30万本のセールスを達成も海賊版被害は160万件以上 ボクサー育成ゲーム「Punch Club」がデータを発表
ポルトガル語版リリースと同時に、ブラジルでの被害が増えたとのデータも。
ボクサー育成シミュレーションゲーム「Punch Club」を手掛けるtinyBuildが、同作の30万本のセールスを祝うと同時に、160万件を超える海賊版被害に遭っていたことを発表しました。
この発表がなされた公式ブログには、同社が分析ツールを用いて得た、豊富な分析データが掲載されています。まず、海賊版の総数は約160万。その約7割にあたる113万7000がPC/Mac/Linux版で、残りの51万4000はモバイル版。モバイル版における海賊版被害の90%は、Android版が占めているとのこと。総合すると、世に出回っている「Punch Club」のうち81%が海賊版という、衝撃的なデータも出ています。
また、国ごとの海賊版件数の推移をグラフ化したところ、ローカライズ版のリリースと被害件数の相関関係が表れたそうです。グラフによると、最初はアメリカとロシアでの被害が多く、徐々に中国での被害が増えている様子。しかしポルトガル語版をリリースするなり、それを公用語とするブラジルでの被害が爆発的に増えてトップとなっています。
さらに、海賊版ユーザーに対する正規ユーザーの割合を算出すると、ドイツが46%、アメリカが26.2%、フランスが18.8%と高い数値に。同社はこの結果を「実際の販売本数からするとたいしたことはない」とはしつつも、「フランス語とドイツ語へのローカライズは報われた」としています。
tinyBuildは大規模な海賊版被害を憂いつつも、ローカライズと海賊版件数の関係を、最も興味深い結論としています。そしてブログの記事は、「あなたのゲームも(違法コピー率の低い)西欧へ向けて真剣にローカライズすべきだ」と、開発者に向けたコメントで締めくくられています。
(沓澤真二)
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