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「信長の野望・天道」連載(第2回)――「街道」を核にシステムを整理した「天道」伸ばせ街道! 戦国ニッポン改造論(2/3 ページ)

今回は、いよいよ発売日を迎えた、ファン期待のシリーズ第13作「信長の野望・天道」のゲームシステムに触れてみたい。街や各種拠点同士を結ぶ街道に注目!

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軍事としての街道掌握――進撃路と防衛ラインに沿った施設展開

 「街道」が支配の象徴であるなら、戦争もまた街道をめぐって生じる。敵の「工作隊」が自領近くまで道を引こうとしたら、これを阻止するために軍勢を差し向けることになるのは必然だろう。そして「天道」には、「砦」「櫓」「狼煙台」「兵糧庫」「陣屋」という5種類の軍事施設が設定されていて、いずれも自軍の軍事行動を有利にしてくれる。例えば「櫓」と「砦」は弓矢で敵部隊を攻撃してくれるし、「狼煙台」があれば敵に奇襲をかけられる。自軍の進撃ルートに沿ってこれらを配置すべきなのはもちろん、想定される敵の侵攻ルート上でも役立つことだろう。

 また、自領内には「支城」を建てることも可能で、「支城」と各集落を街道で結べば、本城とほぼ同様の機能を果たす。防衛拠点として、あるいは進撃路に沿った出先機関として使えるファクターだ。

集落の入り口を「砦」で固め、防備を強化したところ
街道の結節点で、3方向に睨みを利かす「櫓」
敵に奇襲をかける「狼煙台」。本来は通信施設だが、情報伝達の優位を具体的な効果に置き換えて設定したものだろう

「兵糧庫」には部隊の士気を維持する効果がある。画面は「兵糧庫」を設置して、工作隊の士気を維持しているところ
滞在している部隊の士気を回復させるのが「陣屋」の機能
「支城」は、本城と同じくほぼ万能の出先機関だ

 支配できる「集落」のなかでも、大名家の戦闘に深く関わってくるのが「諸勢力」だ。家臣団でもその下の領民でもない社会集団は、「信長の野望・嵐世記」以降拡充が続いているファクターだが、今作では合計16種類登場する。「諸勢力」には契約関係を結んで協力を求めるだけでなく、「革新」同様に、大名が傘下に収めることも可能なシステムとなっている。今作の「諸勢力」は通常、本拠地の隣国までしか進出できないが、大名家がこれを「お抱え衆」とすることにより、全国で活躍するようになる。そして、活躍を重ねることで規模が拡大していくのも、今作における「諸勢力」の特徴だ。

金掘り職人集団「百足衆」の得意技は、トンネルを掘って城を攻める「土竜攻」
「塩飽水軍衆」は「火龍」という強力な水軍戦闘スキルを持つ

鉄砲隊を持つ「国友村」が浅井家と「盟約」を結んで「お抱え衆」となり、中国地方にまで進出して戦うところ

 今回初めて登場する「諸勢力」としては、史実において武田家の下で戦闘にも活躍した金掘り集団「百足衆」や、各大名家で重用された城の石垣積み職人集団である「穴太衆」(あのうしゅう)が挙げられる。これらの勢力は、その独特の職能を生かして城攻めに活躍する。同様に、関東で鎌倉時代以来続く中小武士団である「武蔵七党」の軍勢や、瀬戸内を舞台に活動した海賊/海民集団「塩飽衆」も登場する。大名家にとっては陸路のみならず海路も重要であって、彼らを味方につけられれば、覇業の達成に一歩近づくことになるだろう。

史実では城の石垣積みに活躍した職能集団「穴太衆」も、城攻めに活躍する
関東で歴史を誇る在地勢力として、「武蔵七党」も登場する

 戦闘に当たって、各武将は得意技ともいうべき攻撃方法である「戦法」を一つずつ持ち、戦闘開始後の時間経過につれて伸びる「闘志」ゲージが、たまることで発動可能になる。歴代作品と同様に「天道」でも人材こそが大名家の柱石だ。

戦闘が続く間、各武将の「闘志」が溜まっていく
「戦法」を発動させたときのカットイン演出

戦法「鬼謀」は、敵部隊にダメージを与えつつ状態異常を引き起こす
戦法には、伊達政宗の「竜撃」のように武将固有のものも存在する

 「戦法」には、通常よりも効果の高い攻撃手段のみならず、同じ「陣」(後述)に属する味方すべての戦闘力/破壊力を引き上げたり、敵部隊に状態異常(混乱など)を引き起こしたりするものもある。

左から、戦法「金剛之備」「鉄壁之備」「覇王之備」。「備」(そなえ)とは戦国時代における部隊構成単位であって、いずれも防御スキルではない。「金剛之備」は攻撃力・破壊力・戦法の威力を引き上げ、「鉄壁之備」では破壊力上昇に替え、敵の戦法の威力を殺ぐ効果がある。織田信長が持つ「覇王之備」は「鉄壁」相当の効果に加え、さらに「戦法連携」の発生確率を上げる

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