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インタビュー

PS3の機能を使い切る「リッジレーサー7」の凄さ「リッジレーサー7」発売直前インタビュー(2/3 ページ)

いよいよ発売されるプレイステーション3。そのスタートになくてはならないタイトルが「リッジレーサー」シリーズだ。今回は、最新作「リッジレーサー7」のディレクターである小林賢也氏と、アソシエイトプロデューサーの寺本秀雄氏の両名にその魅力を聞いてみた。

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――それでは、新要素のマシンカスタマイズについて教えて頂けますか。

小林 マシンカスタマイズに関しては、以前から多くのお客様の要望として挙がっていました。そこで今回チャレンジしてみようと。

 小さい頃にミニ四駆で遊んでいたような世代の方は、自分でいじって、他人とは違うモノを表現したい、という思いが強くあることは、以前から感じていました。でも我々はクリエイターですから、用意されたベストの状態のマシンで遊んで欲しいという思いもあって、その中で葛藤もありました。でもチャレンジして良かったなと今は思っています。やっぱり自分だけの1台を作り上げる作業って理由抜きで楽しいですよね。

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寺本 オンラインにつながって世界の人たちとレースをするというときに、やはり個性は表現できたほうがいいよね、という気持ちがありました。そういう意味でも、カスタマイズというのは合っているかなという手応えがありますね。マシンカスタマイズには、難しいとか、めんどくさいというイメージが少なからずあると思うのですが、やはりリッジに入れるからには、難しいという印象にはなってはいけないとは思います。そのために、マシンの外見のカスタマイズと、パフォーマンスのカスタマイズは完全に別であるという考えが出てきました。

小林 マシンの細かい設定をいじることができるレースゲームでも、それが難しくて何が変わったのか分からないことがあると思うんです。結果として高いパーツをとりあえずつけて満足するというゲームにはしたくなかったんです。「リッジレーサー7」では、このパーツを買うと何ができるようになります、というのを明確にしていこうというのは最初から決まっていました。

寺本 車の細かい知識について学びながら楽しんでいくゲームもあると思うのですが、やはりリッジは違うという事ですよね。マシンの外観については見た目や個性で選んでもらい、パフォーマンスのパーツは取り付けた結果を重視して選んでもらうと言うことになりますね。

――今回はカスタマイズすることによって、さまざまなタイプのニトロを使えるようになりますね。

小林 カスタマイズをやろうとした時点で、一番アイデアが出てきたのはニトロでしたね。特定のニトロが強いというバランスにはしていませんが、タイムアタッカー達がやり込んで行くと、ある程度は決まっていくかもしれませんね。僕たちとしては、どのニトロを使ってもゲームをクリアできて、オンラインでも速く走れるという風にデザインしたつもりです。

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――ニトロの使用感については何か変わっていますか?

小林 今回はニトロゲージの溜まり方が変わっています。より曲率の高いヘアピンコーナーなどでニトロがより多くチャージされるようにしていまして、「リッジレーサー6」のように無理矢理直線でドリフトさせるという走り方は遅くなるように調節しています。直線でドリフトさせるというのは、やはり美しくないかなと思いますし、必要なところで必要なだけドリフトさせるのが美しいドリフトだと思いますね。

――新要素となるプラグインユニットについてはいかがですか?

小林 プラグインユニットは、オンラインでより楽しめるようになる特殊パーツがメインになっていますね。例えば、敵車のニトロの残量が分かるようになるパーツであったり、スリップストリームを相手に使わせないようにするパーツなどがありますね。ひと通りゲームを遊び尽くしてもらったあとの、やり込みの部分でいろいろ使えそうなものとしてアイデアを出していきました。多くのプラグインユニットは最初は使えないのですが、リッジステイトグランプリやタイムアタック、オンラインバトルをプレイしてメーカーポイントを稼いでいくと入手できるようになります。

――オンラインバトルモードについてお聞きします。このモードは前作の「リッジレーサー6」で初登場となったわけですが、反響などはいかがだったんでしょうか。

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寺本 まず、オンラインバトルが盛り上がってくれたというのが嬉しかったですね。今でもプレイされている方がたくさんいらっしゃいます。フットサルのような、世界の皆さんが気軽に楽しんでもらえるちょっとしたスポーツのような感じで楽しんでもらえているのがいいですね。

 もともと「リッジレーサー」はアーケード用のゲームとして登場したものですし、店舗内での通信対戦やタイムアタックなど、みんなが集まって遊べる良さをその頃から持っていました。今回は「最初からオンラインにつながるハード」なので、そういう本来リッジがもっていた遊びをぜひやっていこうということになりました。

――「6」の時点で十分に手応えはあった訳ですね。

寺本 自分がプレイしても単純に面白いですからね(笑)。前作で学んだこともいろいろあって、レースルールなども変更したり追加しました。

――オンラインバトルに関して、「リッジレーサー7」になって新しく追加された要素にはどのようなものがありますか?

小林 まずは協力プレイですね。赤チームと青チームに分かれて戦うようなチームバトルというものが追加されています。フィニッシュした順位によってポイントをもらっていって、最終的にポイントが多かったチームが勝ちになるルールになっています。つぎにペアバトル。ふたりがペアになり、最大で7組のペアで戦うというものになっています。

 ペアで走るとレースの仕組みが変わりまして、ペア同士だとスリップストリームの効果が格段に上がったり、ペアの一方がチャージしたニトロの半分がもう一方のニトロに供給されるというシェアチャージが使えるようになります。また、ふたりが近い距離でドリフトするとツインドリフトになり、ボーナスとしてニトロゲージの量がたくさんチャージされるようになったりしますね。

――ペアでタイムアタックも可能ということですが。

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小林 はい。ペアタイムアタックはオンラインでもできますし、オフラインだと画面を分割してすることができます。結構ペア走行が熱いんですよ(笑)。ドリフトが終わってニトロが足りなかったときに、パートナーの力でニトロが溜まったりするんですよね。ペアで遊んでもらうことでフレンドが増えたりするといいなと思いますね。チームやペアの決め方はランダムにもできますし、対戦ルームを作ったオーナーが決めることもできますね。

――ランキングの種類も増えていますね。

小林 名声のランキング、所持金のランキング、オンラインバトルのランキング、それらを総合したリッジレーサーランキングがあります。このリッジレーサーランキングには称号がありますよ。ランキングの1位はリッジレーサーという称号になります。称号はルーキーレーサーからリッジレーサーまで、全部で8段階あります。

寺本 これらのランキングは、対戦ルームに入って相手のプロフィールを見ると確認することができます。また、対戦中に車の上に表示されるアイコンがでもプレーヤーの称号を確認できますね。

――オンラインバトルポイントは、レースに勝つと増えて、負けると減るという仕組みですよね。

寺本 自分と同じレベルのプレーヤーと戦ってもあまりポイントはもらえないのですが、自分よりもオンラインバトルポイントが高い人に勝つと、多くのポイントを入手することができます。逆に、自分よりもポイントが低い人に負けると思いっきり減りますけれど(笑)。

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