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レボリューションのコントローラにはまだ秘密がある――「ゲームデザイン・テクノロジーの今と未来」国際シンポジウム「インタラクティブ・エンタテインメントの歴史と展望」:(3/3 ページ)

12月2日、京都の立命館大学衣笠キャンパスにおいて開催された「インタラクティブ・エンタテインメントの歴史と展望」の第2部では、「ゲームデザイン・テクノロジーの今と未来」と題して任天堂の宮本茂氏やコナミの小島秀夫氏が登場した。

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その後はディスカッションによるゲームの将来について

 現在、Valveにてリードゲームデザインおよびソフトエンジニアを務めるロビン・ウォーカー氏は、「Half-life 2」を例に、定期的なプレテストを重ねてゲームデザインを構築していく独自のプロセスを経て、開発が進められていると紹介。

 実際のある環境をスクリーンショットにして時系列で並べ、いかに変化を遂げていったのかをわかりやすく説明する。こうしたプレテストの結果、得られるアイディアもあり、効率的であるとし、創造的だと奨める。キャラの行動やオブジェクトの処理など、途中何度もフィードバックされてその完成度を高めていくのだという。最初のプレテスト時のものから、最後まるで違うものになっているなんてザラなのだ。

 ロビン・ウォーカー氏については後日別件での取材で詳しく紹介するとして、講演はさらに続く。まず「メタルギア ソリッド4」のプレイステーション 3での実機映像が流されると、現在コナミ執行役員であり、ゲームソフトカンパニー エグゼクティブヴァイスプレジデント 小島プロダクション監督の小島秀夫氏が登場。

 続いてすでに登壇していた前途の3人、浜村氏と宮本氏、ウォーカー氏を交え、ディスカッションへと移行。浜村氏の司会のもの進められた。その中でも印象的だったのは、小島氏による“オンラインに関するある恐れ”についての箇所。「今まで我々はユーザー個人に向けて、それこそかゆいところに手が届くようなゲームデザインを心がけてきました。それに慣れ親しんだユーザーが、いざオンラインによって生身の人間を相手にした際、時には嫌なことがあったり、我慢しなくてはならない時もあると思います。今後、そういったオンライン上でのコミュニケーションが確立される前に、AIが劇的な進化を遂げてしまい、プレーヤーの心地よいパートナーとなってしまった場合、プレーヤーは都合のいいAIでしか遊ばなくなるのではないか。それは悲しいことで、僕らはゲームで人の役に立ちたいと考えているので、そういう未来はあってはいけないと思う」と、小島氏は杞憂であればと不安感を表したことだろう。

 ちなみに彼らが今一番注目しているキーワードはという話題では、ウォーカー氏が「アクセスと反応性」と、ゲームはもっと新しいものが表現できると答える。「センス」と答えた小島氏は、技術に巻き込まれることなく、作り手がセンスを発揮し、受け手が感受性豊かになったと思えるものを作らないといけないと、今後様々なものが表現できる中での選択を見誤らないようにと示唆。宮本氏は、レボリューションのテーマとなっている“家族”であり“みんな”というイメージだと回答。人に驚いてもらいたい性分なので、家族が話題にできるようなをどれだけ作れるかだと思うと、宮本氏の永遠のテーマと言わしめる言葉で締めくくった。

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