E3 2011に行ってきた(後編)――復習してみるソニー&任天堂:くねくねハニィの「最近どうよ?」(その42)(2/3 ページ)
くねくねハニィの「最近どうよ?」第42回目、先日の「E3 2011に行ってきた(後編)」を前置きもなく書いてしまおうかなと。長いけど、よろしこ。
任天堂
E3開幕日6月7日午前9時にE3会場前のNokia Theaterで行われました。ハニィは会場前の長い行列に並んでいたんだけど、入場できたのがなんと10分後! カンファレンスも遅れて始まるんだろうなって思っていたら、もうすでに始まってた(汗)。生放送を世界に発信するからかと気がついた時には遅かった。でもさ……開始前に会場には並んでいたんだけど。ちょっとひどくないですか? 任天堂さん。と、愚痴から始めてみる(笑)
1.ゼルダの伝説25周年!
既に発表されてた現行Wiiの後継機に関して詳しく発表になるってことで、会場はものすごく熱気がありました。「ゼルダの伝説」の25周年ってことで、生オーケストラの演奏(もちろんゼルダの伝説シリーズの楽曲だよ!)で始まった(らしい……ハニィはいなかったけどね)。
ハニィが入った時にはまさに宮本茂氏が登場していて、この25周年記念としてGBC版「The Legend of Zelda: Link's Awakening(日本名:「ゼルダの伝説:夢を見る島」)」がニンテンドー3DSでDL販売を開始するとの発表がありました。もちろん「The Legend of Zelda: Ocarina of Time(日本名:「ゼルダの伝説:時のオカリナ」)」がニンテンドー3DSでE3直後に発売され、9月には4人プレイができる「The Legend of Zelda: Four Swords Adventures(日本名:「ゼルダの伝説 4つの剣」)」をDSiウェアとして配信すると発表しておりました。
そして! 新作「The Legend of Zelda: Skyward Sword」(日本名:「ゼルダの伝説 スカイウォードソード」)をWii向けに12月に発売されると発表。久しぶりだよねぇフル新作。ゼルダファンにすればゼルダ一色のこのラインアップは楽しみですよねぇ。
2.ニンテンドー3DS
ニンテンドー3DS向けの任天堂の怒涛のラインアップも発表されました。やっと大型タイトルが年末に向けて投入される模様です。
- 「Mario Kart 3DS」(2011年12月発売予定)
- 「Kid Icarus: Uprising」(2011年発売予定)
- 「Luigi's Mansion 2」(発売日未定)
- 「Star Fox 64 3D」(2011年9月11日発売予定)
- 「Super Mario 3DS」(2011年発売予定)
任天堂らしく、ハードの特性を十分に生かしたラインアップの発表でした。例えば「Kid Icarus: Uprising」では3対3のマルチプレイに加えて、ARカードを使用した戦闘などが盛り込まれてるし、「Star Fox 64 3D」は64版にジャイロセンサー操作要素が加わってるとのこと。では、3rdパーティラインアップも紹介しておこーっ!
- 「Resident Evil: The Mercenaries 3D」(発売元:Capcom/2011年6月28日発売予定)
- 「Mario & Sonic at the London 2012 Olympic Games」(発売元:Sega/2011年発売予定)
- 「Ace Combat 3D」(発売元:Namco Bandai/発売日未定)
- 「Tetris」(発売元:Tetris Online/発売日未定)
- 「Cave Story 3D」(発売元:NIS America/2011年8月9日発売予定)
- 「Resident Evil: Revelations」(発売元:Capcom/2012年発売予定)
- 「Driver: Renegade」(発売元:Ubisoft/2011年8月30日発売予定)
- 「Pac-Man & Galaga Dimensions」(発売元:Namco Bandai/2011年6月29日発売予定)・「Metal Gear Solid: Snake Eater 3D」(発売元:Konami/2011年冬発売予定)
ニンテンドーeショップで「Pokedex3D」(日本名:「ポケモン立体図鑑BW」)を無料配信するという発表もあって会場が湧いていました。「Pokemon Black and White」で登場した新しいポケモンを好きな角度から鑑賞ができて、ポケモンの情報が簡単に調べられるという優れもの。図鑑で見ることができるポケモンは、通信を行うことなどで増えていきます。ニンテンドー3DSで見れば立体視3Dで見られるわけですね。
3.Wii U
