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「ゴジラ」最新作、脚本・総監督に庵野秀明さん、監督に樋口真嗣さんが決定

「ヱヴァンゲリヲン新劇場版」はどうなるの?

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 東宝は「ゴジラ」の完全新作の脚本と総監督に「エヴァンゲリオン」シリーズの庵野秀明さんが、監督と特技監督に樋口真嗣さんが決定したと発表した。

 庵野さんはアニメ映画「ヱヴァンゲリヲン新劇場版」を手がける監督。樋口さんは「ガメラ 大怪獣空中決戦」の特技監督や、「日本沈没」「のぼうの城」、そして今年夏に公開予定の「進撃の巨人」2部作での監督。2012年には庵野さんが企画・脚本を担当し、樋口さんが監督を務めた「巨神兵東京に現わる」を2人で作り上げている。

1954年公開の「ゴジラ」

 今回の起用について東宝は、「ハリウッドにてゴジラ復活が報じられて以降、日本のみならず、世界中から熱い期待のまなざしを向けられていました。日本版ゴジラを製作するにあたり、怪獣映画、ゴジラ映画に対する造詣の深さ、深い愛情。展覧会『館長 庵野秀明 特撮博物館』や『巨神兵東京に現わる』でのタッグ感。そして何より、常に新しいことをやり続けているお二人であること。12年ぶりのジャパンゴジラにこれほど相応しいお2人はいない」とコメントしている。

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 最新作「ゴジラ」は日本が舞台。見慣れた日本の町並みが新しいゴジラによって蹂躙されていく。これまでで最大とされるハリウッド版「GODZILLA」の108メートルをはるかに上回る過去最大になる見込みだ。2015年秋から撮影が始まり、2016年夏に公開される予定。

ゴジラの「足型」も公開

庵野秀明さんのコメント

我々は、何を作ろうとしているのか。

そして何故、空想特撮映画を作る事を決めたのか。

2012年12月。エヴァ:Qの公開後、僕は壊れました。所謂、鬱状態となりました。6年間、自分の魂を削って再びエヴァを作っていた事への、当然の報いでした。明けた2013年。その一年間は精神的な負の波が何度も揺れ戻してくる年でした。自分が代表を務め、自分が作品を背負っているスタジオにただの一度も近づく事が出来ませんでした。2014年初頭。ようやくスタジオに戻る事が出来ました。それから、1年以上かけた心のリハビリにより徐々にアニメの仕事に戻っています。

そして、2015年。旧エヴァの放送から20年後の今、すでに2年以上もお待たせしている、シン・エヴァンゲリオン劇場版の完成への実現に向けた作業も、なんとか進められています。

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僕の周囲の方々、そしてアニメファンの皆様が、再び完結に向かうというモチベーションを支えてくれているからです。本当に、感謝します。

と、同時に今は、空想特撮映画を形にする作業も行っています。始まりは、2013年1月末でした。

東宝の方から直接「ゴジラの新作映画の監督をお願いしたい」と、依頼を受けました。精神的にも不安定でしたし、「無理です。エヴァもあるし、出来ませんよ」と、その場は固辞しました。

が、東宝の誠意と盟友樋口真嗣監督の熱意に心が動かされ、同年3月、監督を引き受ける事にしました。

過去の継続等だけでなく空想科学映像再生の祈り、特撮博物館に込めた願い、思想を具現化してこそ先達の制作者や過去作品への恩返しであり、その意思と責任の完結である、という想いに至り、引き受ける事にしました。

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今しか出来ない、今だから出来る、新たな、一度きりの挑戦と思い、引き受ける事にしました。

エヴァではない、新たな作品を自分に取り入れないと先に続かない状態を実感し、引き受ける事にしました。

同年5月、作品として描きたい、描くべき主題を決めました。

そして同年6月、G作品メモという企画書を東宝に提出、プロット等の作成を開始。

ゴジラが存在する空想科学の世界は、夢や願望だけでなく現実のカリカチュア、風刺や鏡像でもあります。現在の日本でそれを描くという無謀な試みでもあります。

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正直、世界資本に比べると制作費も制作時間も極端に少ない日本の現場で、様々な内容面に関する制約の中で、果たしてどこまで描けるのかはわかりません。

ただ、映画としてのプライドを持ち、少しでも面白い映像作品となる様に、本作もシン・エヴァも全力で作っていく事が、今の僕に出来る事だと思って作業を進め、映画の方向性や脚本内容等で紆余曲折あり、現在に至っています。制作者が何を書いても言い訳にしか過ぎず、善意と悪意の前に晒される事態を重々承知の上で、こんな時代のこの国で日本を代表する空想特撮作品を背負って作る、という事を少しでも理解していただけたらという願いから、拙文を寄せています。

最後に、自分を支えてくれる周囲の人々と、作品を支えてくれているファン・観客の皆様の御蔭で再び、映像が作れる、という事に改めて感謝します。ありがとうございます。

樋口真嗣さんのコメント

その復活に胸躍らせて映画制作の現場に忍び込んで三十年が経ち、その現場で目の当たりにした理想と現実の差を自由なアマチュア映画の世界の第一線を走っていたヒーローにブチまけてからも三十年。ついに時がきました。

向こう見ずな高校生も大学生のヒーローも今やアラフィフ。夢のようなことですが、これからこれを現実に落とし込まなければならないのです。寝言を並べる余裕はありません。どうしてもやりたいこと、やらなきゃいけないこと、絶対にやってはいけないこと、できることならやりたくないことが、四竦みになって私の頭の中で闘っています。さながら脳内チャンピオンまつりです。さて。遊びの時間は終わったのです。それでも、最高の仲間と立ち向かえることが逃げ出したくなるようなプレッシャーに打ち克つ唯一の方法なのです。

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この偉大なる神を生んだこの国に生まれたこと、特撮という仕事に巡り合え、続けてこれたこと、そしてこの機会が巡ってきた運命に感謝しつつ、来年、最高で最悪の悪夢を皆様にお届けします。

(c)TOHO CO.,LTD.


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