「ナゾ解明!」のカタルシスは、寝るのも忘れるほどの快感に:「レイトン教授と不思議な町」レビュー(2/5 ページ)
レベルファイブ初パブリッシングタイトル「レイトン教授と不思議な町」は、ナゾいっぱいの新感覚アドベンチャーゲーム。今回は、本作の雰囲気そのまま(?)に、推理小説風にレビューを進めてみる。
「声」――意外? はまり役? 豪華声優陣が彩るキャラクターたち
ケースからカートリッジ取り出し、DS本体に差し込んで電源を入れる。
「先生。説明書を読まなくてもいいんですか?」
「大丈夫。レベルファイブの作品は、そのどれもが親切設計だ。わたしのようにナゾに傾倒している人間ならば、すんなりプレイに入れるだろうからね。ただ、良い子は一度説明書に目を通す事をオススメするぞ」
「オススメするぞって、誰に話し掛けてるんですか? もう、わたしがちゃんと読んでおきますよっ!」
そう怒った振りをしながら、ミシカ君は説明書に目を通していく。そんな彼女を横目にわたしは淡々とゲームをスタートさせた。
「ほぅ、いきなりアニメシーンが入ってきたな。しかも、DSにしては綺麗なものだ」
説明書を読んでいたミシカ君も、DSへと顔を覗き込ませる。
「わー、本当だぁ。すごく滑らかに動いてますね」
「主人公はレイトン教授に助手のルークか。まるでわたしたちのようだね」
「わたしたちのようだねっていうか、まんま一緒……」
「お、本作では2人が喋っている場面もあるようだ。この声の主は一体誰なんだろうか? ねぇ、ミシカ君」
「……え〜と、説明書によると、レイトン教授役は大泉洋さんで、ルーク役は堀北真希ちゃんですって」
「大泉洋さんって、あの頭モジャモジャな人かい?」
「頭モジャモジャって。それで、間違ってはいませんけど。じゃあ、堀北真希ちゃんは知ってます?」
「そりゃ、知ってるさ。鉄板の子だ。鉄板片手に全国を旅する少女だね」
「(完全に無視して)へぇー、男の子役なのに、すごいですねぇ。助手っていう立場もわたしと一緒だ。しかも、実物が若くてかわいいって言うのもわたしと一緒。照れちゃうなぁ、テヘ」
「……」
「んっんー…。他にも能登麻美子さんや田中敦子さんなどの実力派声優さんたちも出ているみたいですよ」
「声だけでも、かなり聞き応えのあるソフトと言ったところか」
「解明」――ナゾを解いて物語を進めて行く
ここまで進めて物語の導入も見えてきた。レイトン教授に依頼されたのは、大富豪であるアレン・ラインフォード氏が残した遺言「黄金の果実」のナゾを解く事。そのために、不思議な町へと車を走らせているようだ。遺産分配による争いとなると、かなりキナ臭い人間関係も絡んできそうだな……。そんな思いを馳せながらセリフを読み進めて行くと、いきなり最初のナゾが登場した。
「なるほど、このように物語の合間にナゾが出てきて、それを解明すると先に進めるようだね。まずは小手調べと言った感じみたいだから、ミシカ君、君が解いてみたまえ」
「任せてください。これぐらいのナゾなら、先生が出るまでもなく、わたしがちょちょいと終わらせてみせますから!」
その意気込みを表すかのように、わたしからニンテンドーDSとタッチペンをぶん取るミシカ君。もう少し、優しくしてほしいものだな。横から画面を見ていると、タッチペンを使って丸を囲むようだ。なるほど、ニンテンドーDSの機能をふんだんに使っているらしい。これは、なかなか直感的に遊べそうだ。
「ナゾ解明! へへ〜ん、これぐらいなら、簡単簡単♪」
そう言ったミシカ君は、アッサリと最初のナゾを解明したようだ。ゲームの中のルーク少年と同じぐらい、得意気な顔をしている。
「先生、ナゾの最初に出てきたピカラットって、なんなんでしょうか?」
「あれはきっとナゾの難しさを表しているんだろうね。ナゾを解明した時に加算された所を見ると、あとあと何かの役に立ってくれるんじゃないかな?」
「一応説明書で確認しておきますね。え〜と……」
ここで簡単にピカラットについて説明をすると、わたしの推測通りナゾそのものの難しさを表しているようだ。最初のナゾ001が10ピカラットだったので、これが最低ラインと考えられ、ナゾの難易度によってこの数値が高くなっていくのだろう。また、ピカラットは不正解のたびに減っていくようだ。そして、加算されて行くピカラットは、ためると後々何かが起こるらしいが、詳細についてはこの時点ではわからなかった。ただ、間違えるたびに減る、正解時に加算がされるという事を踏まえれば、より高いピカラット目指してナゾを解明していけば良いのだろう。
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