音楽や演出に合わせて、観客たちのペンライトの色が一斉に変化。音楽空間に新しい一体感をもたらす新ペンライト「FreFlow(フリフラ)」がソニーエンジニアリングとソニー・ミュージックコミュニケーションズで共同開発されています。
見た目は従来のペンライトのようですが、無線で色や光るタイミングを遠隔操作できるのが特徴。赤・緑・青の三原色を組み合わせることで、どんな色も作り出すことができます。ゆっくりとグラデーションで色を変化させたり、スピードを調節しながら点滅させたり、ライブの曲調や展開に合わせた幅広い演出を実現。遠隔操作するだけでなく、手動で色の切り替えも可能です。
10月24日に代々木公園野外ステージで開催されたロックバンド・フジファブリックのフリーライブでは、同日発売のシングル「Light Flight」にちなんだ演出としてFreFlowが導入されました。演奏中、ファンが振るFreFlowすべてが、A・Bメロでは黄色に、サビでは白色に灯ります。ファン自身の手で演出する光は、「遠い日の煌めきを、夜空に託して」という曲のコンセプトとミディアムバラードの曲調にマッチ。会場内のFreFlowが黄から白へ変わりゆく瞬間、会場に新しい一体感と視覚的快感を生みだします。
MC部分ではメンバーの金澤ダイスケさん(Key)が FreFlowの“親機”を持ち、ファンが持つ“子機”の色を一斉に変化させる場面が。「光の魔法だよ!」と魔法使いキャラを演じる金澤さんに、すかさず「え? 光の魔王?」と山内総一郎さん(Vo,Gt)が突っ込んで笑いをとります。山内さんもまたギターを一音鳴らして子機の光を切り替えると、ファンたちと一緒に声をあげて盛りあがっていました。アーティストとファンとのコミュニケーションとして、今までのライブ空間にはなかった光景です。
音楽イベントでFreFlowが使用されたのは、8月17日に行われたアイドルグループ・スマイレージのライブでの公開テストに続いて2回目。歌の担当パートが変わるたび、歌っているメンバーの“推し色”に光が変化したそうです。他にも5つのエリアに分かれたファンに合わせて、エリアがそれぞれの推し色に光る“エリア分け機能”も使われました。
両イベントで配布されたFreFlowは貸出のため返却する必要がありましたが、開発関係者によると商品化も検討中とのことです。ライブ後に「グッズ化されたら買う!」というファンの声もあったので、新しいコミュニケーションツールとして音楽空間に普及していくかもしれません。
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