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2度の挫折を乗り超えた独身ガルカが見た「FFXI」の素晴らしき世界【新連載】感じるヴァナ・ディール(3/3 ページ)

先月終了した「FFXI」の連載企画「ヴァナ・ディールをもう一度」を愛読してくれた皆様、どうも1カ月ぶりです。約束どおり、ガルカのアイツが帰ってまいりました。

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ガルカンソーセージの奇跡

 日の出とともにバストゥーク鉱山区を飛び出し、南グスタベルグを歩いた。鉱山区出入口から南下してほどなくすると、小さな山が見えてくる。まだ僕がかけだしの冒険者だった頃、バストゥークのクエスト「スモークオンザマウンテン」をクリアするためにこの山に登ったものだ。そんな昔の冒険譚を懐かしみながら、僕は思い出をたどるように山に登ってみることにした。標高はそれほど高くなく、周囲に生息しているゴブリン族に襲われるレベルでもないので、すんなりと山頂へ到着した。これも、これまでの冒険の賜物だ。

 山頂にはゴブリン族がたき火をおこしているポイントがある。ここは単にゴブリン族の生息地としてだけでなく、前述したクエストをクリアする際に必要になる肉料理アイテム「ガルカンソーセージ」を調理する場所として、多くの冒険者に親しまれてきた。調理法はいたって簡単。まずは大羊族が落とす「大羊の肉」を入手し、それをたき火へトレードする。そして地球時間で約1時間後に焚き火を調べると完成する。クエストタイトルから想像できるように、大羊の肉を燻製したものがガルカンソーセージというわけだ。すでにこのクエストをクリアしている僕には必要のないアイテムだが、せっかく山頂まで来たことだし、久しぶりに作ってみることにした。

 材料の大羊の肉は、たき火付近に生息している大羊族「Ornery Sheep」からすんなり調達。これをたき火にトレードし、あとはでき上がりを待つだけ……のところで偶然にも、冒険者のガルカが登山路から走ってくるのが見えた。わざわざこの山頂まで来たということは、僕と同じ目的でガルカンソーセージを作りに来たのだろう。サーチ機能でこのガルカを調べてみると、サポートジョブも習得していない新米ホヤホヤの冒険者だと分かった。同じ種族同士が同じ目的で、同じ時間帯に遭遇した奇跡。言い変えるなら、ジョブやフェイスタイプこと違えど、このガルカは昔の僕だ。それを成長した僕が微笑ましく、そしてこれからの冒険が素晴らしい日々であるようにと祈り見つめている。軽い気持ちで思い出を追体験しようと出かけた登山で、本当に過去の自分と再会できるとは思いもよらなかった。もうガルカンソーセージが完成している時間帯だ。僕は静かにたき火の中からそれを取り出し、過去の僕に敬礼をしてその場を去った。

たき火がある山の登り口は1カ所のみで、山の南側にある
たき火を挟んでガルカンソーセージの完成を待つ2人のガルカ。向こうは僕のことをどんな風に思って見ているのだろう

 奇跡のような体験後、僕は南グスタベルグから北グスタベルグへと移動。このエリアにも登れる山があるので、再び運命的な出会いを求めて登山を楽しむことにした。残念ながら登山路で誰にも会うことはなかったが、ちょうど朝日が昇る時間帯と重なり山頂付近で太陽を拝むことができた。大自然の中で見る朝焼けは街で見るそれよりも清々しく、僕の心を晴れやかにする。山頂に建てられている碑石「Monument」は、パルブロ鉱山の初期開拓者を称えるためのもので、バストゥークのクエスト「ミスリルに賭けた男たち」で訪れることになる場所。すでにこのクエストをクリアした僕にとっては行く必要もない場所だが、改めて命を落とした開拓者たちの冥福と、ついでに僕の冒険の無事を祈った。どうか、旅先で戦闘不能になりませんように……。

山頂から見る太陽は美しく、山岳地帯のグスタベルグ地方を照らし出す
両腕を上げて太陽の光を思い切り浴びる。山頂からだと太陽にも手が届きそうだ
思えば今回の散歩は参拝から始まり、参拝にて幕を閉じた。僕の祈りが天に届き、奇跡的な出会いが生まれたと思いたい

その他の北・南グスタベルグの風景

南グスタベルグの南東に建てられた灯台。すぐそばで魚のキュスをトレードできる。バストゥークのクエスト「灯台もと暗し」で訪れる場所だ
グスタベルグ地方のいたる所に、監視塔のような施設が建設されている
山の登山路には蜂族や大羊族など素材狩りに適した敵が多数生息している

南グスタベルグには焚き火がある山以外にも登れる山が存在する。そこから見る景色もなかなかのものだ
この山岳付近には、トカゲ族のNM「Leaping Lizzzy」の出現を待つ冒険者が多い

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