現行Wiiの後継機に関して正式に発表がありました。正式名称は「Wii U」。本体とタッチパネルを搭載したタブレット型コントローラから構成されてます。発売日は2012年の予定。ちょっと先なので価格は発表されませんでした。
Wii Uのトレイラーがすばらしくて、歓声が上がったのが印象的でした。百聞は一見にしかず、を絵に描いたようなゲームプレイ例だったからでしょう。岩田社長が登場して、Wii Uについて説明をしてくれたのですが、会場は若干興奮気味でしたね。思っていたよりいろんなことができそうだ! ってのが正直なところかも。
トレーラーでは、タブレット型コントローラ上の「手裏剣」をテレビ画面に向かってタッチして飛ばすとか、野球のバッターがテレビ画面にコントローラを合わせて、カメラのピントを合わせるようにしてバットにヒッティングするとか――何しろ予想していなかったコントロールでした。
また、Wiiリモコン、ヌンチャクも引き続き使用できるハードですから(きっとクラコンも!)、使用するコントローラは複数ってことになります。ただし、このタブレット型コントローラは、プレイヤーが複数いてもハード1台につき1個らしいとの情報が。うーん、人数分あってもいいと思うけど……。
さらに新しい機能として、ゲーム中テレビ画面が別のコトに使われる場合(ま、テレビ番組を見たい人がいたらってことだよね)、テレビ画面からコントローラに一時的にゲームごと落としてプレイを続行できるってのも新しいポイント。
ただ、注意してほしいのは、このタブレット型コントローラはあくまでも「コントローラ」であって、「携帯ゲーム機」ではないこと。プレゼン中に何度も繰り返し言われてたぞ。確かに混乱を招くかもしれないとの配慮でしょう。
WiiU タイトル
まずは、1stパーティ任天堂のラインアップから。
- 「New Super Mario Bros. Mii」
- 「Super Smash Bros.」
- 「Chase Mii」
3rdパーティーは?
- 「LEGO City Stories」(発売元:Warner Bros)
- 「Darksiders II」(発売元:THQ)
- 「Dirt」(発売元:Codemasters)
- 「Aliens Colonial Marines」(発売元:Sega)
- 「Tom Clancy's Ghost Recon Online」(発売元:Ubisoft)
- 「Metro Last Light」(発売元:THQ)
- 「Tekken」(発売元:Namco bandai)
- 「Ninja Gaiden3: Razor's Edge」(発売元:Tecmo Koei)
- 「Assassin's Creed」(発売元:Ubisoft)
- 「Batman:ArkhamCity」(発売元:WarnerBros)
4.任天堂まとめ
Wii Uは衝撃的でしたね。もちろん正常進化としての「HD化」は予想してましたけど、新しいゲーム機ではなく、「新しい遊び方」を提供しているところはさすが任天堂としか言いようがありません。最後の締めで岩田社長も言っていましたが「イノベーション」そのもの、とも言えるでしょうね。
最後にEAのCEOであるJohn Riccitiello氏が出てきて、Wii Uのイノベーションについて語っていましたが、記憶の限りで言うと任天堂カンファレンスにEAのゲストが呼ばれたのは初めてのこと。明らかに、任天堂は「ハードコア」ユーザーの回帰を狙っていると見ました。
ただ、マルチプラットフォームを掲げるEAを含む多くの欧米3rdパーティパブリッシャーが、Xbox 360やPS3と同時にこの特殊なプラットフォームにタイトルをどうやって提供するのかは甚だ興味のあるところです。単純な落とし(コンバージョン)をすれば、間違いなくそれらのハードにはかなわないと考えれば、果たして3rdパーティがWii Uのためだけに骨を折ってカスタマイズしてくるのか……。はたまた第一プラットフォームとしてイチから開発してくれるのか、いささか疑問も残るところです。
そして、北米で3月に発売されたニンテンドー3DSですが、実はなかなかハード自体の販売数を伸ばせないでいるようです。5月末現在でも月間販売数はニンテンドーDSを上回れないでいるんです。そんなニンテンドー3DSだけど、3rdパーティにとっては年末の頼みの綱であり、まずは任天堂ソフトによるハードの拡販が実現されないとつらいところなんです。
それと最後に、ソニーのところでも書きましたが、任天堂も決してオンラインに関しては強いイメージはないんですよね。ニンテンドー3DSにしてもWii Uにしても、オンラインショップなどのインフラの構築と強化はユーザーの使い勝手のみならず供給する3rdパーティのリスクにも影響する大きなファクターなので、ぜひとも考えてもらいたいものです。
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