E3 2011に行ってきた(前編)――復習してみるマイクロソフト:くねくねハニィの「最近どうよ?」(その41)(1/3 ページ)
6月第2週に米国ロサンゼルスLAコンベンションセンターで行われた世界最大のゲームビジネスショー「E3 2011」に行ってきた! 新ハードとそれに伴うタイトルの発表ラッシュを総括してみますのでよろしこ。
ものすごい勢いで梅雨に突入して、なんだかジメジメが続く今日この頃ですが、皆さまお風邪などひかずに頑張ってますか? 先日E3(Electronic Entertainmen Expo)に行ってきました! カリフォルニアの青い空と照りつける太陽を期待して行ってきたんだけど、寒かった……。行った人も行かなかった人も、総括するので読んでみてね〜。
ガジェットとしては2回目となるくねくねハニィの「最近どうよ?」第41回目をお送りします。「E3 2011に行ってきた(前編)」を書いてみましたんでよろしこ。
ホントはE3開催前にと途中まで書いていたんだけど、バタバタとE3に突入してしまって、ずいぶんご無沙汰してしまいました……。ま、いつものことか。
E3前の業界の大きなニュースはやっぱし「PSN個人情報流出」かしら。最初ハニィが聞いた時には7700人? って思ったら7700万人! 「万」がついてた……。未曾有ですな。Xbox 360がイマイチの日本ではピンと来ないかもしれないけど、「ネットではXbox 360!」って言われてる北米で、ユーザーのXbox 360稼働率がさらに上がりそう。
ネットの世界でのサイバー攻撃はインターネットを介するサービスで必ず伴うリスク。いたちごっこと言われる攻撃と防御の関係はこれからも続くんだろーな。NGP(現PlayStation Vita)の詳細発表を待つのみになっていたソニーにとって痛手であることは間違いないよね。
さて、肝心なE3のお話の前に3月と4月の北米売上情報を。
2011年3月と4月の北米市場報告だっ!
ハード
− | 2011年3月 | 2011年4月 |
Wii | 29万 | 17万2000 |
Xbox 360 | 43万3000 | 29万7000 |
PlayStation 3 | - | 20万4000 |
ニンテンドーDS | 46万 | 25万7000 |
3DS | 39万7000 | 19万4000 |
PSP | - | - |
NPDもソニーもPSPの売上台数を発表してくれないので、正確な数字が出せないのが現状。ただ、PSPは日本市場と違って、厳しいってことだけ伝えておくね。日本市場での「モンスターハンター」に匹敵するソフトがないのだよね。キラータイトルがハードを牽引するって考えると、欧米市場でのモンスターハンターにあたるソフトがないってのが残念なところ。PS Vitaの発売を待つしかないのか?
発売以来、売上台数でほぼ首位を守っていたWiiは、いよいよなだらかな下降線をたどり始めたけど、だからって任天堂がダメってことにはならないよね。今までのすごさから比べたらって話なだけで、もう出回ったと判断すべきかな。ハニィ調べでは、Wiiは北米だけで3500万台売り上げています。Wiiが家族向けハードと考えれば、結構な割合で北米の家庭に浸透したのでは? とむしろ評価したいところですね。
それにしても、Xbox 360の快進撃はすばらしいとしか言えないですわ。実はコンソール機種3種の中で一番発売が早かったハード。2005年に発売されて6年目を迎えたハードなんですけど、Wiiが下降線をたどり始めてからずっと首位の座にいるのだよ。
もちろん、Xbox 360自体の魅力やソフトの充実ってところも評価すべきだけど、やっぱりKinectの後押しがかなりあったと判断されますな。ゴメン、ハニィは実はKinectがココまでやるとは予想できなかったのですわ。ハニィもなんだかんだ言って業界の人なので、ユーザーが感じる「新しさ」に敏感じゃなかったなと反省していたところ。明らかに新しい遊び方を提供したMicrosoftに、ユーザーが呼応したってことだよね。KinectはMicrosoftの発表によると2010年11月の発売以来、3月上旬時点で全世界で1000万台を売り上げて、ギネスレコードになったってのは前回報告した通り。
ニンテンドー3DSが3月で欧米で発売になり、いろんな結果が出てきました。北米では発売後1週間未満(3月末)で39万台、欧州でも数日間で30万台販売! と言うニュースが流れたけど、その後あんまりいい話を聞かないなぁ。4月末現在で北米でニンテンドー3DSは60万台弱。
