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華麗なスマッシュで大乱闘を生き残れ! Wiiの「スマブラ」はボリューム満点「大乱闘スマッシュブラザーズX」レビュー(5/5 ページ)

ついに出ました。「スマブラ」最新作。シンプルかつ奥深い対戦が好評な任天堂のオールスター総出演タイトルがWiiで登場。マリオやヨッシーやサムスに加えてソニックやスネークもゲスト参戦しちゃいます。ボリューム満点おなかいっぱいになること必至の特盛り大乱闘をどうぞお召し上がれ〜。

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オマケもぎっしり 任天堂の集大成とも言うべきビッグタイトル

 本作には本編以外のオマケ要素が、ハッキリ言って“おそろしい”ほどに盛り込まれているのも本作の魅力のひとつだ。「スマブラDX」でも存在したフィギュア集めは本作でも継承されているのだが、さらにプレイ中にさまざまなキャラのシールを集めることができ、それらはコレクションで確認することができる。歴代任天堂タイトルのキャラやソニック関連、スネーク関連のフィギュアやシールを集める作業は、コレクター癖のある筆者としてはたまらないものがある。思わず「亜空の使者」を何度もやってしまうのだった。シールやフィギュアの収集に限らず、やり込めばやり込むほど隠し要素が解除されていく本作なのだが、クリアゲッターというモードで「○○を△△でクリア」などの条件が提示されるのが、また燃える。今度はこれに挑戦しよう!と目標を見つけられるはずだ。

画像画像 フィギュアやシールの名鑑は眺めているだけでも楽しい

画像 ステージ作成は凝ろうと思えばいくらでも凝れる

 その他に、プレイ中にポーズして撮った写真や、保存したリプレイを鑑賞することもできる。また、ステージ作りというモードでは自分だけのオリジナルステージを作成することが可能。もちろん自作のステージで対戦だってできる。至れり尽くせりである。

 さらに本作がすごいのは、名作トライアルと題して、本作に登場しているキャラたちの出典タイトル(「スーパーマリオブラザーズ」や「アイスクライマー」など)の体験版がプレイできる、ということ。体験版自体は短いものは数10秒、長いものでも数分しか遊べないが、多くの作品からキャラが集まっている本作のような特殊なタイトルにおいては、非常に“アリ”な企画だと思わされた。

 今となっては「星のカービィ」をやったことがないという人や「光神話 パルテナの鏡」をやったことがないという人も多いだろう。そんな人たちが登場キャラの元ネタを知れるというのはとてもいいことだし、やってみて気に入ったらバーチャルコンソールで気軽に昔の名作を買えるわけで……これは任天堂さん商売上手ですなぁ、というナイスなアイデアである。

画像 懐かしの「ファイヤーエムブレム」もほんの少しだけ遊べる
画像 プレイの進行に伴い集めることができるコイン。このコインを使ったミニゲーム、コインシューターも収録されている。コインを撃ってフィギュアやシールをゲットだ

画像 未完成な年表はだんだんとタイトルが埋まっていく。こちらもぜひコンプしてほしいところだ

 名作トライアルと付随して懐かしさにホロリと涙が出るのがゲーム年表。任天堂の今までに出したタイトルをファミリーコンピュータからWiiまでザラッと確認することができるのだ。こちらの年表に載るタイトルは最初は不完全だが、プレイを進めていけばだんだん年表が埋まっていくという仕組み。「あぁ、こんなのあったなぁ」と思いながら年表を見返すおじさんゲーマーも多くいることだろう。

 フィギュアやシールでものすごくマニアックな任天堂キャラが登場したり、こういう年表がゲーム内にあるというのを見るにつけ、本作に任天堂のコンテンツが集結したお祭りにして集大成的な意味合いを感じてしまう。いずれ次のスマブラが出るかもしれないが、現時点でのスマブラ最新作は、その時点での任天堂の集大成を感じさせるものになっているのだ。

 最後に、ゲームそのものに改めて着目すると、「スマブラDX」よりも若干スピードが遅くなっているなどの仕様変更が気になった。間口を広くするためにあえてそうしたのだろうとは思うが、人によっては前2作の方がよかったと思う点もあるかもしれない。「スマブラDX」に登場したのに本作で登場しないキャラがいるのも個人的には残念なところだ。ただ、全体的にはキャラのボリュームにせよ、ステージのギミックにせよ、全体的なグラフィックにせよ、サウンドにせよ、やり込み要素にせよ、しっかりとした進化を感じられるので、非常に満足感、お買い得感を感じることができた。

 スマブラファンならこれをプレイしない手はない! と思うし、周りに対戦相手がいて、アクションが嫌いじゃないのであれば、未プレイの人にも強くオススメしたい。次のスマブラがいつになるのか皆目見当がつかないが、それまで長く遊べるのではないかと思う。いや。もしかしたら次のスマブラが出ても本作を楽しんでいる人がいるかもしれない。なぜなら本作をプレイしたことによって初代「スマブラ」や「スマブラDX」を改めてプレイしたくなった自分がいるからだ。シンプルかつ奥深いスマブラの世界に終わりはない。筆者は、今日もまた友人に「急だけど、今晩ちょっとスマブラやんない?」とメールを打つのであった。

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