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命が危ないほど毛がもこもこすぎたヒツジ 刈られた毛41キロが豪国立博物館で展示されることに

刈られた毛の量はギネス世界記録も大幅に更新しました。

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 昨年9月にオーストラリアで保護され話題となった、毛をもこもこに生やし過ぎたヒツジ(関連記事)。刈り取られた毛は41.1キロとギネス世界記録を12キロ以上更新したのですが、2月17日(現地時間)にオーストラリア国立博物館は動物保護団体・RSPCA ACTと共同で、この羊毛を館内コレクションの1つとして展示することを発表しました。世界中から注目を集めたもこもこ、伝説となる。

展示される羊毛(博物館公式サイトより。Photo:Jason McCarthy)

 クリスと名付けられたそのヒツジは、RSPCA ACTが発見したところ命に危険が及ぶほど大量に毛が生えていたため、急きょSNSで毛刈り職人を募集することに。約4時間で国内の毛刈りチャンピオンが名乗りでたことで翌日には無事にほとんどの毛が刈られました。当時SNSで公開されたクリスの写真が衝撃だったことや、刈られるまでの経緯が劇的だったことから、世界中のメディアが報じて熱い視線を浴びることに(関連記事)。

刈られる前のクリス。完全に別の生命体に

 記録破りの羊毛を展示できることについて博物館館長・Mathew Trincaさんは、「現代の飼い慣らされたヒツジが自分の毛が減らないよう育てられていることや、定期的に毛を刈らないとヒツジに何が起こるのかを、クリスは身を持って教えてくれた。彼のエピソードは、オーストラリアの動物の幸福においてRSPCA ACTが重要な役割を担っていることも物語っている。毛皮を博物館に収蔵できることをうれしく思う」とコメント。

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 RSPCA ACTのCEO・Tammy Ven Dangeさんは、「これだけの毛を5、6年身にまとって生き延びたなんてどんな動物でも信じられないだろう」と、その毛の多さに驚愕(きょうがく)。「羊毛はすべて保存し、動物の幸せはどれほど人間に依存しているのか思い出させるものとして展示されるべきだ。オーストラリア国立博物館はこの国の歴史を伝える素晴らしい牧羊業のコレクションをそろえている。クリスの膨大な羊毛を引き取る相手としてもっともふさわしいパートナーだ」と語っています。

 日本でも話題になったあの羊毛が今後オーストラリアの公共の場で展示され続けるというのは、旅行者にとってもうれしいニュース。なお、現在クリスは元気いっぱいに回復し、豪ニューサウスウェールズ州の牧場でほかのヒツジと仲良く暮らしています。博物館の公式ページでは牧場を走り回っている動画を公開。並の量の毛をふさふさと揺らしています。

現在のクリス。元気そうで何より!!

黒木貴啓

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