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ポリゴンに新しさを感じた頃「麻雀ステーション MAZIN〜麻神〜」ゲイムマンの「レトロゲームが大好きだ」(2/2 ページ)

実に1年2か月ぶりに、プレイステーションのソフトを取り上げます。「麻雀ステーション MAZIN〜麻神〜」(サンソフト)。麻雀牌と麻雀卓をポリゴンによって立体的に表現した、プレイステーションのローンチタイトルです。登場人物が全員濃いです。

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対局時間の長さまでリアル

 「麻神」では、いちいちCPUキャラクターがツモと打牌を繰り返すので、普通の麻雀ソフトよりプレイ時間が長い。半荘で1時間は優にかかる。

 だから、3巡くらいツモ切りが続くと、本当にすごく手が進んでないように感じられる。「麻神」をプレイしていると、実際に人と打っているような感覚になるが、見た目のリアルさというよりも、このプレイ時間の長さが、このような感覚を生んでいると思う。

 それにしても、さすがに時間がかかりすぎなので、「麻神」にはポリゴンを使わない「スタンダード」モードも用意されている。

 スタンダードモードにすると、いたって普通の麻雀ソフトになるが、ゲーム展開は非常に速い。10分から20分くらいで半荘が終わる。多分このゲームを買った人のほとんどは、ポリゴンで半荘3〜4回プレイして、各キャラクターの濃さをひと通り見たら、その後はスタンダードの方でゲームを続けると思う。

 麻雀の思考アルゴリズム自体は、ほかのゲーム機やPCの「麻雀悟空」でおなじみ、シャノアールが作った本格派。ちゃんと雀士ごとに性格付けもされており、早上がりが好きな雀士や、七対子をよく狙う雀士もいる。

(ちなみに「麻神」と同じ日に、プレイステーションで「麻雀悟空 天竺」も発売されている。こちらの発売元はエレクトロニック・アーツ・ビクター)

画像 これがスタンダードモード。視点を固定しているというより、表示プログラムが根本から違う
画像 ポリゴンでも卓上に視点を固定させることが可能。各雀士のツモの動作が省略されるので、多少は時間の節約になる

 伊吹勝也が10人の雀士の中でランキングトップに立つと、麻神と対戦できる……らしい。例によって、わたしはそこまで進むことができず、麻神には会えなかった。

 負けそうになったら、メモリーカードへ書き込まれる前にリセットボタンを押せばいいから、時間さえかければ、いつかは麻神と対戦できると思うが。

 「麻神」の続編としては、実は2000年に、プレイステーション 2で「ストリート麻雀トランス 麻神2」が発売されているらしい。

 牌や卓がポリゴンで表示されているのはもちろん、キャラクターのアクションや音声は、プレイステーション 2の高機能を生かしてさらに強化されている、というか、さらに濃くなっているらしいのだが、残念ながら入手できなかった。

麻雀ゲームソフトの思い出

 1981年、アーケードに登場した「ジャンピュータ」(三立技研・アルファ電子)がヒットして以降、時代ごとにいろんな麻雀ゲームが現れた。

 わたしは「ぎゅわんぶらあ自己中心派」のゲーム(オリジナルはゲームアーツのPC版。後に家庭用ゲーム機にも移植された)で麻雀に興味を持ち、原作のマンガにもハマって、麻雀のルールを覚えた。

画像 「ぎゅわんぶらあ自己中心派」の舞台となった下北沢にて

 ゲーム「ぎゅわんぶらあ自己中心派」最大の特長は、配牌やツモがランダムではなく、キャラクターごとに特定の種類の牌を集まりやすくしている点。

 いわばCPUのイカサマなのだが、これによって原作に出てくる強烈な登場人物の個性を、うまく再現している。本当に、マンガに出てくる雀士たちと麻雀を打っているような感じなのだ。

 このシステムがなければ、ツキ出すと止まらない主人公の持杉ドラ夫をはじめ、ムダヅモがほとんどないゴッドハンド氏、極端に配牌運のいい勝ち過ぎの金蔵などは、ゲームで再現できなかっただろう。

 プレイステーションでは、スクウェアが“アクエス”というブランドで出していた、「プロロジック麻雀 配神」(1997年)も印象に残る。

 このゲームは、プレーヤーが打ち筋をプログラムしてCPU雀士を作れるということが最大の売りだったが、わたしが気に入ったのは通常の勝ち抜き戦モード。

 プレーヤーが実在のプロ雀士と戦うという設定なのだが、プレーヤーのポジションが、当時放送中だった「料理の鉄人」を意識した“達人”となっていた。

 対局中には「料理の鉄人」さながら、フジテレビ・福井謙二アナウンサーによる実況が入る。「プロが達人の前で調子に乗っております」、「非力なプロ同士が助け合っております」など、やたら達人(=プレーヤー)びいきの実況をするのがおもしろかった。

 翌1998年に出た「牌神2」では、世界を巡って麻雀をする「麻雀グランプリ」というモードがメインだったが、このときプレーヤーを“師匠”と慕って、勝手についてくる男として、松村邦洋さんが出演していた。

 あと、今調べて知ったのだが、プレイステーション 2で「牌神3」が出ていたらしい(2002年)。パンチ佐藤さんが実況を務めていたらしい。

 このほかにも、麻雀のゲームソフトはいろいろプレイしているわたしだが、実はリアルで麻雀をプレイしたことが、今までの人生で1回しかない。

 麻雀のできるメンバーが4人集まらないのだ。特に大学を卒業して以降、仕事以外でそんな手頃な人数の人が集まる機会がなかなかない。同じ理由で、テーブルトークRPGもあまりやっていない。

 今は麻雀もオンライン対戦ができるし、テーブルトークRPGに近いものがオンラインで楽しめる。でもわたしは、それらも1回もプレイしていない。人とゲームをやった経験が少ないから、何かマナーに反したことをしでかしてしまうのではないかと心配なのだ。

 あと、せめてゲームの世界の中では、大勢の中の1人ではなくて、一等賞になりたいという意識が強い。だからオンラインは敬遠して、昔ながらのスタンドアロンの世界に漬かっているのである。

 ……まあ、もっとも、CPU相手の「麻神」でもランキングは7位くらいで、一等賞には遠く及んでいないんだけど。

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