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圧倒的なムービーシーンで重厚な世界観を再現――「ロストオデッセイ」東京ゲームショウ2006

ブルードラゴンに並んでXbox 360のキラータイトルとして期待されている、坂口博信氏プロデュースの新作RPG「ロストオデッセイ」。こちらも東京ゲームショウ2006でプレイアブル出展となった。

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 「ブルードラゴン」に並ぶ、Xbox 360の期待作「ロストオデッセイ」。マイクロソフトブースでは、「ブルードラゴン」同様に、専用の試遊コーナーを用意し、全17台の試遊機を設置するなど、破格の待遇での展示となっている。

 こちらは、「ブルードラゴン」とは異なり、東京ゲームショウ向けに作成したデモ版となる。来春の発売に向けて、まだまだ鋭意制作中であり、今回展示されているプレイアブルデモは、そのさわりの部分を抜き出してプレイできるようにした、といったようなもの。とはいえ、その独特の世界観や圧倒的なムービーシーンなどは十分に楽しめるようになっている。

 今回プレイできるデモ版は、「ウォール高原」と名付けられた場所での戦闘シーンから始まる。この戦闘シーンは基本的にはムービー中心。そして、途中にプレーヤーが操作できる戦闘シーンを織り交ぜつつ、ムービーが進行していくという感じだ。

 プレーヤーが操作するのは、1000年を行き続けなければならない宿命を背負った男、カイム。カイムは「ウーラ軍」の一兵士となり、戦闘に参加する。そして、その圧倒的な戦闘能力によって、敵を蹴散らすことになる。ここで、ムービーからユーザー操作シーンに切り替わり、コマンド入力式の戦闘シーンを織り交ぜつつ、冒頭の物語が楽しめる。この一連のムービーシーンは、シナリオ上の重要な要素となっているので、試遊時にはじっくり堪能してもらいたい。

 その後、中ボス的な敵装甲車との戦闘などを経て、フィールドを自由に動ける後半シーンへと切り替わる。ここでは、一般的なRPG同様に、ランダムエンカウント方式で敵との戦闘が楽しめる。戦闘モードでは、一般的なコマンド入力式となっており、プレイ時に戸惑う点はまったくなかった。一部アイテムや魔法なども使えるが、選択時に効果がしっかりと表示されるため、戸惑うことなく使用できる。その後、「ウーラの都」と呼ばれる都市に移動し、いくつかのポイントを通過した段階で試遊は終了となる。プレイ時間は約15〜20分ほどとなる。

 今回、実際にロストオデッセイを試遊してみたが、確かにムービーシーンはかなり迫力がある。中世ヨーロッパをモチーフにしたような重厚な世界観、悲壮的な雰囲気を漂わせる主人公カイムの表情など、どれも見ているだけで圧倒される。しかし、まだ作り込みが甘い部分も見受けられ、全体的なクオリティとしては今一歩と感じる部分があった。また、ムービーシーンとユーザー操作シーンとのクオリティのギャップがやや大きい点も気になった。

 さらに、操作シーンでは、基本的にカメラは固定されており、キャラクターの移動に応じてカメラが切り替わるというシステムになっている。いわゆる「映画的な表現方法」と呼ばれているカメラワークだ。確かに、このカメラワークでは、ゲーム中の世界観を容易にコントロールできるため、魅せるゲームでは有効な手段となる。ただ、カメラが切り替わった瞬間に移動方向が変わって操作しづらかったり、フィールド内をどこまで移動できるのかわかりづらく、プレーヤーにとってはやや気になる部分かもしれない。もちろん、こういった気になった部分は、今後どんどん改善されていくだろう。少なくとも、坂口氏が手がけるタイトルなので、中途半端なものにはならないはずだ。

 今回試遊できたデモ版は、ムービーシーン中心で、操作シーンでも基本的に1本道となっており、自由度はそれほど高くない。また、完成度もまだまだといった雰囲気だ。とはいえ、「ロストオデッセイ」の世界観をかいま見るには十分なものとなっている。少なくとも、マイクロソフトブースでは、「ブルードラゴン」と並んでぜひともプレイしておいてもらいたいタイトルのひとつであることは間違いない。

 ちなみに、今回展示されているデモ版は、今後ゲーム量販店などでの配布も予定されている。今回東京ゲームショウに来られないという人は、ぜひともそちらでデモ版を入試して楽しんでみてもらいたい。

「ロストオデッセイ」の試遊コーナー。「ブルードラゴン」同様、専用の試遊コーナーに17台の試遊機が設置されている
デモは前半がムービーシーン中心、後半が操作シーン中心。操作シーンではほぼ1本道で進み、初期段階ながら基本的な世界観が把握できるストーリーとなっている

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