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菅官房長官がテレビで「たくさん産んでください」「国家に貢献」 発言撤回求めるネット署名が1万人間近

「グッディ!」生出演時に福山&吹石結婚について発言したところ、「女性の在り方をまるで理解できていない」の声が。

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 内閣官房長官の菅義偉さんが9月29日に「直撃LIVE グッディ!」(フジテレビ)へ生出演し、福山雅治さんと吹石一恵さんの結婚について「この結婚を機にですね、やはりママさんたちが『一緒に子ども産みたい』といった形で国家に貢献してくれればいい」と発言しました。この発言の撤回を求める署名運動が10月1日から署名サイト「Change.org」で展開され、すでに目標の1万人まで200人を切っています。

署名ページ「菅官房長官、福山結婚に対して『たくさん産んで国家に貢献』発言を撤回してください!」

 同番組では福山さんと吹石さんの結婚を取り上げたあと、日本の観光業の秘策について語るゲストとして、菅さんがスタジオに登場。携帯電話を3台持っているなど官房長官の忙しさについて出演者で談笑し、流れでメインキャスターが「官房長官として福山さんの結婚はいかがですか?」と聞いたところ、「本当によかったですよね。この結婚を機にですね、やはりママさんたちが『一緒に子ども産みたい』とか、という形で国家に貢献してくれればいいなと思ってます」「たくさん産んでください」と笑って答えました。

菅さん出演を振り返る「直撃LIVE グッディ!」公式ブログ
出演時の様子

 同日午後の記者会見で菅さんは、発言について記者から「女性から子どもを産むことが前提だと取られかねない発言ですが」と改めて真意を問われると、「まったくそういう趣旨ではありません」と否定。「結婚や出産が個人の自由なのは当然なことです。政府としては、子どもを産みやすい、または育てやすい社会。これを作るのが政府の役割だと思っていますので、女性の輝く社会を実現するために努力していくのが政府の方針であります」と説明しました。

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記者会見時に発言について答える菅さん(首相官邸公式サイトより)

 失言や問題発言という認識はあるか聞かれると、「それはまったく。趣旨としてはあの場で結婚について聞かれましたので、国民の皆様からしても大変人気の高いビッグカップルでありますので、世の中が明るくなって、まさに皆様が幸せな気分になってくれればいいなという風に思っている中での、そういう趣旨での発言でした」と釈明しました。

 これらの菅さんの番組での発言、記者会見での説明に対し、「『趣旨が違う』で済まされない」と撤回を求める署名ページを「女性と人権全国ネットワーク」の共同代表・佐藤香さんが立ち上げ。菅さんが男女共同参画会議の議長も担っているのを踏まえ、「『結婚したら出産』という短絡的な考え方は多様な女性の在り方をまるで理解できていない」、「『国家に貢献』という言葉はまさに戦時下で行なわれた『兵力、労力のための人口増加政策』を思わせ、不適切かつ失言」といった理由で署名を募っています。

 ページのコメント欄には菅さんへの批判が寄せられています。「これは、戦前の『産めよ、増やせよ』、そして『富国強兵』の精神そのものだ」「産んで下さいという前に産みやすい社会を創ってほしい」「女たちは子どもを産み、介護を担うことを強要されるのも、低賃金でこき使われるのも、まっぴらゴメンなんだよ」など。

 佐藤さんは署名が9000人を越えた10月5日時点で、「来週中に集約をして再来週には直接、菅官房長官に手渡したいと計画しています」と告知。「より多くの声を届けたいと思っております。さらなる拡散等、よろしくお願いします」と呼びかけています。

黒木貴啓

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