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インタビュー

ヨガから和太鼓まで、「Lespas」で気軽に運動を楽しめる秘密(2/2 ページ)

「Lespas」というサービスをご存じでしょうか。定額の月額会費を払うだけで、全国の1000以上のスタジオの500超のレッスンが自由に受講できる、アクティブに運動を楽しみたい人向けのサービスがあるのです。

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平均で月間4回サービスを利用

 Lespasの会員は、女性ユーザーが8割を占め、F1層(20歳から34歳までの女性)が中心だといいます。こうしたユーザーは、実はフィットネス業界がリーチしにくい層であり、Lespasはすそ野を広げる役割も担っているとのこと。

 多くのユーザーは、メインでやるお気に入りのコースを1つと、いくつかのサービスを組み合わせて利用しているそうです。利用回数にはかなりのばらつきがあるとのことですが、平均するとおおよそ月に4回程度利用している人が多いとか。中には月に90回以上利用しているという猛者もいるようです。

 利用エリアは、勤務先や自宅の近くなどを中心に、行きやすいところをいくつか選んでいる様子。通勤経路内で使っているユーザーが多いようです。ターミナル駅や乗換駅はほぼ網羅されてきていて、大きな駅なら、いくつかのレッスンが選べるくらいの環境はできているといいます。

 女性に人気なのはヨガ、ピラティス、ダンス。男性はゴルフ、ボルダリングが中心で、その後にダンスが続きます。ただ、Lespasにはあまりメジャーじゃないレッスンもラインアップされているので、そこにも注目してほしいと出村氏は言います。

出村太晋氏
和太鼓、ポールダンス、居合、ブラジリアン柔術など、入会してまで習おうとは思わないかもしれないスポーツも手軽に楽しめます

 「Lespasなら、和太鼓やポールダンスといった、普通だったらあまり通わないようなレッスンでも、1回だけ試しに受けてみることができます。居合、カポエイラ、ブラジリアン柔術など、ユニークなレッスンもあります。Lespasがなかったら体験する機会もなかったかもしれないスポーツにも、是非挑戦してみていただきたいですね」(出村氏)

 ちなみに1カ月に同じレッスンが3回までしか利用できないようにしている理由は「気に入ったレッスンがあったら、そこに入会して利用してほしいんです。それと、いいサービスを提供している事業者さんと、なるべくたくさん出会ってもらいたい」(出村氏)という思いがあるからです。

Lespasで人生が変わった、という人も

 ユーザーからのフィードバックの中には、「Lespasを使ったことで人生が変わった」という人もいると出村氏は話していました。Lespasは、気軽にいろいろなスタジオに行けるため、今までジムやスタジオに加入しても続かない人でも、続けられるのだといいます。「飽きっぽい人にも使いやすい」点もLespasの魅力の1つだというわけです。

 なお、Lespasの会員が順調に増える中で、一部の施設では予約が取りにくいといった不満も出ているようですが、これは運営側も認識しており、改善できるところは改善していくといいます。特に、会員が増えればスタジオとの交渉力も増すため、今は埋まっていて予約しにくい、いい時間帯のレッスンでも、確保できる可能性はあると出村氏。

 「Lespasから着実に送客できるようになれば、人気の時間帯に枠を用意していただくことも、交渉できるようになる可能性があります。実際、すでに集客をLespasに頼ってくださっているところも出てきていて、枠を優先的に空けてくださるところもあります。今はあまり枠を提要していただいていないところも、サービスの認知度が高まったり、ユーザーが増えたりすれば、融通は利くようになると思います」(出村氏)

 今後さらに会員が増え、選べるレッスンも増えると、楽しみの幅もさらに広がりそうです。

まずは体験してもらいたい

 こうしたLespasの良さは、やはり実際に体験してみないとなかなか実感してもらえないのが難しいところだといいます。

 「税別で月額9800円の料金を払えば、入会金などは不要。とりあえず入会してもらって、実際にいろいろなサービスを使ってみていただきたい。いろいろなクラスを試して、楽しみが分かっていただけると、必ず良さを感じられるはずです。面白さをどう分かっていただくかが大事だと思っています」(出村氏)

 健康になりたい、体を動かしたい、という意識を持っている人に、どんなサービスがあるかを提示できるのはLespasの価値だと出村氏。ゆくゆくはLespasを足がかりに、ユーザーの健康管理やアドバイスなどにもサービスの領域を広げたい考えです。

 「欧米を比較すると、日本ではまだ体を動かす習慣が広がっていません。その差を埋める手立てがないか、考えています。運動する習慣が広まれば、その先にはウェアラブルデバイスなどを活用して運動量やコンディションの管理などができる未来も考えられます。実際、ウェアラブル機器のメーカーさんとはお話を始めています。

 また、予防医療、サプリメントなどの領域にも役立てるところが出てくると思っています。遺伝子検査などを組み合わせれば、どういう運動をすると痩せやすいか、筋肉が付きやすいか、といったアドバイスもしやすくなります。ユーザー1人1人に合ったレッスンの組み合わせを提案することもできるようになるでしょう。こういうところまでカバーできて、ようやくグリーとして『ヘルスケア事業』をやっていると言えると思っています」(出村氏)

出村太晋氏

 グリーが手がける、ユーザーとスタジオの双方にメリットがある、さまざまな運動を楽しむための新しい仕組み――。それがLespasの「定額でいろいろなサービスが楽しめる」秘密だったのです。

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