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坂本真綾、鈴村健一、保志総一朗、Kalafinaが登壇し、奈須きのこ氏のメッセージも――「空の境界 第7章 殺人考察(後)」初日舞台挨拶

劇場7部作として制作がスタートし、2007年に第1章が公開された「空の境界」がついに最終章を迎えた。公開初日には舞台挨拶が行われ、豪華メンバーが駆けつけた。

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前列左から坂本真綾さん、鈴村健一さん、保志総一朗さん、Wakanaさん、Keikoさん、Hikaruさん。後列には制作陣がずらりと並ぶ

 2007年の第1章公開から2年、ついに「空の境界」が最終章の第7章を迎える。TYPE-MOONが同人サークルだったころに発行された小説が、商業誌となって70万部を超える大ヒットとなり、劇場7部作という、アニメ史上に残る前代未聞の展開を繰り広げ、ようやくフィナーレを迎えることになった。

 「空の境界 第7章 殺人考察(後)」の公開を記念して8月8日、テアトル新宿にて初日舞台挨拶が行われた。当日は両儀式役の坂本真綾さん、黒桐幹也役の鈴村健一さん、白純里緒役の保志総一朗さん、エンディングテーマを歌うKalafinaのWakanaさん、Keikoさん、Hikaruさん、そして、多数の制作スタッフが駆けつけた。登壇者からのメッセージを(ほぼ)すべてお伝えする。

坂本さん 今日は暑い中、こんなにたくさんの人に来ていただけて嬉しいです。何とか7章まで駆け抜けてきましたが、ずっとお祭りのような気分が続いていて、お祭りが終わってしまうさみしさと、クライマックスを迎える高揚感でいっぱいです。実は私もまだ完成したフィルムを観ていないので、この後みなさんと同じ回を観させていただきます。とても楽しみです。みなさんにも楽しんでいただけるといいなと思います。


舞台挨拶の1時間前まで編集作業は続いた

鈴村さん みなさん大集合で感動しています。僕ら声優陣は一足先に収録を終えているのですが、スタッフのみなさんが本当にぎりぎりまで粘ってフィルムを作ってくださったようで、今日ここでみなさんに観ていただくことでやっと完結するんだと思うと、胸がいっぱいです。ぜひ楽しんでいってください。ありがとうございました。

保志さん 空の境界には2章から参加していて、これまではどこかゲスト気分のところが抜けきらなかったのですが、(メインキャラとして出演する)最終章ではかなりいろんなことをやらせていただきました。初めてアフレコ前に仮のアフレコをやったり、すごく時間をかけて練りに練って取り組んだので、素晴らしいものができているんじゃないかと思います。僕は一応前日に、(本編を)未完成ながらちょっと観せていただきました。すごく素晴らしくて、完成バージョンは鳥肌ものだと思いますので、堪能していただきたいです。本当にありがとうございました。


Wakanaさん 空の境界というアニメが劇場版でスタートしたことによって、私たちKalafinaがスタートしました。私たちにとってすごく思い出のある作品が今回最終章を迎えるということで、本当に楽しみにしていました。これからも、この空の境界という作品とともに、Kalafinaをよろしくお願いします。

Keikoさん 今日ここにいるみなさんと同じような気持ちで、この日を楽しみに待ち焦がれてきました。この空の境界を通していろんな方々に私たちKalafinaのことを知っていただけたことを本当に感謝して、これからもいい音楽を届けていきたいです。今日は最終章を楽しんで観ていただけたらと思います。ありがとうございました。

Hikaruさん 今日という日が来るのが本当に早かったような、遠かったような、何だか夢みたいな気がしています。エンドロールでまた私たちの曲を聴いていただくと思うんですけれども、本当に映画にぴったりな曲になりました。ぜひ曲の方も楽しんでいただければと思います。



 また、本作の監督“瀧沢進介”は制作を担当したufotableのスタッフオールスターズの、仮の名前となっている。今回はスタッフ一同を代表して、ufotable代表取締役の近藤光氏が感謝の気持ちを述べた。

近藤氏 時間がある限り、つい先ほどまでスタッフ一丸となって精いっぱい作っておりました。ここまで空の境界を楽しむことになるとは思ってなかったんです。スタッフ一同、ここ数週間ずっと作業を続けて、何とか完成に至りました。(スタッフに向けて)本当にありがとうございました。やっと7章まで届ききりました。ここ(ステージ上)に居るのは全部うちのスタッフなんですけれども、みんな行こうよと呼んで、床に転がってるのを起こして来ました。まだ床で転がってるのがいっぱい居るんですけれども、(観客に向けて)今日は本当にありがとうございました。

会場を笑いで包み込んだ奈須きのこさんのメッセージ

 舞台挨拶のほんの1時間前までufotableで編集作業が行われていたというだけに、本当に時間の許す限り全力で打ち込んでいたようだ。最後に、舞台挨拶では第1章以来となる奈須きのこさんからのメッセージを、坂本真綾さんが読み上げたのでそのメッセージを紹介する。

奈須さんからのメッセージを読み上げる坂本さん

 みなさんこんばんは、奈須きのこです。ついに、この日が来てしまいました。劇場版空の境界第7章、泣いても笑ってもこれが最終章です。恐らくは自分もこれが初見になると思いますが、できるだけフラットな心で楽しみたいと思います。そして、公開初日という競争率の厳しい舞台に集まってくださったみなさんと、愛されるに足る作品に作り上げてくれたスタッフに感謝します。

 思えば2年もの間、長いマラソンでした。単館上映ではあるものの、これだけの熱意と期待に見守られたプロジェクトは滅多にありません。誇張でも自賛でもなく、これはアニメ史に残る事件だと思います。今はそれだけで空の境界という物語に意味はあったと、手を合わせています。

 ……と、真面目な話はここまでにしておいて、ご存知の通り、2009年の劇場版アニメはもう大変な騒ぎです。ええ、もう、あえてタイトルとかいいませんけど、みんな人類の存亡とか賭け過ぎです。やっぱり、決戦兵器とかサイバーテロとか盛り上がるので、らっきょ(※空の境界のこと)番外編とかやるならその手の新作で、どうかひとつ。どのくらい僕が本気かというと、いっそ、これを読んでくださっている坂本真綾さんに、365歩のマーチを歌ってもらいたいぐらいです。

 ええ、僕もいい大人なので自粛します。繰り返しますが、2009年のアニメ映画ラッシュはまだまだ続きます。本来、年に一度あればいいレベルのご馳走がこれでもかと出てくるでしょう。そのご馳走の中に空の境界に含まれていますよう、今は観客席に紛れて、胸を高鳴らせています。それでは8月8日の夜があなたにとっていい思い出になりますように。

奈須きのこ


 空の境界 第7章 殺人考察(後)はテアトル新宿ほかにて上映中。

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