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ピルクルに摂取目安量「1日65ミリ」の表記があってTwitter民おののく 500ミリ全部飲んではだめなのか聞いてみた

1日500ミリ飲み干すと、乳酸菌は約1154億個……これって危ないの?

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 ヤクルトのような乳酸菌飲料が大容量で飲めるのがうれしい、日清ヨークの飲み物「ピルクル」。コンビニでは紙パックに入った500ミリサイズをよく見かけますが、この食品表示に「1日65mlを目安にお召し上がりになると効果的です」とあるのを強調した写真が、1日約1万5000回リツイートされるなどTwitterユーザーに衝撃をもたらしています。えっ、ピルクルって500ミリを一気に飲んだらダメだったの?

こちらが500ミリサイズのピルクル
ほんとだ、500ミリサイズなのに摂取目安量は「1日65ml」ってある!

 ピルクルは65ミリ当たりに乳酸菌の一種「カゼイ菌」を150億個含んだ、特定保健用食品(トクホ)。ほかにもラインアップには紙パックの1リットルサイズ、プラスチック容器の65ミリサイズがありますが、内容量に関わらずいずれも摂取目安量は1日65ミリとなっています。

1リットルサイズ(左)と65ミリサイズ(右)

 ちゃんと食品表示に書かれてあるものの、目安量を見落として1日で500ミリ飲んでいた人は多かったようです。Twitterでは「普通に一日で500ml飲んでた……」「ええっー開封したら飲み干すわ!」と驚きのツイートが続々と投稿。500ミリだと乳酸菌が約1154億個と膨大な数になるため、飲み干すのは過剰摂取になるのではという不安の声も。一方で「害はないだろw」「美味しいからいいじゃないすか。お得だし」など気にしないという意見もつぶやかれています。

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 ピルクルの「1日65ml」という摂取量目安は厳守しなくてはいけないのでしょうか。

 日清ヨークの担当者に聞いてみたところ、これはトクホとしての効果が得られる“最低限の”数値とのこと。65ミリ以上飲んでも乳酸菌の過剰摂取にはならず、体に不調をもたらすことは特にないそうです。なお効果とは、許可表示にもある「腸内の環境を改善し、生きたまま腸まで届き、腸内環境を改善し、おなかの調子を良好に保ちます」を指します。

 問題ないのに「1日65ml」とわざわざ表記するのは、トクホの許可制に基づいての対応でした。ピルクルはヤクルトのような乳酸菌飲料をゴクゴクたくさん飲めるというコンセプトで、まずは1リットルサイズを1993年に発売。以降、1994年に65ミリサイズ、500ミリサイズとラインアップを増やし、2001年にトクホの表示許可をもらいます。その際に「1日当たりの摂取目安量」を定めて商品に表示しなければならなかったので、効用が得られる最低数値ということで65ミリで消費者庁に申請。許可を受けてからはトクホマークとともに商品に表記し続けているといいます。

 というわけで、ピルクルの「摂取目安量」はこれより多く飲んだから体に危険があるという数値ではありませんでした。ネットでは乳酸菌について過剰摂取を心配する人もいますが、医師が監修を務めるサプリメントサイト「サプリ」でも「過剰摂取をしても、副作用の心配は基本的にはない」とあるように、一般的に摂り過ぎても大丈夫だと言われています。

公式サイトでは開発秘話を記した「ピルクルのひみつ」を公開中

 ちなみに「500ミリサイズを65ミリずつ飲むのが正しいの?」という意見もネットには上がっていましたが、この飲み方で乳酸菌の効果は得られるのでしょうか。

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 ピルクルの消費期限は製造から約14日間、その間に冷蔵保存すれば約7日かけて65ミリずつ飲めます。担当者によると「開封後は乳酸菌の数が増えていくので気持ち酸っぱくなったり、冷蔵庫内のほかの食材の匂いが移って風味が変化したりするかもしれませんが、効果は得ることはできます」との話。むしろ乳酸菌は継続的に摂り続けるほど整腸作用への期待が高まるので、毎日1パックずつ飲むよりお得に効果が得られる方法と言えるでしょう。

 ただしピルクルは500ミリで約340キロカロリーと、コカ・コーラ(500ミリで225キロカロリー)よりもカロリーが高い飲料です。担当者も「糖分も多いので1リットルサイズを何本も飲むようなことはオススメできません」「健康状態や医師の指導にしたがって適切な量を飲んでいただければ」と、各々の体調に合わせて飲むよう勧めていました。ゴクゴク飲むかどうか、糖尿病やカロリーを気にする人はこの点注意が必要かもしれません。

黒木貴啓

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