ユークスらしい丁寧な作り込みを随所に感じる“エキプロ”最新作:「エキサイティングプロレス7 SMACKDOWN! vs RAW 2006」レビュー(3/3 ページ)
ユークスのプロレスゲームに対するこだわりと開発力の高さには、いつもながら感心させられる。主力タイトルの「エキサイティングプロレス」7作目は、グラフィックもモーションもさらなる進化を遂げて、文句なしにプレイステーション 2のベスト・プロレスゲームに仕上がった。
グラフィック面のクオリティアップが顕著な「クリエイトモード」
クリエイトモードの充実ぶりはユークス作品の目玉ともいえるところだが、今回はグラフィック面でのクオリティアップが目覚ましい。先述のように、見た目における実在スーパースターとの差がほとんど気にならないレベルにまで向上している。多彩なパーツや、部位ごとに細かく調整できるパラメーター、重ね合わせもできるレイヤーなど、今回もとことん作り込めるものになっているが、それだけにイメージ通りのスーパースターを作り上げるにはテクニックや時間を要するかもしれない。容姿を作り上げ、使用する技を割り当てて、さらに今回は入場シーンもこと細かく設定できることから、ひとりのオリジナルスーパースターを作るのに2〜3時間はかかりそう。もっとも、エキプロファンとしてはこのプロセスが楽しいのだけど。
今回のエキプロは、“ファンタジー”まで満たしてくれる?
WWEといえば、天井から吊されたベルトをはしごに登って取るという「ラダーマッチ」や、凶器の使用もOKの「ハードコアマッチ」など、過激な試合形式が数多くあるが、今回のエキプロ7では、さらに3つの試合形式が加わっている。それがまたバカバカしいやらおかしいやらで、とにかくおもしろい。
1つは、相手を棺桶の中に押し込み、ふたを閉じて生き埋めにしたら勝ちという「バリードアライブマッチ」。2つめは、場外乱闘の一環で、バーを舞台にバトルを繰り広げる「バーブロール」。そして3つめは個人的にも大注目の「フルフィル・ユア・ファンタジー」。DIVAがナースやメイドなどのコスプレ姿で戦い、相手に屈辱感を与える行為を繰り返すことで観客の“夢”を満たす試合だそうで……。そんな試合形式を編み出すWWEもすごいが、それを完全ゲーム化してしまうユークスもすごい。
ファンタジーはともかくとして……多彩なゲームモード、グラフィックの強化、フルボイス化など、エキプロ7は前作から想像を上回る進化を遂げている。ローディングがやや長いことや、データの読み込みが追いつかないのか、一部のシーンで歓声が途切れるあたりには不満もあったが、シリーズの集大成ともいえる豪華な内容で、これだけのボリュームと完成度なら末永く楽しめそう。「ここまで来ると、次回作を作るときが大変じゃないの?」といらない心配をしてしまいたくなるが、ユークスのことだから、きっとまた新しいアイデアと技術力で驚かせてくれるのだろう。
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