ニンテンドーDSの売れ行きが、ニンテンドー3DSを上回って落ちないってことも注目だよね。これは「Pokemon Black and White」が牽引しているってことがソフトのランキング(下記)を見れば一目瞭然。「ハードを買う」のではなく「やりたいソフトのためのハードを買う」ってことなのだ。ハードありきではなくソフトありきってことはしつこいけど定説ってこと。
北米市場は、金額ベースで行くと3月は前年比マイナス4%だったんだけど、4月はソフトが市場を押し上げて前年比20%アップとなったの。ソフトだけで見たら前年比24%増となってる。ソフトがあまり売れないと言われる4月に「Motal Kombat」や「Portal 2」、「Crysis 2」などの大作の続編が発売されたり、3月発売の「Pokemon Black and White」などが売れ続けたことが要因と考えられます。本来であればニンテンドー3DSが売れたおかげって言いたかったんですが、4月のニンテンドー3DSは20万台弱とかなりしょっぱい結果でしたね。
ソフト
2011年3月
- 1:「Pokemon White Version」 Nintendo(ニンテンドーDS)
- 2:「Pokemon Black Version」 Nintendo(ニンテンドーDS)
- 3:「Homefront」 THQ(Xbox 360、PS3、PC)
- 4:「Dragon Age II」 EA(Xbox 360、PS3、PC)
- 5:「Call of Duty: Black Ops」 Activision(Xbox 360、PS3,、Wii、NDS、PC)
- 6:「Lego Star Wars III:The Clone Wars」 LucasArts(Xbox 360、PS3、Wii、NDS、3DS、PSP、PC)
- 7:「Crysis 2」 EA(Xbox 360、PS3、PC)
- 8:「NBA 2K11」 Take 2(Xbox 360、PS3、Wii、PS2、PSP、PC)
- 9:「MLB 11: The Show」 Sony(PS3、PSP、PS2)
- 10:「Fight Night Champion」 EA(Xbox 360、PS3)
2011年4月
- 1:「Mortal Kombat 2011」 Warner Bros(Xbox 360、PS3)
- 2:「Portal 2」 EA(Xbox 360、PS3、PC)
- 3:「Lego Star Wars III: The Clone Wars」 LucasArts(Xbox 360、PS3、Wii、NDS、3DS、PC)
- 4:「Call of Duty: Black Ops」 Activision(Xbox 360、PS3、NDS、Wii、PC)
- 5:「Tiger Woods PGA Tour 12: The Masters」 EA(Xbox 360、PS3、Wii)
- 6:「Crysis 2」 EA(Xbox 360、PS3、PC)
- 7:「Just Dance 2」 Ubisoft(Wii)
- 8:「Michael Jackson The Experience」 Ubisoft(Xbox 360、Wii、PS3、NDS、PSP)
- 9:「Pokemon White Version」 Nintendo(NDS)
- 10:「NBA 2K11」 Take 2(Xbox 360、PS3、Wii、PSP、PS2、PC)
今は亡き老舗ゲームメーカーMidwayの看板タイトルだった格闘ゲーム「Mortal Kombat」。WarnerがIPを買い新作を作り直したところ、ものすごい売れ行き! どうやら4月だけでXbox 360、PS3合わせて100万本超えらしいです。Midway末期には、もう終わってしまったIPかと思われていたんですが、いやいやどうして頑張ってますね。
リバイバルと言えばActivisionが「Wolfenstein」をハイスペック機で作り直した時にあんまり売れなかったというトラウマがあった(ハニィは昔の「Wolfenstein」が大好きだったのでガッカリしたのだった……)けど、「Mortal Kombat」は見事IPの復活に成功したよね。
THQの「Homefront」は昨年のE3で話題になった北朝鮮との闘いをモチーフにした新作。オリジナルながら3月だけでXbox 360/PS3合わせて80万本弱を売り上げたわ。大手パブリッシャーが大作の続編にフォーカスをしている昨今、決して財政的に堅調でないTHQが守りに入らずに攻めの姿勢を続けているのには敬意を表したいよね。
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