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永遠に終わらないものに――サクラ大戦・歌謡ショウファイナル「新・愛ゆえに」記者会見(2/2 ページ)

2006年6月10日、「サクラ大戦・歌謡ショウファイナル『新・愛ゆえに』」記者会見が開催。1997年7月「帝国歌劇団・花組特別公演『愛ゆえに』」より始まった歌謡ショウも10年目。2006年8月12日〜22日に開催される「新・愛ゆえに」でファイナルを迎える。

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 メインは「新・愛ゆえに」の記者会見ではあったが、ファイナルに向けての最後の記者会見ということもあり、帝都花組メンバーからはこれまでの公演についての思い出などが語られた。

帝国歌劇団・花組特別公演「愛ゆえに」

photo 横山智佐さん

 今のように洗練されたミュージカル仕立ての歌謡ショウとは違い、かごの中からマイクを取り出す、木の陰からマイクを取り出す、歌の場面になるとどこからともなくマイクが出てくる、という感じの大衆演劇のような作りでした。最初は大勢でやるコンサートイベントのようなもので、花組のみんなで出るならソロコンサートよりも負担は減るから楽。そんな気持ちで参加したのを覚えています。

 当時はお稽古も1カ月ぐらいするわけではなく1週間くらいでしたし、怖さを知らずにやっていたという感じです。ただ、本番までに3回しか合わせることができなかった殺陣の場面は、出番前は本当に不安で“帰りたいな”と考えていました。それとセットのひとつの大きなアーチに、桜の花びらと帝国歌劇団という文字があって、それを見た時に“あ〜、帝国歌劇団に入れて良かった”と感じたのを覚えています。(真宮寺さくら役 横山智佐さん)



帝国歌劇団・第2回花組特別公演「つばさ」

photo 西原久美子さん

 第1回公演の本番中に、麗さん(高乃麗さん)と広井さんが“このままじゃ終われないよね”、“こういうイベントちっくなものじゃなくて、芝居やりましょうよ”と話していたのを覚えています。それがあっての「つばさ」だったと思いますが、いろんなアクシデントがありました。例えば幕間の時なんてものすごく時間が掛かりましたし、ドタバタドタバタうるさかったんです。長い幕間をどうするかということで、当時は智佐ちゃん(横山智佐さん)と真弓さん(田中真弓さん)がつないでいたんですよ。

 「つばさ」の舞台ではラストの曲を歌わせてもらいましたが、その時に演出のドライアイスが一面に広がって、雲の上にいるようにステキでした。しかも、舞台から客席を見ると、ペンライトの光がパリの灯りのように見えて、本当にその世界に浸ったという感じでした。(アイリス役 西原久美子さん)



帝国歌劇団・第3回花組特別公演「紅蜥蜴」

photo 富沢美智恵さん

 オープニングで「これがレビュー」という曲にのり、みんながとてもきらびやかな衣装で歌うのですが、すみれが自ら転倒して大道具を壊し、そこで麗さん演じるマリアがストップをかけて、オーケストラの演奏も中断するという脚本と演出がありました。初めて見たお客さんは“あ〜やっちゃったよ。どうなっちゃうんだろう?”という、ハラハラドキドキした気分を味わったのではないかと思います。「カンナの妄想」が始まったのもここからで、私が第1回目の餌食となり、紅蜥蜴の着ぐるみを着たのも思い出に残っています。

 また、「すばらしき舞台」という曲をレニが歌いました。すみれが仮病を使って休んでいるのですが、レニがそれを悟り、言葉ではなく歌ですみれを励ますというシーンです。とても幻想的な中でレニが歌い、すみれが踊りました。そして何より、いつもギャグ満載のムードメーカーの役でありながら、ギャグなし、笑いなしの本当にシリアスな明智役を演じたカンナです。真弓さんと一緒に「愛は永遠に」を歌わせていただいたのは、私の中では一番思い出に残るシーンでした。(神崎すみれ役 富沢美智恵さん)



