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小畑さんが描く華やかでポップな外見とは裏腹な、本格志向の「義経」でブームを締めくくる「義経紀」レビュー(3/4 ページ)

大河ドラマの影響か、源平の争乱が各方面で話題を集めた2005年。ゲーム界において、そのトリを務めるのが、この「義経紀」だ。人気漫画家・小畑健さんのキャラクターデザイン、さらには田中敦子さんや大塚明夫さんをはじめとする実力派声優の演技を得て、悲劇の将の半生が華麗によみがえる。

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仲間たちとの連携でさらに広がる戦術性

 さて、戦闘においてもうひとつ忘れられない重要な要素が、仲間たちとの連携だ。ここで、義経を含めた各キャラクターたちの能力を簡単に紹介しておこう。

牛若丸/義経
 素早い動きからの連続攻撃が身上。牛若丸は義経に比べると、敵に与えるダメージが少なく、敵を掴んでからの投げ技も出せない。幼少時代なので、能力が制限されているのだろう。

伊勢三郎
 最初に仲間になり、第1ステージから活躍してくれる。武器は刀。リーチが短いのが難だが、動きが早く、機動力も高い。画面狭しと駆け回り、剣と蹴り技を織り交ぜた、華麗な攻撃を繰り出す。

武蔵坊弁慶
 第2ステージの途中から登場。最初は怨霊に取り憑かれているが、倒すと仲間に。典型的なパワーファイターで、耐久力、攻撃の威力とも高い。小さい敵や遠距離攻撃をしてくる敵が苦手。

那須与一
 ステージ3の途中で仲間になる、弓の名手。射程も長く、射撃速度も速いのでバックアップ要員としては最強。接近戦には弱いので、義経が敵をひきつけておいて後方から支援させるのがいい。

静御前
 1番最後に合流する、唯一の女性キャラクター。耐久力、攻撃力とも低いので戦闘には不向き。体力や異常ステータスを回復する能力を持つので、彼女を守りながら回復役として頑張ってもらおう。

 仲間の4人はコンピュータが操ることになるが、プレーヤーは、ある程度の大まかな指示を出すことが可能だ。コマンドには、主人公と同じ敵に攻撃を行う「私に続け」、主人公を敵から守るように行動する「私を守れ」、自分で敵を選んで攻撃する「自由に戦え」、体力を失わないように行動する「守りを固めろ」の4種類が用意されている。

 ともに戦うことができる仲間はつねに1人だけだが、第3ステージ以降になると、誰を連れていくか、プレーヤーが任意で選べるようになる。誰を連れていき、どんな指示を与えるか。ここでプレーヤーは、状況判断力を問われることになる。

 例えば、敵に人間の兵士たちが多いステージでは、高確率で弓兵が登場してくる。こうしたステージに弁慶を連れていくのは不利だ。反対に、接近戦闘力の高い妖怪などがメインのステージでは、打たれ強い弁慶は頼もしい味方となる。マップが広く、何度も戦いが起こるステージでは静の回復力が重宝するだろう。1度にたくさんの敵が出現することが多いなら、機敏な三郎の出番だ。

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弁慶は義経との攻撃スピードに差があるので、「私に続け」は向かない。「自由に戦え」を基本に敵を何体か受け持ってもらい、そのすきに残った敵を義経が片づけてしまうという作戦が有効だ
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義経が前に出て、与一に後方から矢を撃たせる。この役割分担が成功すると効果は絶大だ。義経がガードに徹しているうちに、与一がすべての敵を倒してくれることもしばしばで、回復アイテムの消費もぐっと抑えられる。義経に敵の攻撃が集中する「挑発」と組み合わせると完璧だ。挑発すると、獲得経験値も増えるので、経験値稼ぎにもなる

 時には、ステージ攻略を始めてすぐに、どんな敵が出てくるか分かることもあるだろう。その時、仲間との相性が悪いようなら、いったんホームタウンまで撤退し、改めて出直すのも手だ。回復薬などの消費アイテムは義経と仲間の共用、しかも数自体も少ない。序盤のあまり金がないときなど、回復薬1つでも結構ばかにならない値段だ。無駄なダメージを負わないためにも、仲間選びは慎重に行いたい。

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仲間の交代は、ステージ攻略途中でも行うことができる。クエスト中でもホームタウンまで戻り、変更したい相手に話しかければOKだ。なお、仲間たちのレベルはそれぞれ、別にカウントされている。ある程度、均等に連れていかないと、レベルの差が開いてしまうので注意したい

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