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現代に甦った騎士たち! ヨロイバトルゲーム「ブラッド・オブ・ヒーロー2016」の迫力がすごい

鎧と鎧がぶつかる「ガキーン!!」という金属音が衝撃的でした。

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 「アーマー(ヨロイ)を着た屈強な男たちが、犬の頭蓋骨を取り合うバトル」をご存じでしょうか? 「ブラッド・オブ・ヒーロー」と呼ばれるそのバトルは、ラグビーに似たゲームで、目白にある中世西洋の剣術スクール「キャッスル・ティンタジェル」で1年に一度行われています。ボールの代わりに、偽物の犬の頭蓋骨を取り合ってゴール数を競い合うのだそう。なんでも、「サルート・オブ・ジャガー(邦題)」という映画に出てくるゲームを基に、オリジナルのルールで作ったとのことです。一体どんなバトルが繰り広げられるのでしょうか?

 主催のジェイ・ノイズさんによると、前述の剣術スクールでは、日本で唯一本格的な「騎士道」を学ぶことができるそうで、男女問わず多種多様な国籍の人が所属しています。忠誠や礼節はもちろんのこと、アーマーの着方やさまざまな武器の使い方など、戦い方を含めた武術のスキル全体を学ぶことができます。そんなスクールで訓練を積んだファイターたちが「ブラッド・オブ・ヒーロー」のゲームに参加するというわけです。

 騎士たちが着るヨロイは、14~15世紀に戦場で使用されたアーマーを忠実に再現したもの。使えるのは、当時に存在した素材だけで、それさえ守れば皮革や木綿、麻なども使用可能です。もちろん、安全性は考えないといけませんが。ゲームに参加する巨漢の外国人騎士と鋼鉄のアーマーを間近で見ると、実に本格的!

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 アーマーの重さは20~30キロあり、慣れるまでは歩くのがやっと。製造は特注で、値段は数十万円から、高いものだと数百万円のものもあるらしいです。

 ボール代わりの“犬の頭蓋骨”を相手のゴールに入れるとポイントが得られ、3分間で獲得したポイントによって勝敗が決まります。少し離れたところから見ると本物っぽいですが、実際に触ると柔らかく、ボールとしての機能をギリギリ保っているのではないでしょうか。

 各チームはファイター4人で構成されています。中央の円に入っている「ランナー」しか、犬の頭に触れません。後ろにいる攻撃役の「ポインティー」や「ウルフ」と協力してゴールを目指します。競技のためとはいえ、狭い空間にアーマーを装備した人がいるのは、世界中探してもここだけなのではないでしょうか。中世と日本の戦場がミックスされたような、本当に異様な空間です。

 ランナーを防御するのは、ゴール前に立ちはだかる「ガード」。屈強な門番のような人に向かって得点を取りに突撃していく。

 “ゲーム”のはずですが、開始前から異様な緊張感が漂います。思わず息を飲んでしまいました。私はファイターの中でもひときわ小柄な日本人選手・ステファンさん(ファイターネーム)に感情移入。どうやってこの大柄なファイターたちをかいくぐっていくのか目が離せません。

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 試合が始まれば、まさに乱戦! 敵は全方向から襲ってきます。あの重いアーマーをつけているとは思えないほど、ファイターたちは自由自在! アーマーがぶつかる「ガチャーン!」「ガキーン!!」「ガシャーン!!」という強烈な音が会場内に響き渡ります。

 大切なのは4人のチームワーク。外国人のチームは、どのファイターもアメフト選手さながらの屈強な体格。日本のチームは善戦していましたが、体格差で圧倒されていました。

 バトルには盾も重要な役割を果たします。攻撃を受け流し、時には敵を押しやったり。剣を盾で防いだ時の「ガキーン!!」という音が響き、あれがもし直接頭に当たったらと思うと恐ろしくなります。

もし頭をおもいっきりたたかれると……
このような結果に……

 ちなみに、頭や胸などの致命傷となりうる部分を攻撃されると、膝をついて5秒数えなければ復帰できないルールとなっています。数的有利に持ち込むために致命傷を与えようとする攻撃も興奮するポイント。つい、やられてしまった方の復帰を願い思わず応援に熱が入ります。

 ランナーは、隙があればゴールへ一直線! ガードがそれを必死で阻止するのですが、外国人ファイターの突進力は半端じゃなく、止めるのが至難の技。日本人女性のファイターが必死に止めている場面もあり、手に汗握って応援してしまいました!

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 ゴール前はかなりの混戦! 外国人ファイターの屈強なガードを崩すのは、相当な難関です。

 そんな中、私が応援していたステファン選手が混戦を抜け出してゴール! 大興奮です!

 重いアーマーと武器で自由自在に動いていたファイターたちは、現代を生きる“騎士”そのもの! 12月にはアーマードバトル国際大会「STEEL!HEROES」が開催されるらしいので、そちらも絶対に見逃せません!!

(平原健士/LOCOMO&COMO)

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