ニュース

ネタバレがあった方が物語は楽しめる? カリフォルニア大学の調査で明らかに日々是遊戯

映画や小説などではしばしば問題になる「ネタバレ」の問題。ゲームも例外ではありませんが、そんなネタバレについて先日、興味深い研究発表が行われたそうです。

advertisement

ネタバレは悪ではない?

 ゲーマーなら一度くらいは、楽しみにしていたゲームの犯人や結末をバラされて、ショックを受けた経験があるのではないでしょうか。

 しかし、カリフォルニア大学の研究チームが行った実験によると、こうしたネタバレは、必ずしも作品の魅力を台無しにはせず、むしろより魅力的にすることが明らかになったそうです。

 実験では、学生約30人を「あらかじめ作品の結末を知らされたグループ」と「知らされていないグループ」に分け、それぞれのグループで作品に対する反応がどう変わるかを調査しました。調査に使用されたのは、ロアルド・ダールやアガサ・クリスティーなどの短編小説12編。その結果、意外にも作品の結末を知らされたグループの方が、同じ小説を読んだ場合でも「より面白かった」と答えたのだそうです。

advertisement
黒いグラフが「ネタバレあり」、白いグラフが「ネタバレなし」のグループ。作品にもよりますが、ネタバレありのグループの方が、平均評価が高くなっているのが分かります

 なぜこのような結果になったのか、この結果について、研究者は次のように推測しています。

「ほとんどすべてのケースで、彼らはネタバレがある状態の方を好みました。あくまで推測ですが、可能性のひとつとして考えられるのは、ネタバレがあった方が、ネタバレなしで読むよりも“より簡単である”ということ。ある調査では、人間の脳は自分が処理しやすいものをより好むことが明らかになっており、またあらかじめ結末を知っておくことで、物語のより深い理解に集中することができたのではと考えられます」

 確かに手探り状態で作品を読み進めるよりは、結末を知っていた方が、作品全体のプロットを理解するのはより容易になるでしょう。また結末を知っておくことで、あちこちに散りばめられている伏線を探したり、犯人の言動をより注意深く見守ったりといった、別角度からの楽しみ方もできるようになります。その結果として、ネタバレなしで読むよりも楽しむことができた――というのは十分に考えられるかもしれません。同チームでは今後、同じ結果が小説以外、例えば映画やゲームなどでも得られるのか調査を続けていきたいとのことです。

おそらく日本一有名な犯人といったらこの人でしょう

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

記事ランキング

  1. スザンヌ、“ヘキサゴン貯金”で故郷の温泉旅館を再建していた…… 約1億5000万円をローンなし一括で「本当にすっからかん」
  2. お会計中、財布を取り出したら……レジの店員が「えぇぇ!?」 信じられない光景が198万表示「三度見くらいしちゃいそう」
  3. 国道でひとりぼっちの老犬→必死に追いかけ保護して1年後……「涙なしでは見られません」 心温まる光景が548万再生
  4. 築53年家賃4万円・何てことない団地のドアを開けると…… まさかの空間出現に驚きの声「素敵」「ここまでお洒落に」
  5. 自販機に“1000円”を入れたら……? 出てきた“とんでもないお釣り”にお口あんぐり「こんなん初めて見た」
  6. 排水溝から聞こえる“不気味な鳴き声” そーっとのぞくと…… 「あっ」「気まずww」まさかの正体が140万再生
  7. 「猫のやらかした瞬間、欲しいです」→ 高級ソファや障子が餌食になる“衝撃の光景”が続々集まる 7700万表示の反響「これじゃ怒れない」
  8. 足の悪い母のため、庭に作った小道→100均アイテムで雰囲気ガラリ 天才アイデアに「すごい!」「真似します」
  9. 「ベランダは不要」の考えを激変させた“神建築”が「こんな家に帰りたい」と話題に 住んでみてどうだった?その後を聞いた
  10. 身長が足りず、東京ディズニーシーのアトラクションに乗れなかった少女→17年後……「やばい泣いちゃう」キャストの“神対応”に反響