荒んだ心を詩で癒す――大作RPGを押しのけてでも遊ぶ価値あり:「アルトネリコ 世界の終わりで詩い続ける少女」レビュー(2/5 ページ)
バンプレストとガストのコラボレーションとして発売される本作。積極的に展開されるプロモーション映像などを見て、気になっている人も多いようだ。そこで、一足先にゲームをプレイしてみたので、そのレビューをここに掲載しよう。
この世界観やストーリーもさることながら、ゲームを起動して最初に流れる曲にも注目だろう。本作のディレクターは、アトリエシリーズ等のサウンドクリエーターを担当していた土屋氏。それだけに、音楽に関してのこだわりは並々ならぬものがある。
ボーカルは、オープニングとエンディングを含めて12曲が収録されており、これ以外にも民族音楽を彷彿とさせるBGMが数多く入っているのだ。本作に参加しているアーティストは霜月はるかさん、志方あきこさん、みとせのりこさん、石橋優子さんの4名。ゲーム中に登場するレーヴァテイルたちが謳う詩は、彼女たちが奏でてくれるものなのだ。これだけの豪華なアーティストが集まるタイトルは例がなく、本作がいかに音楽に力を入れているのかがうかがえるだろう。
実際に、場面が切り替わりBGMが新しくなるたびに、背筋が震えるほど感動する曲が耳から流れてくるのには、もはや驚くほかなかった。ハズレのBGMがひとつもないというのは、通常のゲームではそうそうありえないわけで、曲にうるさいプレーヤーでも必ず満足できると言えるだろう。さらに、収録されているボーカルも絶妙の場面で流れてくるため、ゲームの雰囲気を非常にうまく盛り上げてくれる。評価も高く、ファンも多い4人のアーティストが歌っているだけに、ボーカル買いするのも間違ってない選択肢と断言できる。
バランスの取れた、爽快感タップリの戦闘システムは秀逸
ゲームシステムは特に難しいものでもなく、ワールドマップでは行きたい場所を選んで決定するだけ。すると、街なら再び行き先を選ぶことになり、フィールドであればキャラを移動させることになる。フィールドマップは斜め上から見下ろした視点となり、キャラや背景は2D表示だ。この辺りは開発元のガストとしてのこだわりがあるようで、暖かみのある雰囲気は今回も健在。
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