「torne」はテレビの未来を変える黒船か? 「torne」体験会で見たこと、感じたこと:torne(トルネ)体験会(2/5 ページ)
プレイステーション 3に接続することで、地上デジタル放送の視聴や録画が可能となる、PS3専用地上デジタルレコーダーキット「torne」。その体験会が、SCEJにて開催された。そこで初めて分かったことがある。
「torne」の真価は専用アプリケーションにあり!
テレビ番組の視聴や録画は、付属のディスク(BD-ROM)から専用のアプリケーションをインストールして行う。インストールが終了すると、XMB(クロスメディアバー)に「テレビ」という項目が新しく加わり、以降はディスク不要でテレビ番組の視聴や録画が可能となる。
今回はじめて公開されたこの「専用アプリケーション」こそが、実は「torne」のカギとなる部分である。機能面ではいまのところ、一般的なデジタルレコーダーと比べて際立って「スゴい!」と言えるような部分はないが、白をベースに、随所に鮮やかなパステルカラーを織り交ぜた「torne」独特のインタフェースに一度触ってしまうと、従来のテレビやレコーダーのUIがどれほど分かりにくく、不親切なものだったかと驚かされるだろう。
あらゆる動作を最小限のボタン数で実現し、そして何より「触っていて気持ちいい」。すべてのメニューは秒間60フレームの滑らかさでヌルヌルと動き、ボタンを押せば「カチッ、カチッ」という小気味よいフィードバックが返ってくる。このあたりの設計は、いかにもゲームメーカーといった感じで拍手を送りたくなった。
では、具体的にはどういったことができるのか、そしてどんなインタフェースなのか、機能別に見ていってみよう。
トップメニュー
「torne」のメインメニューとも言える画面で、テレビや番組表、番組検索といった「torne」の各機能にはすべてここからアクセスする形となる。8つのアイコンはリング状に並んでいて、プレイヤーの操作に合わせてクルクルと回転し、○ボタンで決定。非常に直感的でわかりやすく、はじめて触る人でも操作で迷うことはないだろう。
またトップメニューに限らず、「torne」では基本的にどの画面でも、○ボタン(決定)と×ボタン(キャンセル)だけでほとんどの操作を行えるようになっている。もちろん他のボタンを使うこともあるが、そのときは画面下に表示された「各ボタンの機能説明」を見れば一目瞭然なのでご安心を。
テレビ
読んで字のごとく、テレビ番組を視聴するモード。○ボタンでチャンネルパネル、□ボタンで番組表、△ボタンでメニューをそれぞれ呼び出すことができ、チャンネルの切り替えや番組の録画といった操作を直感的に行うことができる。
ここでのインタフェースも非常によく考えられていて、例えばチャンネル切り替えの際には、局名だけでなく番組名、番組の残り時間、その番組を録画している&見ている人の数(トルミル情報)まで表示してくれるという親切さ。地デジではチャンネル切り替えに時間がかかるため、切り替えてみる前に「あ、あと5分でこの番組終わりだ」とか、「この番組は見てる人が多いな」といった情報を見られるのは非常にありがたい。チャンネルを切り替える場合も、「つなぎ」がわりに局名と番組名をタイトル画面のように表示してくれるなど、地デジ特有のもっさり感を感じにくいよう工夫が凝らされている。
そのほか、視聴中に気になった単語があれば、その場でブラウザを立ち上げて検索できる「見ながらネット」機能もユニーク。本来の使い方である「検索」からはちょっと外れるが、例えばテレビを見ながらTwitterにアクセスする――といったことももちろん可能で、使い方次第ではかなり面白いこともできそうだ。
なお残念ながら「torne」はBS・CS放送およびデータ放送には非対応。見られるのはあくまで地上デジタルのみに限られるので注意してほしい。
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