バーチャル世界がまた一歩進化　ストリートビューに“街の音”を加えるプロジェクトが面白い：ヘッドフォン推奨

　イタリアの補聴器メーカーAmplifonが、ストリートビューに街の音を加える実験的なプロジェクト「Sounds of Street View」を公開しています。

　バーチャル空間で風景だけでなく音も表現し、街の雰囲気をよりリアルに再現しようという試み。体験サイトでは、実際に音が聞こえるストリートビューを利用できます。立っている場所や見ている方向によって、音の大きさや方向が変わるのがリアルです。

　例えばフランスのアビニョンでは、小鳥のさえずりが聞こえたり、遠くからかすかに音楽が聞こえてきたりします。ステレオのスピーカーやヘッドフォンを使っていれば、音の方角も感じるはずです。試しにアコーディオンのかすかな音色をたどっていくと、広場で演奏しているおじさんを発見！　木に近づくと鳥の鳴き声が大きくなったり、建物に近づくと鐘の音が聞こえてきたり……ちょっとした観光気分でストリートビューが楽しめます。ただし、同じ場所に長居すると、音がループし続けてちょっと現実感が薄れてしまいます。

　体験サイトではアビニョンに加え、ハワイのハプナビーチ、アメリカのバルボア・パークの3エリアで音付きストリートビューが体験できます。また、同社は世界中の開発者がストリートビューに音を加えられるように、同サービスのコードをGitHubに公開しています。活用が進めば、日本の街でも音付きストリートビューが楽しめるようになる日が来るかもしれません。