5. 「相談したいことが……」と悩みを軽く振る
相談事があると誘いやすい。人見知りは、なにかしらアジェンダがないと人と会うことができないのだ。「久しぶりに会いたくなったからさ」とか、そんなせりふは口が裂けてもいえない。
ちょうど1年前、転職を考えていたので、近しい&信頼できる知人7〜8人に声をかけ、会ったことがある。その時は必死なので、人見知りとか言ってる場合ではなく、積極的に声をかけまくった。「アドバイスを聞かせてほしいから……」とテーマがあると、人を誘いやすくなる。
アドバイスをくれた方々にはとても感謝していて、お礼に食事にでも誘いたいのだが、実行できていない。なぜなら、「相談されたから乗ってあげたけど、べつに友達じゃないし」と思われているに違いないからである。
6. 定期イベントにしてしまう
こないだ、数少ない友達の1人から「金曜の晩にレイトショー映画に行かないか?」と誘われて、二つ返事でOKして「スノーデン」を見てきた。人と映画を見るなんて、数年に1回あるかないかなので、とても楽しかった。
その友人が、「金曜の晩にメシ食ってレイトショー見るってなかなか楽しいよね? 時々フライデー映画ナイトしよか」と話していて、「なるほど、イベントにすることで誘いやすくなるな」と思った。何かしら会合に目的を持たせ、定例会にしてしまうハックである。
前触れなく「ご飯行かない?」だと誘われたほうはギョッとするかもしれないが、「久々にフライデー映画ナイトでも……」だと、ハードルがぐっと下がる。ただ、映画を一緒に見るって、相当に仲が良くないと厳しい行為だが。
余談だが、知人が「2017年にやりたいこと100」というブログ記事をFacebookで公開していて、その中に「Jリーグの観戦に行く」というのがあったので、「これ幸い」と乗っかる形で「Jリーグ見に行きません?」と誘ってみた。記事を読んでいなかったら、誘うことはなかった。このように、やりたいことを公言するのって、誘われ上手になるコツかもしれない。
人を誘うって、何年ぶりだろう……誘った後、すっごいドキドキした……。
首尾よく誘えた(誘われた)後の対応
うまいこと人から誘われた場合、二つ返事で「行く行く!」と飛びつくのは、大人としてあまり格好の良いものではない。いくら夜の予定が真っ白でも、それを悟られては社会人失格。「私だって人並みに予定くらいありますよ」な雰囲気は漂わせよう。
どうせ返事はイエスに決まっていても、まずははやる気持ちを抑え、「どうかな〜、この日空いてたかな〜、ちょっと予定を確認しますね」と一瞬間をおく。おもむろにカレンダーを確認するフリをして、真矢みきのようにじっくりタメを作って「……大丈夫です(ニッコリ)」。これでOKだ。
「何の要件で?」と返されたときのショックがトラウマ
何かしら理由がないと誘えないのが夜の会合である。相手も「中山から誘われたぞ……一体どんな目的だ……?」と身構える。カジュアルな誘い方ができればいいのだが、そもそも友人ではないので、フランクに声をかけられない。
親しみを込め、勇気を出してお誘いしたとき、「どのようなご用件で?」と業務的に返されたときのショックが今もトラウマ。あの人はもう二度と誘うことはないだろう。
なにかの雑誌かネット記事で、「理由がないと会えないのが知人、理由なく会えるのが友人、会いたくなる理由を見つけようと必死になるのが好きな人」というコピーを思い出して泣いた。
ここまで慎重になってしまう心の根っこは、「なれなれしいと思われるのがイヤ」という心理のせいだ。
「お前はまだ友達認定してないよ? まさか、友達だとでも思ったの?」
「数回仕事でやりとりしただけで、食事に誘うなんてずうずうしい奴め」
という相手の声を勝手に想像で脳内再生してはおびえる自分がいる。
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