで、特定の部位を狙うこと。アッパーカットのようなパンチを出せば頭部にダメージが行き、足払いをすれば下半身にダメージが行くということだ。

 メインモードで部位破壊を求められた場合には、この使い分けが必要になってくる。概念的には、TGHが防御力で、HDE、UBE、LBEを一種のHPと考えればいいだろう。HDE、UBE、LBEの特定箇所にダメージが蓄積されると、通常→負傷→破壊と状況が悪化していく。破壊された部位に攻撃を加えると、通常よりもダメージが大きくなる。

 それ以外にも上半身を部位破壊すると武器を落としやすくなるなど、戦況に与える影響も無視できない。初めは部位を撃ち分けるのは難しいだろうが、意識していれば、結構速く感覚を掴めるはず。メインモードはなにせ100もあるのだから、焦らずマスターしていけばいいだろう。

 さて、この9種類のステータスに基づいて、パートナーキャラクターの能力を見てみよう。例えば、シュンインの場合だと、女性ということもあってか体が華奢で、防御系の能力はどれもかなり低い。その代わり、部位攻撃、SPA、武器攻撃の威力は全キャラ中トップクラスを誇る。それ以外のキャラも何人か紹介すると……。

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空手道場の師範、カドナシ。通常攻撃力が高く、SPAも強力。連打からのSPAが決まったときなど、驚異的なダメージを与えることができる。反面、投げや武器の扱いは苦手。また各部位の耐久力は高いが、全体的な防御力は低い。空手家は体を鍛えるから耐久力は高いが、打ち合う格闘技ではないから打たれ強さはない、という解釈なのかもしれない
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ムエタイ戦士、トン・ユン。通常打撃と部位攻撃の値が高い。投げはまあまあだが、武器の扱いはからっきし。SPAもやや低めだ。長時間の打ち合いに強い、スタミナ型のファイターである。防御関連のステータスは全般的に高く、特に他のキャラクターだと弱点となる下半身の耐久力はトップクラス。これも脚での攻防が激しいムエタイらしい
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レスリングを格闘スタイルとするアレックス。レスリングといっても、組み技主体のアマチュアレスリングではなく、なんでもありのプロレスタイプ。10人のパートナーのうち、最後に登場するキャラクターなので、その能力は全般に高い。頭部の耐久力が高いのは、いかにもレスターという感じだ。弱点は下半身。ここを攻められると厳しい
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舞踏のような独特の動きで知られるブラジルの打撃系格闘技カポエラの使い手、クリス。突出した能力がない代わりに、これという弱点もないというバランス型だ。最大の武器はいかにもカポエラらしい、足での攻撃。いったん敵を宙に浮かせれば、いつ終わるともしれないキックの連打を打ち込める。キックのリーチも長く、乱戦に強い

観戦するだけでも楽しいマルチプレイヤーモード

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