星海社、新人賞受賞作品の盗作疑惑について「事実無根」とコメント

　星海社は11月29日、同社の新人賞受賞作品に盗作疑惑が持ち上がっている件について、「完全な事実無根」とコメントした。

　「星海社FICTIONS新人賞」受賞作品「ロジック・ロック・フェスティバル 探偵殺しのパラドックス」（中村あき）に対し、「天帝のはしたなき果実」（古野まほろ）に似ていると指摘する声がネットで上がっていた。

　星海社はこれを受けて、あらためて作品を精査。「盗作」に相当する類似点は一切見受けられなかったとし、「今回の『盗作』疑惑につきましては完全な事実無根であることを表明いたします」と結論づけている。「盗作」未満の著作権侵害の可能性についても著作権者からの異議申し立ては現時点ではないという。

　同社は「このように、なぜ火のないところに煙の立つような今回の『盗作』疑惑が起こってしまったのか、弊社としても非常に困惑いたしております」と戸惑いをあらわにしている。「これから出版界、ミステリー界へとデビューしていく前途と才能にあふれる新人作家の門出に対しての今回の言われなき誹謗中傷につきましては、版元として怒りと悲しみを禁じ得ません」

　「読者の皆様におかれましては、ネット上の一部の無責任な噂に惑わされることのない、冷静なご対応をお願い申し上げます」（星海社）

　古野さんは広報用Twitterアカウントで今回の件についてコメントしている。