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流れる景色の美しさに目を奪われて……激突してばかり「プロジェクト ゴッサム レーシング3」レビュー(2/5 ページ)

実在する都市を舞台に、あこがれのスーパーカーで駆ける喜びを追求した「プロジェクト ゴッサム レーシング」の最新作がXbox 360で登場。精緻に描かれた街並みの美しさについ見とれるあまり、運転がおぼつかない……。

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 映像面に関してはおおむね高水準と思えるが、若干の不満も残る。現行機と比べれば明らかに精細で美しい映像ではあるものの、Xbox 360のソフトにしては解像感に乏しいと感じられるからだ。よく見ると、車体の輪郭に沿ってジャギが目立ちやすいし、遠方に見えるオブジェクトの輪郭やフェンス表面なども少しざわついて見える。これは、レース中(リプレイ時も含む)の映像が1024×600ドットで描画されていることが理由のひとつだろう。映像信号が720pで出力されているのは確かだが、1280×720ドットの解像度でフル描画しているソフトと比べると、どうしても輪郭のあたりが甘くなる。

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解像感に少し不満はあるが、次世代機らしい映像表現は至る所に見られる。例えば、暗いところから急に明るいところに出たとき、眩しさで周囲の風景が一瞬白く飛んでしまう様子が描かれている
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リプレイで車体の表面を見ると、周囲の風景が車体の曲面に沿って歪みながら映り込んでいることがよくわかる

内容は多彩だが、やや“作業感”を伴う「GOTHAMキャリア」

 シングルプレイのメインモードとなる「GOTHAMキャリア」には、スタンドアロンで遊ぶ「シングルキャリア」と、Xbox Liveに接続して世界中のプレイヤーとオンラインで腕を競い合う「オンラインキャリア」がある。「シングルキャリア」では、規定の順位内でゴールすればクリアとなる「ストリートレース」のほか、コース上に置かれたパイロンのゲートを次々とくぐっていく「パイロンチャレンジ」、スピードメーターの前を指定された速度以上で通過する「スピードチャレンジ」など、様々なイベントが用意されている。

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シングルキャリアの最初のステージは、ロンドンを舞台にした「REGENT ST SPEED FESTIVAL」。ここでは、2つのストリートレースに挑む
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難易度は「ハードコア」から「ビギナー」までの5段階から選べるが、難易度を下げるほど獲得できる賞金額は低くなる

 所定の要件を満たしてイベントをクリアすると、その内容に応じてクレジットやKudosポイントを獲得できる。Kudosというのは、ドライビングテクニックをポイント換算で評価するというしくみで、たとえばドリフト走行や二輪走行などを行うほどポイントが加算される。このKudosの累計によってプレイヤーのランクが上がったり、コンセプトカーの購入権が得られるというわけだ。

 ほかにも、レースで連勝するなど、一定の成果を収めるとバッジを獲得したり、一連のイベントをクリアすることでトロフィーがもらえる。多彩なイベントやいろいろなご褒美で飽きさせない工夫はよくわかるが、「シングルキャリア」をプレイしていると何か作業的に感じられてしまう面がある。思うに、モチベーションを高めるような演出が弱いからではないか。たとえば、走りを数値化して評価するKudosのアイデア自体は秀逸だと思うのに、走行中、Kudos獲得の項目がずらずらと列記されても、それに目を配るいとまがなく、上手にプレイできたという実感も薄い。1作目では、例えばドリフトし始めるとKudosの数字がぐんと大きくなって、カウンターのようにカラカラと上がっていく演出があり、それでスタイリッシュな走りができていることを実感できたが、2作目以降、演出がだんだんと淡泊になっているような気がする……。バッジ等の獲得にしても、「○○を獲得しました」とただ事務的に伝えられるばかりでは少し物足りない。

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 レース中(リプレイ時にも)、どんなテクニックでKudosを獲得したのかが画面右上に表示されるが、ビジュアルやサウンドも駆使してもう少し派手に見せてもよいのではないかと感じる
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参考までに、こちらは旧Xboxの1作目「プロジェクト ゴッサム:ワールド ストリート レーサー」の画面。ドリフトを始めると、画面の右上に「+○○」という数字がひときわ大きく表示されて、数値がどんどん上がっていくのが分かりやすかった

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