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男の妄想心をくすぐりたい! 「ブラ外し」iPhoneアプリ、審査に3回落とされても諦めない理由(2/2 ページ)

萌えキャラのブラジャーのホック外す「美少女ブラ外しPutti!」は人気のiPhoneアプリ。開発には2年を要し、審査に3回落とされた。リリースまでの壮絶(?)なドラマを聞いた。

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 性的なコンテンツに対する規制が厳しいことで有名なApp Storeの審査だ。「PUFF!」のようにアプリが公開された後に削除された例もある。深町さんが恐る恐る審査に出したところ、やはりApp Storeから却下されてしまった。アプリ名に「ブラ外し」「美少女」といった単語を入れず、説明文には「男子学生の思い出を追体験できるアプリです!」と書いて「いかにもエロではなさそう」にしてみたが、それでも「下品」と突き返された。

 アプリを緊急リリースする必要がある場合に、審査を急ぐようAppleに依頼できる窓口があることを知った深町さん。アプリは夏の学校を舞台にしていたため、「サマープロジェクト」と無理やり理由を付け、窓口から連絡してみたが、結果は変わらなかった。アプリの説明ページに載せるスクリーンショットを、女子生徒の“ただの後ろ姿”1枚だけにしても駄目だった。

 「正面から向かって行ってはもう(審査に)通らない」と悟ると、最後の手段として、アプリが却下された場合に詳細を問い合わせることができる窓口「Resolution Center」へ申し立てた。すると、4度目の正直で通過連絡が来た。「長い1カ月だった」。アプリをリリースしたのは今年8月。App Storeの説明文がエロさや面白さに欠けていたためか、ユーザーの目には止まらず、売れ行きは苦戦を強いられた。


App Storeの「エンターテインメント」カテゴリのダウンロード数で1位になり、カテゴリのトップになった

 転機となったのは今年11月。iOS 5のリリースやiPhone 4Sの発売に合わせ、アプリの再審査の申請がApp Storeに殺到していた影響で、「App Storeの審査基準が甘くなっている」というウワサを耳にした。そこでアプリのタイトルを「Putti」から「美少女ブラ外しPutti!」と変更。スクリーンショットを水着の女の子の画像を含む5枚に増やし、申請を出した。すると「厳しい審査が嘘だったかのように」すぐに審査が通ったという。

 その後はダウンロード数が伸びていき、App Storeの「エンターテインメント」カテゴリではトップに、有料アプリランキングでは最高6位まで上昇した。そのときのことを深町さんは「想像を遥かに超えた光景に仰天の朝を迎えました……」とFacebookでつぶやいてしまうほど驚愕し、喜んだ。Twitterで「バカアプリすぎワロタwww」などと感想をくれたユーザーにはすべて返信した。

「浮かれてばかりはいられない」

 だが、浮かれてばかりはいられない。「いつかApp Storeから削除されるか?」という不安が深町さんを襲っている。「朝起きた後にアプリが削除されていないかチェックするのが、日課になるほど神経質になってしまっている」と悩みを打ち明ける。であればなぜこんな思いをしてまで、ブラジャー外しアプリに情熱を燃やすのだろうか。

 実は深町さんは昨年起業し、本業でもiPhoneアプリを開発している。これまでに受注制作したのは、星空の写真を楽しめる時計アプリ「星空時景」や、パワースポットの写真を集めた「パワースポット写真集」など「真面目なアプリ」が多い。「楽しいし、やりがいも感じている」という。

 一方で、App Storeに対しては「規制を厳しくした結果、文字中心の参考書みたいなエロアプリばっかりになっていて、マーケットがつまらないと思うんです」と自論を展開する。携帯向けのちょっとエッチなゲームを手掛けてきた身としては、iモードの「18禁」カテゴリにあった「ドキドキするような、男の妄想心をくすぐられるゲームを(App Storeに)そろえたい」と夢を語る。

 「許されるならPutti!をもっとボリュームアップしたい」という。例えば、保健室を舞台に、ベッドで寝ている女の子のパジャマの前ボタンを外していくステージの追加だ。「でもそんなことしたら絶対削除されるので、なかなかできない」そうだ。「ナマ足」をテーマにした新しいゲームも今年9月から企画中。ストッキングを履いた女性のなかに紛れているナマ足の女性を狙い撃ちするゲームアプリという。「どうです? どうです?」とニコニコ(ニヤニヤ?)話す深町さんは満面の笑顔だった。

そういえば「最高の栄光の奇跡」って何!?

 さて、ここまで読んでアプリのエンディング「最高の栄光の奇跡」が気になっている方も多いのでは。以前記者も全力でゲームに挑んでみたがクリアできず、もんもんとしていた。どうやればクリアできるのかと深町さんを問い詰めると、自ら実演して示してくれた。

 慣れた手つきで操作する深町さん。端末に息をふきかけ、「あとはいつも通りブラを外すだけです」とホックをつまむようにして画面をタッチすると、簡単に外れてしまった。記者はホックを外したい一心で指を広げる動作を繰り返していたのだが、つまむ動作がキモだった。記者は女性だが、男性なら簡単だったのだろうか……。それにしてもけしからんアプリである。

ブラウスから透けて見えるブラのホックをこねくり回す
「いつも通り」ブラを外すと……?
これが「最高の栄光の奇跡」……!
ちなみにステージ2の舞台は体育館
ステージ3はプール。水着のブラひもを外すのは難易度高め
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