帝国歌劇団・第4回花組特別公演「アラビアのバラ」

photo 伊倉一恵さん

 サクラ大戦の仕事だけをやっているわけではありませんし、みんなが疲れていたころだったのか、体調の具合が良くなかったのを覚えています。4年目ともなると、お客さんの期待も大きくて、ハードルも高くなっていました。期待と疲労がせめぎ合っていた年で、乗り切ったというイメージがとても強いです。

 舞台の役では悲劇を一手に担ったような、希望も何もない歌、今は薔薇組の歌かと思われている「心は砂漠のように」を歌いました。後は「悲しみを越えて」という曲をマリアと一緒に歌いましたが、タイトルとは別に恨み節で終わってしまうような曲だった記憶があります。(レニ・ミルヒシュトラーセ役 伊倉一恵さん)



帝国歌劇団・第5回花組特別公演「海神別荘」

photo 高乃麗さん

 所作指導から振り付けまで、さまざまな人に支えられてできた舞台でした。これがピリオドなのかなと思っていましたし、若い子たちをそろえてのラインダンスは広井さんの夢だったようで、それがかなったりと大変ゴージャスな作りだったのを覚えています。桜吹雪が舞う中で、とても神秘的なお話をやらせていただきました。この後からスーパー歌謡ショウになりますが、続くという喜びとこれからもっとすごいものを背負わなければならないという大変さと、いろんな思いで幕を閉じたのを今も思い出します。(マリア・タチバナ役 高乃麗さん)



帝国歌劇団・花組 第1回スーパー歌謡ショウ「新編 八犬伝」

photo 折笠愛さん

 どういうところをスーパーにしようか? みんながいろいろな意気込みを持って始まった舞台で、さまざまなことに挑戦したのを覚えています。私の役はふせ姫でしたが、藤枝かえでとふせ姫がとてもリンクしたんです。ふせ姫は最後に奈落で死ぬことになり、曲の中で大神くんと一緒に死ぬシーンがあるんですが、役に入りすぎてなかなか定位置に来ない。“お願いだから曲が終わる前に一緒に死んでね”と、ドキドキしながら演じてました。(藤枝かえで役 折笠愛さん)



帝国歌劇団・花組 第2回スーパー歌謡ショウ「新宝島」

photo 渕崎ゆり子さん

 あの夏は一生忘れられないものです。これだけ大先輩がいる中で主役をいただいたのですが、追いつめられないと何もしないタイプなので、お稽古場から泣きながら帰るということをこの年になってやりました。顔合わせの前の日にはあまりに荷が勝ちすぎて熱まで出したほどです。

 ほかにも曲数がかなり多かったことを覚えています。私は最後に「勇気の旗を」を歌いましたが、これが自分へのご褒美なんだと考えて、一生懸命に歌いました。すごく好きな曲を作ってくれた田中先生には感謝しています。そして何より、この時から茅野さんが演出に入られて、デキの悪い私を一から十まであきらめることなく、細かく指導してくださいました。それも本当にうれしかったです。とても熱い夏でした。(李紅蘭役 渕崎ゆり子さん)



帝国歌劇団・花組 第3回スーパー歌謡ショウ「新西遊記」

photo 田中真弓さん

 私は大概、舞台の初日に向けて体調を崩す女優として有名なんです。ゲネプロ(公開稽古)までの調子はいいんですが……。新西遊記の時はせっかくやりたい役をいただいたにも関わらず体調を崩してしまい、皆さんにはご迷惑をお掛けしました。広井さんにも言いましたが、できれば20年前にやりたかったなと思いました。これほどの大役をという感じでしたが、怖いくらいに優しい茅野さんにしっかりと指導していただき、役者としては本当に幸せでした。(桐島カンナ役 田中真弓さん)



帝国歌劇団・花組 第4回スーパー歌謡ショウ「新・青い鳥」

photo 陶山章央さん

 それまでの歌謡ショウとは違い、ゲームに近い舞台だったのが、僕としてはうれしかったです。ファンの中にも、こういう舞台を見たかったんだよ、という人が大勢いたのではないかと思います。個人的には立ち回りをたくさんやらせてもらったのが、自分の居場所を見つけたというか、9年目にしてやっと仲間に入れてもらえたという感じでした。さまざまな意味でとても思い出深い舞台でした。(大神一郎役 陶山章央さん)


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