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「ウォーゲームって何ですか」とのたまう新人に太平洋戦争を“体感”させてやる!君は山本五十六の苦悩を感じることができるか?(3/4 ページ)

映画「聨合艦隊司令長官 山本五十六」が封切られ、多くの日本人が太平洋戦争を“視覚”で知る2011年の年末。しかし、ウォーゲームなら彼が感じた恐怖も“体感”できるのだ!

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新人男子、真珠湾でミッドウェーを再現

 うーん、ウォーゲームを知らない新人たちに(むりやり)経験させたものの、“開戦当初の連合軍と戦争末期の日本軍が味わった恐怖を体感する”という初期の目的は果たせていない。「第二次攻撃の要あり」(by 友永大尉)だ。そこで、新人男子に日本軍を、そして、都合がつかない新人女子の代わりに、新人男子が“お姉さま”と慕っていると聞く先輩女子に連合軍をそれぞれ受け持ってもらい、再び図上演習を(これまた、むりやり)発動した。

 日本軍を率いる新人男子は、真珠湾に居残って攻撃を続け、戦果拡大なれど空母を失うなど、開戦当初から勇猛果敢に戦い、第2ターンに再び進撃したハワイ沖では太平洋艦隊主力を撃滅してハワイ海域を占領した。第3ターンにも連合艦隊はその主力をハワイ沖に進出させ、わずかに残った米海軍の戦艦と巡洋艦を掃討して真珠湾占領確実という状況まで連合軍を率いる先輩女子を追い詰めた。

 しかし、 米基地航空隊が、ハワイ沖に進出した日本海軍の空母をすべて撃沈してしまった。Victory in the Pacificでは、戦艦、巡洋艦は基地航空隊を攻撃できず、一方的に攻撃を受けることになる。かくして、空母が全滅した日本軍は、多くの水上部隊を残しながら基地航空隊の前に退却を余儀なくされるという、“史実のミッドウェー”が、図らずもハワイ沖で再現される。

第2ターンに太平洋艦隊主力を全滅させてハワイ沖を占領した日本軍は第3ターンに真珠湾を占領すべく来襲した(写真=左)。圧倒的な戦力差にレクチャーしていた統括官もゲームが終わると思ったが、奮戦した米基地航空隊が日本軍空母を全滅。基地航空隊を攻撃する術を失った日本軍は撤退するしかなかった(写真=右)

 だが、日本軍を率いる新人男子は、その後も攻勢を緩めず、南太平洋、珊瑚海、そして、インド洋を占領して点数を着実に貯め、ついには、“貯蓄上限”までに達するほどに勢力を広げていく。

 連合軍を率いる先輩女子も、第6ターンと第7ターンに得たエセックス級空母とインディペンス級軽空母の大量増援で、マーシャル諸島海域から反攻を行い、日本軍の空母と戦艦と沈めていくものの、前進基地を確保できずに基地航空隊を展開できないために、その後も日本軍の反撃を受けて進撃が遅れる。珊瑚海でも、日本軍が占領を続けるガタルカナルの基地航空隊によって、連合軍の反撃が阻まれるなど、エリアの奪還は遅々として進まない。

大量増援を得た連合軍はマーシャル方面とミッドウェー方面から反攻を開始した。しかし、圧倒的な戦力にもかかわらず、日本軍の反撃でエセックス級空母を失う(写真=左)。珊瑚海方面でも連合軍は反攻を開始するものの、日本軍が占領したガタルカナルから展開する基地航空隊に撃退される(写真=右)

 結局、最終の第8ターン、史実ではレイテ海戦が行われた1944年(昭和19年)10月が終わった段階で、連合軍は、ミッドウェーを含む中部太平洋とソロモン諸島を含む南太平洋を取り戻すにとどまり、日本軍は戦力を消耗ながらも、“点数的に”勝利を収めたのであった。

1944年10月から始まる第8ターンが終わった戦況。連合軍の反撃は中部太平洋、マーシャル諸島海域、ソロモン諸島から北部ニューギニアを含む南太平洋海域の奪還にとどまり、史実では連合軍が抑えていた北部太平洋、インドネシア、マリアナ海域、そして、インド洋と珊瑚海を日本軍が制している

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