“ゲーム人口の拡大”戦略は第3のステップへ――任天堂岩田社長:「任天堂カンファレンス 2007.秋」(2/4 ページ)
「Wii Ware」や「WiiFit」の発売、新「Wiiチャンネル」の追加や、初心者と熟練者の壁を取り払う施策など……。任天堂が取る“ゲーム人口の拡大”戦略は次のステップへ進む。
継続的なゲーム人口の拡大を――第3のステップへ
ただ岩田氏は、どんな商品であっても飽きが来るし、現在の状況はユーザーからも「一過性のものではないか」と指摘されていると語る。「そうならないように第3のステップへ踏み出す」(岩田氏)。
第3のステップとして示されたのは「継続的なゲーム人口の拡大」。まず岩田氏は「Wiiのコンセプトであった、家族とゲーム機、テレビとゲーム機の関係を変えることについては一定の成果を得ているが、インターネットとTVの関係を変えることはまだ不十分だ」と、ネットとTVとの関係について語る。
岩田氏は、インターネットに接続してWiiを楽しんでいるユーザーの満足度が非常に高いことを例に挙げながら、「ネット接続率が世界で40%を超えているとはいえ、半分以上の人がネットに接続していないので、さらに強化していかなければならない。ネット接続は技術的な障壁もあり、一般ユーザーには難しいこともある」と語り、東西NTTとの協業により、Wiiのネット接続に関する相談を受け付けるコールセンターを開設することを明らかにした。
「バーチャルコンソール」から「Wii Ware」へ
次に岩田氏は、Wiiのバーチャルコンソールについて、現在では203タイトルを数えており、有償ダウンロード総数も全世界で780万を超えたと紹介。ここから次のステップとしての「Wii Ware」の存在について語った。
「Wii Ware」では、店頭で発売されていないWiiの新作ソフトをダウンロード購入可能だ。「家庭用ゲームが登場して四半世紀が過ぎ、現在では優れたアイディアであっても大きなリスクを取れなければ形にならなくなっている。パッケージ販売を補うあらたな方法が必要だと考えて準備した」(岩田氏)。Wii Wareとしてダウンロードしたソフトは、バーチャルコンソールのソフト同様に、Wiiメニューのチャンネルとして表示される。
ただし岩田氏は、Wii Wareとして配信するソフトは、ミニゲームやパズルゲームだけを念頭としているわけではないと語り、今後Wii Wareで登場するソフトとして、「ポケモン牧場チャンネル(仮称)」、「ファイナルファンタジー・クリスタルクロニクル 小さな王様と約束の国」、「ことばのパズル もじぴったん Wii」、「StarSoldierR」、「Dr.Mario&細菌撲滅」、「まるぼうしかく(仮称)」、「みんなでパズループ(仮称)」のタイトルが発表された(関連記事参照)。
Wii Wareのサービスは2008年3月から開始される予定となっている。
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