マルチエンターテインメント戦略を見据えた幅広い作品群を一挙放出!――SNKプレイモア プレスカンファレンス:東京ゲームショウ2006(3/3 ページ)
東京ゲームショウ2006のSNKプレイモアブースで、プレスカンファレンスが開催された。格闘ゲームメーカーという印象が強いSNKプレイモアであるが、どうやら今後は多種多様なハードやジャンルで活躍の場を広げていくようだ。一挙に放出された数多くのタイトルをお伝えしよう。
アーケード
「KOFマキシマムインパクト レギュレーション“A”」
KOFマキシマムインパクトシリーズ最新作は、なんとアーケードで登場。家庭用ゲームから業務用ゲームへ、という逆移植パターンだ。今回の注目トピックはアッシュ・クリムゾンの参戦。3D化されたアッシュはどんな動きを見せてくれるだろうか。
ここでFALCOON氏が再び登場。「大きな変更点はアーケードだということを考慮にいれて3対3のバトルにしたこと。2Dファンにも3Dを遊んでほしいので、そのあたりの調整をがんばっているところ」、「ゲームセンターでいよいよMIが遊べます。お近くのゲームセンターで見かけたら、ぜひ遊んでください!」と気合いも十分だった。
「サムライスピリッツ閃」
サムライスピリッツがいよいよ3D格闘ゲームになる! という注目のタイトル。
サムライスピリッツ閃のプロデューサーで有限会社K2の児玉光生氏が登場。児玉氏は知る人ぞ知る“KOF94をつくった人”だ。「独立する前にSNKにお世話になっていたので、今回この企画が実現した」と児玉氏。「元々が2Dだったものを3Dにする作業で苦労している。3Dならではの駆け引きが楽しめるようになる」とのこと。「今私がこうしているあいだも、スタッフたちは胸倉をつかみあいながら、まさに格闘しながら、がんばって製作にはげんでいる。みなさん、応援よろしくお願いします」とコメントを残してステージをあとにした。
「ザ・キング・オブ・ファイターズ XII」
今回はステージに設置されたスクリーンにおいても、ロゴしか発表されない、という開発途上段階だったKOF最新作。来年の稼動に向けて期待は高まる。
アーケードプロジェクト アートディレクターのノナ氏を招いてのトーク。「開発状況はやっと今おぼろげながら形が見えてきたところ。まずまず順調」とのことだったが「10年使ってきた今までの各キャラのドット絵をすべて捨てて、今回は一からグラフィックを起こしている」という衝撃の発言も飛び出した。「スタッフ一丸となって開発している。最高の2D格闘ゲームをつくります!」というやる気みなぎるコメントがいただけた。
細谷氏も「2Dが進化して3Dというわけではない。2Dは2Dの進化があるはず。それを極めていこうというのがうちの信条です」と、やはりメインであるアーケードのKOFには並々ならぬ力が入っているようだった。
モバイルコンテンツ
モバイルコンテンツでは、3つの軸が提示された。FOMAで人気の恋愛シミュレーション「デイズ・オブ・メモリーズ」は、SNKプレイモア初の恋愛シミュレーション。スロットパニックシリーズは「花盛」や前述した「球児」などのパチスロシミュレーターのモバイル版。最後にアクションゲーム。メタルスラッグやKOFなどが携帯電話のアプリとして稼動中だ。
これら大量の作品群が短い時間で、まさに放出するかのごとく紹介され、プレスカンファレンスは終了した。最後に細谷氏は「従来は業務用から家庭用へという移植メインだったが、今後は多様化するゲームシーンに対応していきたい。新規ファンを獲得したいという考えもある。次世代機もみすえていきたいと思っている」とのこと。
今、SNKプレイモアは積極的なマルチプラットフォームメーカーとして変貌を遂げつつある過渡期なのかもしれない。今後のSNKプレイモアからますます目が離せなくなりそうだ。なお、ここで紹介されたタイトルの多くはSNKプレイモアブースでプレイアブル出展されているので、ご来場の際は、ぜひぜひ触れてみるといいだろう。
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